表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

27/61

第27話 家族会議

 やはり、犯人は鑑定屋のお姉さんだった。

 彼女は捕まえられたそうだ。

 しかし、黒幕はわからなかった。

 お姉さんも、情報を売ったのは仮面を被った男だと言うので、黒幕が誰かは特定できなかったらしい。

 顔はわからなかったが、『鑑定』した結果は『剣術』レベル5と『格闘術』レベル4という冒険者ならだれでも持ってそうなスキルだったらしい。

 おそらく、雇われただけの情報の運び屋だったのだろう。

 黒幕が慎重な人物であることが予想できる。

 

 つまり、今から始まるのは、謝罪だな。

 間違えて拘束していたわけだから。

 場所はお父様の執務室。

 王が頭を下げるわけだから、メンバーは最低限だ。

 僕と、お父様と、お母様の三人だけ。

 家族会議だな。


「アーサーよ、すまなかったな。どうやら誤解があったようだ」

「誤解が解けたならいいですが、鑑定屋のお姉さんはどのような罪になるのですか?」

 悪気なく、小銭稼ぎで売った情報が国家反逆罪なら、かわいそうすぎる。

「王子の情報を売るなんてことは重罪だ。よって、鑑定屋の資格はく奪と、奴隷落ちだな」

「なるほど、奴隷落ちですか。それなら僕がもらってもいいですか?」

 あのお姉さんは、赤ちゃんのときに僕のスキルをお父様に売り込んでもらったという恩がある。

 今が恩の返し時だろう。

 

「お前の情報を売ったんだぞ? 恨みはないのか?」

「無いと言えばウソになりますが、助けてもらった恩もありますので」

「お前がいいと言うのなら持っていけ。売ってもはした金だ。国の利益にはならん」

「ありがとうございます。それでは、今回の誤解の謝罪の品として受け取ります」

「そうだな。それがいいだろう」


「あなたは婚約者がいるのだから誤解のないようにしなさいよ」

 と、お母様から釘を刺された。

 ライオネラとの関係が悪くなるのはイヤだ。

「そうですね。気を付けます」

「あと、騎士団の面々があなたを探しに何度か来ました。顔を出すようにしなさい」

「はい。わかりました、お母様」


 ここからが本題だ。

 やっと進める。

「お父様、僕の『勇者』スキルについてなのですが、子爵位を拝領できると聞いています。本日からということでよろしかったでしょうか?」

「そうだな。そうしようか。正式な叙爵式も行うが、今日からお前は子爵だ」

「ありがとうございます。一つ提案があるのですが、ガーベラとサルビアの二人同時に結婚式を挙げたいと考えています。これは、双方の実家の了承も得ています」

「すごいことを考えるな。何を狙っているんだ?」

「狙いなんてものはありませんよ。僕は妻に優劣をつけたくなかっただけです。結婚の約束をしたからには、二人同時に同じ立場で結婚したかったのです」

「そうか、特に、サルビアは喜ぶだろうな。それに、ライオネラを黙らせたのはすごいな。どうやったのだ?」

『ピュア』「秘密でございます」

 言えないよ。

 僕が王になるだなんて。


 あ、あともう一つ確認しとかないとな。

「先ほどの話に戻るのですが、可能性の一つとして今回の黒幕は僕のように心に作用するレアスキルを持っている人物の可能性が考えられます」

「そうだな。お前の『ピュア』なら知らない間に記憶をすり替えることもできるだろう」

 そう考えたら恐ろしいスキルだな。

 そんな使い方は、怖いし、ウソがバレそうだからできないけど。


「黒幕を見つけるには、城内の全員を『鑑定』すればヒントが見つかるかもしれません。徒労に終わる可能性もあるので、先ほどの鑑定屋の仕事にしようと思います。『鑑定』スキルには1日で使える上限回数が決まっていますので、毎日城に通わせます。少しずつ鑑定して、犯人を見つけさせます」

「さっきから、どうした? 妙に冴えてるな。勇者の自覚が出てきたのか?」

「いえ、保身のためです。そうしないと、また僕は命を狙われますので」

「それもそうか。がははは」

 がはは! じゃねーよ。

 息子の命かかってんだぞ?

 こいつホントに大丈夫か?

 

 さて、晴れて無罪放免だ。

 関係各所へ挨拶しにいかないとな。


 まずは、ストライク家だ。

 順番は大切だ。

 後回しにしたら怒られそうだしな。


「そうかそうか。大変だったな」

「そうですよ、お義父さん。しかし、僕の計画は順調に進んでいます。お義父さんの方の計画はどうですか?」

「まあ、焦るな。こればっかりはタイミングが大切だ。じっくり取り組もう」

 それはそうだな。

 まぁ、どうでもいいんだけどね。

 話だけ合わせておこう。


「ありがとうございます。それで、ガーベラは帰ってきましたか?」

「ああ、いるぞ? そこから覗いておるぞ?」

 庭から窓ごしに覗くガーベラがいた。

 なんか、かわいいな。

 どうも、陰キャオーラが親近感わくんだよな。

 憎めないキャラだ。


「ガーベラ! 入っておいでよ。久しぶりに話がしたいんだ」

「わかりました。少し待ってください」


 すぐにガーベラは回り込んで部屋に入ってきた。

「なんか、とても久しぶりに感じるね」

「そうですね。色々ありましたものね。アーサーの無実が証明されて安心しました」

「ありがとう。心配かけてごめんね」

「こらこら、父親の前でイチャつくな。よそでやれ」

「はーい。お父様」

「アーサー、こっちへ来てください」


 ガーベラに手をつかまれて連れていかれる。

 ガーベラの部屋だ。

 これは危険なフラグが立ってしまった。

 完全にヤる流れだぞ?

 真昼間に?

 ないない。

 僕は基本受け身だ。

 ガーベラも受け身だ。

 ないない。


 あれ?

 でも、手を引かれているな。

 ガーベラは実は陰キャという皮を被った内弁慶なのか?

 家の中では積極的なのか?


 うん。

 何もないよね。

 昼だもん。

 普通に結婚式の話だけして帰ってきた。


 さあ、次はサルビアのところだな。


かなり、話数の順番がぐちゃぐちゃでした。

PCをつかって整理しました。


まだ、間違いあるかもしれません。

誤字も多いかもしれません。


間違いあればご報告いただけると幸いです。


読みにくくて申し訳ございませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ