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第25話 執事決定

「ぼ、僕が王に?」

「そうだ。私の直感が訴えかけてくる。真の王が目の前にいると」

「いや、僕は第六王子で、王位継承権は持ってませんよ?」

「王位継承権は低いだけで無い訳ではない」

「そんなの屁理屈ですよ」

「私の直感を信じられないというのか?」

「そりゃ、そうですよ。さっき会ったばかりの人ですよ?」

「そうは言っても私は君の義理の父になるのだよ?少なくとも、君以外の王子の肩を持つことはできなくなったわけだ。そこのところをしっかり理解してくれたまえ」


「そうはおっしゃられましても、具体的には何をどうするんですか?」

「それは、今から考えるのだよ」

「はあ」

 こんなんで大丈夫なのかよ?

 まぁ、当初の目標はクリアしたから問題ない。

 もう、王の話は丸投げしよう。


「さて、今からそれぞれで考えればいいですよね? 僕はまだ次の予定がありますので、これで失礼します。今後もよろしくお願いしますお義父さん」

「うむ。お義父さんか。悪くないな」

「本日はありがとうございました。式の日取りやらは後日調整に伺います」

「ああ、さらばだ」


 よし、これで、セージ家救済のゴールが見えてきたぞ。

 次は、サルビアを見つけてプロポーズをしよう。

 問題はサルビア達セージ家の居所だな。

 一旦、ラムダン子爵邸に戻り、ことの成り行きを説明した。


「これは重畳ですね。素晴らしい。ここまで順調だと怖いくらいです。さて、サルビア嬢の居所ですね。実は、私が持っている別荘に匿っています。場所は御者に伝えてありますので、馬車で行ってください。」

「わかりました。さっそく向かいます」

 馬車に乗り、半日ほど進んだところにポツンと一軒家があった。

 

 ドンドンドン


 ドアを叩く。

「はい」

 小さな返事がした。

「セージさんですか? 僕は第六王子のアーサーです。開けてください」

 中を見ると、着の身着のまま出てきたという格好の男女が6人いた。

 その中にサルビアの姿もあった。

 魔法の杖を大事に抱えている。


「改めまして、こんにちは。第六王子のアーサーです」

「こんにちは、私はバリス・セージです。元セージ家の家長をしていました。失礼ですが、第六王子様と言いますと、サルビアの?」

「ええ、そうです。サルビアと結婚の約束をしているアーサーです」

 横から現れた女性にビンタされた。


 パチンッ


「イッ。何をするんですか?」

「あんたのせいで!」

「お母さん! やめて!」

 サルビアが叫ぶ。

 どうやらサルビアのお母さんに叩かれたらしい。

 と、いうことは、やはり、予想通りだったか。


「すいません。僕も事情を知らされていないのですが、婚約の関係で話がこじれたということでしょうか?」

「そうよ。あのあと、大変だったの」

 サルビアが悲しそうに言った。

「ごめん。僕が失敗したんだよね。みなさん、すいませんでした」

「すいませんで済む訳ないでしょ?」

 再度、サルビア母が激昂する。


「いや、謝らせてください。そして、責任を取らせてください。皆さんが貴族に戻ることは無理かもしれませんが、サルビアの家族として、僕が雇用すると約束します」

「そうは言っても第六王子でしょ?」

 サルビアは冷静だ。

 もう『ピュア』の効果は切れているのだろうか?


「第六王子ですが『勇者』のスキルを発現しました。ということは、子爵で迎えられます。僕が貴族になれば、収益次第では皆さんを雇うくらいはできると考えています。そして、僕はサルビアと結婚します。ストライク家も説得してきました」

「アーサー……」

 サルビアは目を潤ませている。


 セージ元男爵も考えている。

 冷静に考えれば、怪しい道に見えるが、よく考えれば、最悪でも子爵の執事に納まることができると気づくだろう。

 それも王族の子爵だ。

 王族の身の回りの世話をすることがヘタな男爵より金になることは誰でも知っている。

 しかも、一家全員面倒を見ると言っている。


「わかりました。その話、乗りまししょう」

「ありがとうございます」

「まず、妻に『鑑定』させてもいいですか? 事実かどうかの確認を先にしておきたいです」

「もちろん、むしろ、ここに鑑定できる人がいてよかった」

 

 『鑑定』


「間違いなく、『勇者』があります。それだけではなく、『剣聖』も……」

「え!? 『剣聖』も? だからストライク家も説得できたのですね」

「お察しの通りです」

「素晴らしい。わかりました。私たちセージ家一同はアーサー様に従います。差し当たっては、私を執事としてお使い下さいませ」

「え?そんなの申し訳ないですよ。結構です」


「いや、そうでないと、アーサー様の活躍を近くで見ることができません。それを楽しみにこれからの人生を生きたいと思っております。なにとぞ、よろしくお願いします」

 深く頭を下げてくる。

「わかりましたけど、そんな偉そうなことはできませんよ? それに、まだ、屋敷もありませんし」


「わかりました。屋敷が決まるまではここにおりますので、場所が決まりましたら、ご連絡いただけますでしょうか?」

「はい。それでは、王城で報告してきますので、少しの間待ってて下さい」


 こうして、次の目的地は王城に決まった。

 ここまではうまく進んだが、王城ではそうはいかないだろう。

 さて、どうしたものか。

かなり、話数の順番がぐちゃぐちゃでした。

PCをつかって整理しました。


まだ、間違いあるかもしれません。

誤字も多いかもしれません。


間違いあればご報告いただけると幸いです。


読みにくくて申し訳ございませんでした。

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