女友達に片想い -side KOHEI-
「また言ってんの?早く告白しろよ焦ったいな」
「……洸平、あのさ」
「あーはいはい聞き飽きたって。まゆみんに好きな人がいるとかなんとかだろ?彼氏じゃないんだろ?告白して考えてもらってもいいじゃん」
「うーーん…」
早く告白しろよ、は、本心も本心。心からの本心だ。
楽しいことが大好きな俺の、裏方として暗躍してくれるバディ。
コイツがいるから好き勝手できると言っても過言ではない。
だってさーなんかさー、まゆみんもわっかりやすいくらい学のこと気にしちゃっててさー。
笑顔が可愛くって、控えめだけど文化祭でやりたいこととか夏祭りみんなで行きたいとか、そういうの全部一緒にやってくれるしさ。
…いや、学がいるからなんだろうけど。
そう。ちょっと…いやかなり、いいなと思ってた自分が憎らしいくらい。
鎌かけたら可哀想なくらい真っ赤になっちゃって。
…やってらんね。
勝手にまとまるかと思いきや、お互い意識してるのは明らかなのに、待てど暮らせど進展しねぇ。
もう俺ら高校3年。3年だぜ?
おい学、いつもの怖いくらいの勘の良さはどうしたよ。
ちょっと目を逸らしながらも口元はだらしなくニヤけちゃってますよー。
あーもー焦ったい!
特攻隊長の俺としてはそのスピード感が信じられなくて発狂しておせっかいしたくなるところを、全て知ってる周りに止められること3年。
学がダメならと、修学旅行だまゆみんを焚き付けて告白させて、めでたしめでたし!
かと思いきや。
花火大会で偶然出会した彼女は、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
赤に色とりどりの花が咲く浴衣を着て、髪を可愛らしくアレンジして、いつもと全然違う大人っぽい雰囲気で見惚れた。
「どうしたの」
「あ、はは…はぐれちゃって」
「アイツと何かあった?」
笑ってはいるけど、何かあったのは一目瞭然で。
なんで?なんでそうなったの?
「好きどころか、可愛いも言ってもらえなかったな…」
「え?」
ぽろぽろと頬に落ちる涙さえ美しかった。
何やってんだよ。
「好きだったの…!」
学、お前だって好きなんだろ?泣かせるなよ。
宥めるように肩に手を回した。
「あー…うん、わかった。こっちおいで」
俺がもらっちゃうからな。




