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1、魔王の妹、人間界へ行く!(その1)

「アリスは人間界に行くんだもん!」

魔王の妹、アリス=ド=ノースポールは人間界へ強い憧れを抱いていた。

そんな中、王族の儀式「14の祭」を取り行うこととなった。社から人間界への扉が開く時。さぁどうなる?!

魔王の妹、人間界へ行く!

此処は魔界、奇想天外珍味な魔族達が暮らしている。

そんな魔界の中心に聳え立つは魔王城、そして其処には魔界のトップである魔王エーデル率いる魔王軍が重鎮しているのであった。


「アリス様〜アリス様〜〜お待ち下さいませ〜」


「嫌だよ!ドーズ。早く姉様に祭事服見せたいの〜」


ペタペタ足音を立て走りながら紳士服を着たカエル。

目線先には黒髪の年端もいかない少女。


「アリス様〜私めは短足ガエルなのです〜」

アリスはそんな生ガエルの悲願を無視して回廊を

走った。

突き当たりの角を曲がると長い長い螺旋階段。

中央に立ち。


ブオッッッッ


大きな翼を広げ螺旋階段を直立飛行で飛んでいった。


「アリス様〜私し寿命が縮んでしまいますぅ〜」


息を切らしながら生ガエルは螺旋階段を上がっていった。


「お姉様〜見て見て〜祭事服! どう?アリス可愛い?」


螺旋階段を飛びきったアリスは姉のいる部屋に入り開口一番に放った。


「アリス、とっても可愛いわよ。やはりアリスには赤が映えるわね。」


公務の手を休め、ニッコリと笑った姉が答えた。

とても機嫌が良さそうだ。

姉は椅子から立ち上がり、アリスに近づいた。


「アリス、よく聞いて。今夜は祭事、それはわかってるわよね。」


「はい! もちのろんです!」


「この祭事はね、王家で代々14という歳にこれからの事やこれまでの物事に対して敬意を示し加護をもらう。そんな大事な儀式なの。

だから私が14の時もやったしお父様やお爺様も行ったわ。」


「お姉様の祭事姿綺麗だったよ! アリス覚えてる!」


「ええ、ええ、、、、ふふっ、もうアリスも14なのね。前まで私の手に収まったのに。」


「もう! 子供じゃないんだよ!」


「知ってるわ。立派な王女様だものね。

アリス、14歳のお誕生日おめでとう。」


「有り難う!」


姉はアリスを抱擁した。

アリスはニッコリと満面の笑みだった。


「あっ!お姉様、私お父様とお母様にご挨拶するのすっかり忘れてた! 行ってくるね。」

アリスは重厚な扉を開けて足早にさっていった。


「はぁ、はぁ、、、、こ、これはこれはエーデル女王様、大変申し訳ないのですがアリス様がどこへ行ったかお知りで?」


「ドーズか、、、、良い、表をあげよ。」


生ガエルは目線をエーデルへと合わせた。

ドッッッッッッ

エーデルは猫のような鋭い眼光で生ガエルを睨んでいた。魔界のトップが見ているのだ、生ガエルにとってはとんでもないプレッシャーである。


「祭事の件、分かっているよな?」

「は、はい?! 勿論ですともエーデル様!」

「、、、、なら、良い。下がれ。」

「ははー!仰せのままに!失礼致しましたー!」


ドーズは身体が90度垂直になるほどのお辞儀をエーデルにし扉を開けて足早にさって行く。最中エーデルが大声で


「後、アリスは先代王と王妃様の墓に向かったぞー」

と叫びそれを聞いた生ガエルはヒィー!と悲鳴を少しあげペースを上げてさっていった。




「お母様、お父様、、、、」

アリスは先代の墓の前に立って居た。


先代は城の中庭、木々生い茂る場所で安らかに眠っている。

アリスはポッケから線香を出して、ふうっとひと吹きして火をつけ、墓にやる。手を重ねて、


(お父様、お母様、私は今日で14になりました。なので祭事を取り行うの。私ね、やってみたいことがあるんです、、、、私ね、私ね、、、、)


「さーがーしーまーしたよ!アリス様!本当にもう!酷い目に遭いましたよー!」


生ガエルがプンスコスコスコ言いながら歩いてきた。

アリスは手合わせを止め、振り返り

「ドーズ、ごめん。探した?」

苦笑いしながら謝罪する。


「探すも何も!女王殿下に聞く羽目になりましたよ〜!」

「ありゃ、ドーズお姉様苦手だもんね。

本当ごめんね!」

「アリス様は本当に私めを殺す気ですか〜!全く!」

ドーズはスタスタスコスコ歩いてアリスの隣で墓を眺める。

「、、、、アリス様、あのぉ〜やっぱり今からでもお考えを改めるというのは〜」

ドーズはゴマすりをすりすりしながら手を打つ。


「ダメだよ!夢なんだよ!

これが一度きりの機会なの!

置き手紙も書いたし、持ってくものの準備もしたし〜、なにより!ドーズにはゲームエネミーの限定モデルハードあげるからっていうギブアンドテイクって約束じゃん〜!!だ・か・ら、ぜぇーーーったいにダメ!アリスは人間界に行くんだもん!」

アリスは熱心にドーズに王手を打った。

「それはそうですが!ですが流石にまずいですよ人間界に行ったなんて殿下が知ったらどうなることか、、、、!!」


「ふっふっふっ、だいじょーぶだよドーズ!緊急の場合はこのカセットをお姉様に渡すのだ!」

アリスは秘密のテープと書かれたカセットをドーズに渡した。


「何ですかこれ、今見ても良いですか?」

「ダメダメ!緊急の場合って言ったでしょ!」

アリスは頬を膨らませて怒った。

「てか、人間界行く必要はあります?夢と言ったって具体的に何するんですか?」

ドーズが文句を垂らすように言った。


「そりゃあさぁ、観光したり、名物食べてみたり、生活の体験してみたり、絶対楽しいじゃん!」

「なんかアリス様めっちゃ旅行感覚ですよね?!」

生ガエルのツッコミにアリスは目を背けた。

「あー!図星でございますね?!4歳の頃からお側に居た私めならわかります!」

生ガエルの探りにアリスは目を背けた。


空は暗闇から色を見せ始めていた。



お手に取っていただき有り難う御座います。

頑張るど。

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