表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/61

第14話 異常な成長

 僕たちは階層主を倒してダンジョンから帰還した。


 街ではドロップアイテムの換金をしたが、たいした金にはならなかった。


 前衛二人はどうやら剣を握ると見境なく戦うバーサーカー状態だったらしく、アイテムを回収していなかったそうだ。


 だから、ドロップアイテムは僕がカバンにしまった分だけだった。


 


「色々課題が見えたダンジョン攻略だったな」


 呟いていると、ガーベラからの反省の言葉があった。


「すいませんでした。私はどうも血を浴びると暴れてしまうようでして……。国の遠征部隊でも、私専用のアイテム回収サポート部隊が付けられるくらいなんです……。まさか、ここまでポンコツだとは思っていませんでした。ごめんなさい」




「まぁ、王子を放って置いて行くのはよくないと思うけど、性格なんだったらしかたないよね」


「すいません」


「いいよ。気にしないで。僕も自分の強さに気づけたし」


「そうですね。階層主を一人で倒すとかすごすぎですよ」




「普段ならガーベラも倒しまくりなんだろ?」


「まぁ、そうですけど、あんな見事に毒にかかったのは初めてです。普段なら、サポート部隊が解毒してくれるから問題ないんですけどね。どうやって切り抜けたんですか?」


「ナイショ」


「ウェーイ!内緒はダメだぜ!お兄さん!」


 ああ、ウゼーヤツが来た。


 会話終了。




 黙々と歩き、鑑定屋まできた。


「こんにちは。今日も鑑定してもらえますか?」


「お金さえくれればやるけど、一日ではそれほど変わりませんよ?」


「いや、今日、レベルが4も上がったんですよ。だから、見て欲しくて」


「いるんですよね、レベルが上がるたびに来る人。でも、派生スキルってそんなにすぐにつくもんじゃないですからね?」


「そうですね。私はレベルが上がったわけではないので、パスします。勇者様は上がりましたか?」


「アゲアゲだぜー!ウェーイ!5は上がったZEー!」


 相変わらず無茶苦茶だな。




 僕の4アップは階層主を一人で倒したからだろうし、ピンチブーストもパーティブーストもかかっていた。


 勇者はずっと単独行動してたから、ブーストは何もないはずだ。


 それで5も上がるなんて異常としか言いようがない。


 やはり勇者補正があるとしか考えられない。




 それはさておき鑑定だ。


 どっちのスキルが上がっていてもおいしすぎる。


「鑑定をお願いしてもいいですか? まずはサイト様がいきましょうか?」


 美味しいものは最後まで残しておく派だ。


「かしこまりました。それでは、勇者様、こちらへ」


 サイトは椅子へうながされ、座る。


 


『鑑定』




「わかりました。『勇者』スキルは11、『剛剣』スキルは10、『乱魔』は7でした。合成しておきますね。派生スキルは『縮地』が発現しています。さすがですね」


 すごすぎだろ。


『勇者』スキルは合成した分上がったのかな?


 それ抜いても4上がってる。


 僕と同じだけだ。


 僕の『ピュア』は3から4まで上がるのに一年かかったのに……。




 まぁ、今回は僕も上がったからいいよね!


 そういうことにしておこう。


「それでは、王子様、こちらへどうぞ」


「ああ」


「それでは早速」




『鑑定』




「……わかりました。『ピュア』が1上がって6、『催眠術』が3上がって4です。派生スキルは……『剣聖』です。」




「え?」




「え?」




「え?」




 三人とも同じ反応を返す。


 剣聖って言ったよね?




「『剣聖』……音速を超える速さで剣を振ることができる。と、あります。昨日拝見した剣聖様のスキルと比べると、『選ばれし者』という文言が足りないようです」


「選ばれてはいないけど、『剣聖』? どういうこっちゃ?」


 僕は混乱した。


 しかし、納得もしていた。


 僕なんかが選ばれし者なわけがないと。




「これまでの『剣聖』の歴史で二人いた時代はありません。何か……、今までとは違う何かが、起こっているのでしょう」


 ガーベラ真剣な表情で話した。


 異常事態ねぇ。


 あるとしたら『催眠術』で模倣したくらいかな?


 それくらいしか、僕と『剣聖』スキルに接点はない。


 ん?


 これ、ここで『勇者』スキルをマネすれば、いただけるってこと?




 やってみよう。




『催眠術 勇者になれ』




 これと言った変化はない。




「すいません、もう一度鑑定してもらえませんか?」


「え? さっきしましたよ?」


「いや、なんか、今レベルアップした気がするんですよ」


「はぁ、いいですけど、別料金ですよ?」


「はい」




 お金には困ってない。


 なんせ王子の端くれだからね。


「わかりました。『鑑定』……いや、何もかわってませんよ?」


「あれ?気のせいだったのかな?」


 誤魔化してみたが、みんなは不思議な顔をしていた。




 僕は剣聖の剣は何度も見て来た。


 体験もしている。


 対して、『勇者』の戦闘は見たことがない。


 深く理解したスキルじゃないとマネはできないのかもしれない。


 マネが完全に出来た時にはスキルが派生する。


 あくまでニセモノだから、『選ばれし者』ではない。


 このような仮説を立ててみた。


 おそらく間違いないだろう。




 明日別のスキルで実験してみよう。

かなり、話数の順番がぐちゃぐちゃでした。

PCをつかって整理しました。


まだ、間違いあるかもしれません。

誤字も多いかもしれません。


間違いあればご報告いただけると幸いです。


読みにくくて申し訳ございませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ