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復讐

「どうやら追ってこれなかったか」

強制転移でランダムに飛ばすことにより痕跡のトレースを遅らせており急いで移動をする。


何でこうなったか、

建国して数百年のレーベル王国に産まれ、産まれながらに期待をされて成長してきた。

大魔導師と呼ばれるベルストは祖父にあたり、魔王の討伐で中心的な役割を担ってきて討伐が終わると宰相として王国の主柱として重きをなした。

息子ベルナードは魔導師としての才能は受け継がなかったがその他の能力は並ぶものなしと言われた父親で、唯一の息子として産まれた私は祖父の力を受け継いでおり幼い頃から英才教育を受けて育った。

初等魔導学院に文句なく入学し中等部へと上がった頃から敷かれたレールの上に我慢ならなくなり、最初は放課後しばらくすると学校をさぼって街中やスラム街等に入りびたり試験だけ受けてオールクリアーで通した。

高等部に上がり拍車がかかりとうとうつまらないテストも受けずにあることに熱中した。


魔物と呼ばれる恐ろしい生物は冒険者でも手を焼き騎士団が倒しに行くこともあるが小回りが利かないので被害が大きくなる。

たまたま遊びに出ていた村で魔物が現れ間一髪で倒すことができ、それが満足感と言う麻薬と同じ快感を得られたことにより近くで発生すれば我先にと駆けつけ倒してついでに小遣い稼ぎをしていた。

大魔導師も気がついていたが国民の為になると何も言われなかった。

そして大型も出現して倒していた時にあれが起こった。


「デリヌスの町で魔獣化したドラゴンが出たって知らせてきたぞ」

稼いだ金でつくりあげた情報網に王国の使者が来る遥か前に知らせを受け取り急いだ。

「ひどいな、半分は破壊されてまだ暴れ足りないか、それならためらいもなく殺れるかな」

そう言うといくつもの魔法の発動準備を行い近づく、一回ずつ魔法を唱えるなんて二流の行いは勘弁だなと思いながら発動させる。

先ずは純粋なマナをぶつけるマジックミサイルを連射で撃ち込みどの程度の能力か見る。

ファイヤーボールを目眩ましついでに頭部に連打でぶつけうごきをとめ、ロルトと風の刃で羽を切り裂き再生が追い付かない様に墜落させた。


「ここからが本番、表面の鱗は全然だからな」

地上に落下したドラゴンは怒りと共にブレスを吐きそれを避ける。

デザート、ドラゴンの足元が砂漠化して流砂をうみ出しドラゴンを飲み込ませる。

もがけばもがくほど足は沈みこみ怒りのブレスを吐き周囲を破壊していく、ホーリーレーザー上空に光の玉が出現して光度を増していく、そこに穴を開けるとドラゴン周辺に降り注ぎ咆哮が光に飲み込まれ周辺が焼けた状態で討伐を終えた。

「いっちょあがり」

ドラゴンは流砂に飲み込まれていき、飲み込まれる前に魔物の証である紫の宝玉をゲットする。

流砂はそのままドラゴンを飲み込みようやく静けさを取り戻す。

「もう終わったよ」

街の役人に言うと喜ばずに私の後ろを見ており最近多いなと思いながら王都へ帰還した。


「ドラゴンははごたえがあってなかなかだったぞ」

仲間の集まる酒場で宝玉を交換した金貨で酒をふるまい飲み明かす。

「しかしすごかったぞ、魔法とブレスのぶつかり合いで町が消し飛んだからな」

「町をか、さすがは親分ですなこないだに引き続き全てを破壊つくしますな」

誉められていないような微妙な感じだが乾杯をすすめられ祝いをしていると、配下の一人が入ってきて耳打ちする。

「何か家の方がと言うか王宮がおかしいですぜ」

衛兵が走り回りどうやら私を探していると、

「何か悪さがばれたか、ロレーヌを外に連れ出したことか」

この王国の王の愛娘であり小さい頃から許嫁として公式の場に一緒に出ており少し前にお願いされて街中を見物したのがばれたのか、

「それとスラム街の周辺に衛兵が集まってきているみたいで」

「それを早く言え」

そう言って酒場を出ると裏通りを抜けいりくんだ路地を通って自宅に戻ってきた。


「レイノルズ殿、国王陛下がお呼びである。大人しく王宮に来ていただきたい」

戻ってきたと聞いてか近衛騎士団団長であるバヴェルが館に来て言うので、

「先にドラゴン退治をしてしまってすねてるのか騎士団は、ドラゴンスレーヤーになりそこねてすねてるのか」

何時ものように挑発してもバヴェルは馬車に乗るようにとジェスチャーするので乗ると王宮へ向かった。


謁見の間ではなく公務の打ち合わせようの一室に通されると父親が待っていた。

「なんだ、用事があるなら自宅で良いじゃないか、それとも忙しくて帰る暇がないのかよ」

そう言うが無視して座るように言われてふてくされて座ると、

「数週間前に姫を街に無理矢理連れていったのは本当か」

「」無理矢理じゃねえよ希望したから連れてったんだよ、

そう言うとドアが開きロレーヌが立っており父親が、

「無理矢理と言うので間違いないでしょうか」

「間違いありません」

そういわれて思わず、

「ロレーヌが」

「もう良いですよお下がりください」

有無を言わさずロレーヌの前の扉を閉じた父親が、

「色々と積み重ねてきたことを1度清算してもらうことにした。当主の命令だ」

また何時もの小言かと思いながら衛兵に連れていかれ今までの事を色々聞かれて答えると裁判となりこういう結果になったと、

「何れにしろこの仕打ちは返す。絶対にな」

そう心に決めてとにかく人のいる場所に向かう、1週間歩き続けるとようやく小さな村に到着した。


「サラセイン皇国だって、それって一番東の最果てじゃん、そりゃ追っても来ないか」

まともに帰っても1年はかかると思われいずれはと思いながら久しぶりのベットに潜り込む、

「いて、藁のベットかまあいいか今は」

そんなこんなでしばらく滞在して情報や体調を整えると大きな街に向かう馬車に便乗させてもらう。

「レーベル王国、そんな遠い所からよくもまあ」

驚きながら3日程で到着して別れた。


「先ずはギルドに行くか」

この大きさの街なら小さいながらもギルドがあり身分証無しに旅を続けるのは厄介ごとでしかないので発行をしてもらいにいく、

「ユリシーズ、レーベル王国出身ですね」

さすがに本名を名乗るほど馬鹿ではないので以前試しに偽装で登録した名前を試してみると履歴が残っており偽装したマナを流し込み再発行してもらった。


「次の街は国境の城塞都市バヴェルです。もしいくなら護衛の依頼はどうですか」

これからどのくらいかかるかわからないが先立つものはと思いながら了承すると夕方にここに来てくれと言われて旅の道具を購入して顔を出した。

「商人のレグザです。護衛よろしくお願いします」

身なりの良い男が雇い主であり私の他に戦士を主力としたパーティーであり魔法使いが怪我で入院しておりその代わりにと言うわけだ。

どの程度の実力か知りたいと言うのでランクはEで魔法はギルド裏手の訓練場で見せることになりランク少し上の感じでマジックミサイルを5発うかび現し標的に命中させる。

「チュウバスカより実力上じゃない詠唱も早いし」

どうやら入院した仲間よりも実力を認めてもらい、無詠唱だがわざと適当な言葉を呟き発射をしたがどうやらまだ早いらしい、

「じゃあ明日日の出前に門前で」

そう言って別れると酒場で酒をのみながら過ごし夜明け前に顔を洗うと門へと向かった。


「少しアルコール臭くない」

未だアルコールが残っていたのかそう指摘され解毒の魔法を使いゼロにする。

便利で良いわねと嫌みを言われながら出発した。

「ユリシーズさんもここははじめてなんですね、そうなんですよ戦いが何度も起こって荒廃して逃げた人が盗賊をしているので多いんですよ」

悩みながら言うが他の場所には行かないらしい、理由は護衛のを雇うお金は国が補助をしてくれるしこんな状態なので高値で売れると、もし護衛が負けて逃げても保証をしてくれると言うことらしく無駄が多いが根本的に解決する気はないらしい、

そんな話をしていると私の魔法探知に引っ掛かった。

立ち上がりマジックミサイルを唱えると二連射で唱えると次々と隠れている盗賊に命中して倒す。

「すげー一瞬で終わったよ」

前に馬車にいた面々が盗賊に駆け寄り確認すると再度出発する。

それから何度も襲撃がありその度に先に見つけた私が先制をして排除をした。

「素晴らしい、専属にしたいが戻る途中と言うことか」

バヴェルに言われて頷きながら目的の城塞都市に到着をした。


「依頼完了っと」

ギルドから完了を報告してカードを渡すと依頼人から完了が届けられていたのでお金をもらい国境を越えてと言う事になるがお互い不穏な動きをしているらしく、国境はクローズされてしまっておりなにか方法がないか聞くが、ギルドでは法にふれる助言はできないと言われて頭固いなと思いながらスラム街に入り酒場に入りアルコールのきついエールを注文した。

バーテンに国境を越えたいが方法はないかと聞くと後ろから汚い身なりのビヤ樽の腹をした親父が、

「小僧がエールだと十年早いわ」

そう言うと笑いながら私のエールに手を伸ばしてきたのでその前に一気飲みする。

「てめえ」

「エール2杯」

銅貨を転がすとすぐに出てきておっさんにひとつ渡すと飲み比べが始まった。

酒が強い訳じゃないが飲んでる途中で無詠唱で解毒を行い余分なアルコールを飛ばしていく、

「なんだ国境を越えたいって、んなことできるか」

お互い飲み干したので追加を注文してしゃべらせないようにどんどん飲ます。

何杯飲んだかわからないがビヤ樽は足がぐらつき、

「小僧の癖に負けたブラバスだ、だが国境を超えたくても越えられねえ理由があるんだ」

そう言いながら崩れ落ちて意識がなくなる。

「大将起きてくださいよ」

腰巾着なのか倒れたブラバスを介抱しておりその男に聞くと、

「今回の国境線沿いの揉め事の原因なんですがね、ここから南側の山間の盆地があるんですが、その盆地には水が豊かなのと鉱山があり交易をかえして両国で潤っていたのですがね、ある時魔物が集団で出現して皆殺しにされてしまって、当然何度も両国から討伐をしたんですがね連携が悪いのか相手が強いのか何度も負けて責任を擦り付けてこの状態なんです。我々もそこ出身だったんですが交易でこちらに来てるときにでこうなってるんです」

泣きそうになりながらもブラバスを介抱して行ってしまった。


翌朝貧相な朝食を食べてるとブラバスが酒臭い匂いをさせながらやって来たので、

「魔物の退治をしてやる。通るためだからな案内しろ」

「なんだランクEが倒せるものか」

昨晩飲んだときに聞かれたので言ったこと覚えてるらしい、

「ダメもとでつれてけ」

そう言うと腰巾着もブラバスにもしかしたらで言うとついてこいと古い馬車に乗り移動を開始した。

「ところで魔物はなんだ」

「狼だ、リーダーは何倍も大きいし数が80頭はいてリーダーの命令で集団で襲いかかってきていくつものパーティーが全滅したと聞いてる」

「狼か面白そうだ」

道中は2日程かかり3日目に到着した。


「ちきしょう俺達の町が」

峠を降りていく途中に盆地が見渡せ真ん中より北に町が有ったといっていいのか見える。

「ここでいい」

降ろしてもらい歩き始めるとブラバスがついてきており、

「俺が失敗したら死ぬぞ」

「今更だ」

ブラバスは鋭い眼光で睨み付け腰巾着も青い顔でついてきていた。


集団戦になるだろう予測をして詠唱をいくつか準備し始め街へと流れ込む川に出ると魔物である狼が小さなコロニーをつくっていた。

先ずはマジックミサイルを放つ。

2発づつを次々と撃ち込むがこのくらいのマナならば痛みと熱さに耐えられ続けていく、気がつかれる前にどれだけ倒せるかが問題で声をあげる前に次々と死に追いやりこのままいけばと甘い考えを捨てさせる。


声ではなくても集団の仲間の命が消えるのを察知したのか街の方で大きな咆哮があがりゾウ位有るかもと思われるリーダーが集団を率いて包囲してきた。

「仲間を殺された怒りで一杯かよ、平凡だなお笑いだよ」

通じているかわからないがあ吐き捨てるように言うと周りが襲いかかってきた。

アースバインド、全周囲に地中から植物の根をもうスピードで生えさせ足をからめとらせていく、マナの消費が増え痛みに悲鳴をあげたくなるがブラバスの手前我慢をして焼ける感覚もいっそうひどくなる。

「マゾじゃねっつーの」

思わず悪態をつきながら止めのホーリーレーザーの縮小版を放った瞬間、痛みが許容範囲を越えたらしく意識がとんだ。


「よう、目が覚めたか」

ブラバスが苦痛をあげながら目覚めた私に水を差し出してくれる。

飲み干すと体の芯が冷えていくようで気絶したあと高熱を出してあわてて小川にひたすと小川の水が温かくなったと呆れている。

「威力を弱めてもこの程度か」

あのくそじじいの魔法は弱めても十分効力を発揮しておりなにか手段を考えないとその辺の良くできる魔法使いと変わらないのが許せず考えてみる。

「しかし凄かったな、ボスは瀕死で俺らでとどめをさせるぐらいだったからな、ありがとよ」

ブラバスは肩の荷がおりたようで軍が到着しだい町の捜索にと言う話だった。

数日、水と食料をブラバスが渡してくれ休んでいると軍が到着したらしく騎士がこちらへやって来た。


「君がこの魔物を倒したと言うのは間違いないのかな」

父親の歳ぐらいの騎士は丁寧な口調で言ってくれるので頷き、

「褒賞金を沢山出しのは山々だがこの状態なのでなたいして出せないのは勘弁してくれ」

そう言いながら皮袋に入った褒賞金を渡され中身も見ずにしまう。

「こう言ってはなんだが中身は確認した方がいいと思うが、人が良いのかその他なのかは知らないが」

そう言うと巨大なボスに移動して、

「しかしこれを倒してくれるとはな、遠い国ではドラゴンを退治するのに町が消滅したと噂で聞いたが、討伐できてもそれでは国としてはな」

自分の事についての噂がもうこんなところまでと驚きながらも、

「しかしドラゴンを退治しなければもっと被害が出たのでは」

私が反論すると騎士は苦笑して、

「倒せるなら被害がないところに誘導してと出来る能力があるならとくにな、君はこうして問題ないとまでは言わないが町でしなかったから助かったよ」

そういわれて複雑に思いながらも捜索と後片付けの様子を見ながら体の回復につとめた。


「元気でな」

ブラバスと別れて仮で運行が開始された駅馬車に乗り出発する。

家族を弔うことができたと感謝され何かあれば礼をかねて手伝うと言ってくれるのでいずれ頼むと別れて出発した。

馬車の中で色々考える。

今回の事で聖痕を何とかしない限り復讐は出来ないと、必要な事は耐えられる肉体か聖痕の効力を無効にするか弱められなければ負け犬の遠吠えするしかなくそんなのは絶対にやだ、

「あのじじいより詳しいやつがいれば」

そう考えて1人思い付く、

「ここからなら近いかな」

地図を頭で思い出しながら駅馬車を途中で降りて別のに乗り継ぎその路線からも離れた辺境の地に降り立った。


「さすがに魔物が増えてきたな」

マジックミサイルで迎撃をしながら目的地まで進み始めていると冒険者の一団に出会った。

「こんなところに1人で正気じゃねえな」

まあまあの手練れらしくランクはCと言うことで近づいてきて、

「ここであったなら何かの縁だ死ね」

なかなか面白いことを言うと思いながらすでに発動準備に入っていた。

手始めにアースバインドで動きを止めてしまいマジックミサイルを後衛の魔法使いと僧侶に向けて2発づつを連打で撃ち込む、

「畜生リアがやられた、モズモクだ」

相手のリーダーは判断ミスをした事を今更ながらに降伏を言ってくる。

「武器を保持して口だけのでまかせで言われてもな、罪人として引き渡すのも面倒だし」

そう言うと口うるさいリーダーにあわてて捨てたロングソードを拾うと横になぎ払い静かにさせる。

他のと思ったが何かに使えるかなと思い動けない他の連中に近より指の爪をはがして悲鳴をあげさせながら呪文を唱えると紫に変色してそれを持ち主のおでこに突き刺した。

「これ呪文、呪いがかかってるから素直にしておかないと人じゃなくなるからね」

「この鬼、悪魔」

鼻で笑いながら目的地へと進ませると、1人がおでこを抱え顔が変色すると姿が醜くなる。

「これがゴブリンと言うわけだ、大人しくついてくればこうならないからな」

ゴブリンに変わった冒険者は記憶はすべて無くなったので私達を見ると悲鳴をあげて逃げていき他の仲間は呆然と見送った。


「魔王はいるか、あの男の孫が来てやったぞ」

そう言うと奥から大きな声で、

「あいつの孫だと、こんなにしおったあいつのか」

私以上に怨みをいだいているようだがこちらへ来ないので無人の館に入ると声の方向へとすすんだ。


「わしをまた殺しに着たのか、あのようなのをわしの魂と肉体にきざみおって」

一番奥の部屋では魔王と呼ばれた男が玉座に座り高熱を発している。

私は無言でコールドを唱え魔王の体を冷却していくと怪訝な顔をするので強めに唱え自分の体が熱を帯びるのを自覚した。

「うはははは、孫がわしと同じだと」

「ああそうだ率直に言う、やつを倒すのに協力をしないか」

そう言うと静かに考えて、

「よかろう、しかしお前と同じで魔法を使えば体が崩壊する」

そう言われたのでじじいが考えて構築した魔法の魂の入れ換えを行い軽減はできると言うと後ろの冒険者を見て邪悪に笑いだし私自らしてみろと言われたのでパーティーの1人に近づき魂の移動と体を冷やす準備をしながら上位の魔法を唱えると移動した。


悲鳴が響き魂と肉体にダメージを与える。

体を急速に冷却して発熱を押さえて肉体の崩壊を防ぐが魂には刻まれた痛みに悲鳴をあげながらもこんなところまでこれる実力なので発狂もせずに耐えていた。

「面白い、提案なのだが」

魔王が言うのに頷くと、

「お前の寿命は50年程であろう、不死な私から見ればたいしたものでない、そこでだわしの体と魂を貸そう、この者らの魂を触媒としていけば耐えられるであろう」

「良いだろう、俺が死んだら使うが良いさ」

そう言うと冒険者の魂を先ずは魔王のと入れ換えていく、魔王の魂を冒険者に入れ替え冒険者に魂を固定すると魔王の魂を戻す。

「足りぬな、向かいながら魂を喰らえばもっと低減できよう」

じじいの魔王の力を封じるはずがこれで人々が襲われていくことに代わり少しだけ怒りが収まる。

最後に私の体に冒険者の魂を触媒として魔王の魂を移しておさまった。

「約束通り任せる」

そう言うと魔王の気配は消え私の体にえもいわれぬ力が満ちていく、

「これが人ならざるもののちからか、すごいぞ」

聖痕があるので全力ではまだ無理だが魔王の言ったとおりにすれば精神的な痛みは消え肉体のダメージはマナと対消滅出来よう、嬉しさをおさえながら復讐に出発した。


魔王の魔力感知で冒険者がいるところがわかり闇夜に紛れて近づく、焚き火の前に冒険者が輪になって寝ており一人だけ警戒で起きている。

音もなくその戦士の後ろに降り立つと魂を引き抜き己の物とした。

「誰だ」

盗賊なのか異様な気配を感じたのか起き上がり脱け殻となった仲間の後ろにいる私に剣を向ける。

私はすぐ横で声に気がつきあわてて起きてきた魔法使いの首筋に手を伸ばし魂を抜き取った。

「敵襲、異様な技を使っている離れろ」

叫ばれた瞬間バインドを発動して地中から成長した木の根に冒険者をからめとった。


「離せこんちくしょう」

私は盗賊の必死な形相に少しだけ笑みを浮かべながら残りの魂を回収していく、魔王の存在に気がついた冒険者の魂が音にならない悲鳴をあげながら取り込まれて消えていくのを感じながら、

「助けてくれ、何でもする」

そう言う盗賊に、

「魔物で同じ様に言っても助けたこともないくせにな」

そう言いながら魂をすいとった。

持ち物で金目の物を回収して次の冒険者がいるところに向かいながら大きな都市に到着をした。


「身分証を」

衛兵にギルドカードを見せて次々と入る人々に紛れて門を越えようとする。

その瞬間都市の防衛機構が働き結界が歪みそれが警報となる。

「魔王の気配に反応するか」

魔王を眠りにつかせると警報は消え衛兵から門を閉じられ再度確認をされたが異常は出ずに放免された。


「銅貨8枚、客だから言いたかないけど水浴びしとくれ」

そう言われてあれから1ヶ月もさまよいながら冒険者を襲っていたので確かにと思いながら貯水用の大きな樽に水をいれ沸騰させて垢を落とす。

「魔王の感覚だと風呂に入らなくても問題はないと言うことか」

魂を融合したことにより魔王から影響を受けたことはいくつもあり直さないとと思いながらさっぱりする。

「酒だ、一番強いのを」

久しぶりの酒を飲みながら周りの噂話に耳を傾ける。

「魔王の領地に入った冒険者が軒並み行方不明らしい」

そこそこのパーティー襲ったのですでに噂になっており魔王の復活かと噂話が飛び交いながらも直接的にまだ被害がないのでと言うことらしい、

「それと始まった小国相手の戦いが停滞しているらしい」

私が不在になった後のあの国は隣国の小国に攻め入ったらしいが消極的な戦いに終始しておりいまだにと言うことらしい、そんなことを聞きながら駅馬車に乗り次の都市へと向かった。


「敵襲」

護衛の冒険者が叫びどうやら盗賊団との戦いが始まったらしい、

「各個に迎撃しろ、数は多いが勝てる」

窓から見ると巧みに迎撃をしているが後ろからも盗賊の集団が現れたので馬車を降り立つと迎撃した。

マジックミサイルを展開して次々と殺さぬ程度に倒し静かに近寄ると魂を抜き取る。

逃げ出そうとするものにはバインドで拘束し吸い取りながら倒すと冒険者のリーダーに感謝をされた。

「皆亡くなっている」

撃退した冒険者が確認をしていくと私の方に生きてるものがいないのを驚きながらも盗賊は引き渡されれば死刑と言うことと私が盗賊の装備は護衛でわけていいと言ったのでそれ以上は話題にならずにそれから何度か襲われたが最弱な魂だけを残して吸いとっていった。


それから数ヶ月、次々と魂を吸い取りながら魔王を倒した英雄の一人である戦士であり国王である男に面会をもとめた。

「あの男の孫か」

敵対関係にある国の私が現れ協力を申し出ると驚きながらも劣勢な事もあり受け入れてくれる。

この男の近くにいる間は魔王は眠らせて気配を出さずに過ごしながらなぜ攻めたのかがわかる。

「これが魔王の持っていた魔神剣」

そう言って黒く光もしない剣が封印されている部屋を見せてくれた。

これをどうやらあの大魔導師が引き渡すようにと言ってきたのを拒否すると攻めてきたと仲間だった祖父に怒りを感じている。

「先ずは侵攻してきた軍を何とかしましょう」

そう言うと戦士は護衛を申し出てくれ民は喜んで国を踏みにじろうとする敵を倒すために民兵となった。


「攻めよ、ここを落とせば勝利は目前だ」

ついこないだまで自国であった兵士が眼下で山間の関をこちらの数倍で攻めており、ここは土地柄マナを吸収する鉱石を算出するため魔法の威力が格段に落ちていく場所だった。

「数にものを言わせてきます」

総攻撃があ始まり戦士は最前線で味方を鼓舞して戦っている。

私はその間に魔力感知で鉱石を見極めるとそこにマナを集めて当社すると、鉱石は緩やかならいいが急激にマナを吸収すると熱をもち膨張して爆発した狭い山間に密集していた敵は爆発に巻き込まれた。


「勝ちどきをあげよ」

かなりの被害が出た敵は撤退を始め戦士は声をあげて喜ぶ、私は目的のため転移魔法で王宮に戻ると魔神剣の封印を解き始めた。

「これもくそじじいの封印か、でも楽勝だな」

一つ一つを解いていき最後の封印を解き始めていると後ろで気配がして戦士から声をかけられた。

「ここで何を」

私は作業を止めずに振り向いて、

「この封印を解いて元の持ち主に返すんですよ」

最後の封印を解き放ち手に取る。

「持ち主とは魔王だぞ、わかっているのか」

「その魔王は私の中に、それではごきげんよう」

そう言いながら戦士の背後に転移して持っていた剣で突き刺した。

戦士は顔を向けると悲しそうな目でこちらを見ながら剣で魂が吸われていき充実する。

剣はローブの下に隠し幻影を廊下に走らせながら叫ぶ、

「刺客に王が刺された、誰かいるか」

衛兵が数人出てきてその横を走り抜けていく幻影に驚き追いかけていく、

僧侶が戦士の蘇生を行うが魂が無い肉体は暖かさを無くして悲しみにくれることになった。


戦士には私と同じくらいの歳の娘がおり女王として祭り上げられて暗殺したとされるじじいの国に必ず復讐をと言い私は影で笑いながら次の国へと向かった。

「討伐したのは10人、1人はくそじじいで1人は暗殺したから先ずはと言うところだな」

魔王の考えていることが流れこんできてそれに答える。

それぞれは功績により恩賞を受けて暮らしており先ずは邪魔者となるのでと言うことらしい、

「先ずは聖女と呼ばれた乙女、この場合はもう婆さんかな」

何処にいるかはじじいに昔話で聞いていたので山間にある大きな湖の湖畔の町に向かう、姿を父親の兄弟である騎士団長の叔父にかえて町中に入った。

「聖女様はあの教会で奉仕されておられます」

町の人に聞くと次々と参照する声に嫉妬を覚えながら町を外れ裏手から入ろうとすると、

「あなたは誰、邪悪な者を身にまといしものよ」

声の主に向けると白い小綺麗な服を着た少女がこちらを見ている。

振り向きながらバインドで拘束をすると近づいていき、

「気がつかれなければ、自分の不幸を呪うがいい」

そう言うと魔神剣で突き刺してしまった。

「何処にいるの、戻ってきなさい」

異変を感じたのか誰かが声をあげたので急いで岩影に転移して様子を見る。


父親と同じくらいの女性が現れ少女の姿を見て近寄り何度も声をかけておりその隙に近くに転移をすると気が付いた様で、

「貴方ですね何とむごいことを、何故なんですか」

私の姿を見透かすように見つめてきたのであえて魔王の力で見破られないようにする。

「魔王、何も出来ぬようにあの方が聖痕で封印をしたはず。なんで」

「すればするほど反動が大きいと言うものだ、自分達の思い通りになると思っているなら片腹痛いわ」

ゆっくり近づいていき恐怖を与えようとしても静かに見つめており苛立たせる。

「娘を殺されたのに薄情だな、怨みを言ってもいいのだぞ」

「魔王の他に、私のよく知っている者の、そうお孫さ」

名前を出される恐怖に私は聖女に魔神剣で貫き、

「べちゃべちゃよくしゃべる。娘共々魔王に食われるがいい」

そう言うと吸い込まれ魔王の魂は嬉しそうに高笑いを続けた。

「貴様、聖女様によくも」

ようやく気が付いた変装した私に気がつく、

「正論ばかりの親子にあきあきしたところだ、言いたいことがあれば来るがいい」

叔父の姿の私は高笑いをしながら怒りで襲ってくる男達を倒して次の目標に向かった。


次は弓を得意とする亜人であるエルフ、その村に向かう前に町で油や火薬を何度も購入して運び込み周囲の森にしかけた。

「さてこれで準備ができた」

私は森に入りわざと見つかるようにする。

「そこで止まれ、ここからはエルフの里だ引き返せ」

数人のエルフが周囲を囲んできたので高らかに笑い、

「愚かなエルフに死を」

そう言うやいなや設置していた油と火薬の罠が次々と爆発して森が火に包まれる。

「母なる森をよくも、野蛮な人間め」

次々と飛んで来る矢はウインドカッターで飛ばしていき村へと入る。

火炎は村の周囲にまで燃え移り逃げれる場所は私が来た道でその前に魔神剣を持って立ちふさがると目的のエルフが降りてきた。

「何のつもりだ、我々とは干渉をしないと言う盟約を破るのか人よ」

「人にそんな守る理由はない、力を欲して昔の友の持つ剣を奪ったのだからな」

「噂には聞いていたが本当だったようだな、大魔導師と言われた男が」

エルフは苦痛の表情でおり周囲は更に火で包まれ唯一の脱出路に村人は殺到し始めたところで私は動いた。

悲鳴が上がるなかで女子供だけを狙って剣をふるい体に入るかえがたい感覚に狂喜しながらエルフたちの前から消えた。


「これでお互いを憎み争うだろう」

魔王を倒したパーティーが連携出来ない様にしており後は2名、魔王はこの結果に満足しており魔法を行使しても取り込んだ魂で代替えして苦痛は感じられなかった。

「次の目標は女戦士か、隣国に嫁いだ」

一度会ったことがあり悪を許さない姿勢で戦いそれが見初められたのか王に嫁いでいる。

「確か娘と息子がいたな」

多分魔王の魂に気が付かれる可能性があるので本人でない子供に狙いをつける。

馬で2週間ほど街道を走り大国までいかないがそこそこの大きさの王国であり情報を城下町で集める。

「国王一家は私達の希望の星ですよ、皆の幸せを考えながら困った事は進んで解決してくれますし」

誰に聞いても称賛の嵐で怒りを覚えながら王子がお忍びで良く通る路地裏で老婆に姿をかえてうずくまる。


しばらくすると馬の来る音が聞こえ目の前に来ると、

「調子が悪いのかな、どうされましたか婦人よ」

そう言うと馬からおりて私の前にくると私はわざと小さい声で呟く、私の顔の前に耳を近づけたので魔王の能力の一つ呪詛を呟き王子の魂に影響を与える。

「なに、負担になるので捨てられたと、我が国でまだこんなことが」

呪詛は魂に刷り込みを与えるので時間がかかるし、抵抗されれば霧散してしまうので小声でゆっくりと答えながら呪詛を心の中で唱えて完成させた。

「直ぐに保護をする連れていくように」

そう言うと行ってしまった。

馬車が来て乗せられるとそのまま消え去り様子を見る。


直ぐに精神が蝕まれないが数日すると目に見えて顔つきがかわりはじめ巡回で顔を出した教会に併設された孤児院で悲劇が起こった。

「親がなにもしない責任も負わない子供を何で国が責任をもって育てなければならないんだ」

王子が叫ぶと何時ものように優しい王子に遊んでもらいたい子供に剣をふるった。

悲鳴と泣き叫ぶ声が響き一つまた一つ消えていき静かになる。

一緒にいる部下おも倒してしまい生きている者が居なくなると王子は何事も無かったように歩き始め騒ぎを聞き付けた人々が集まった頃には王子の姿は消えていた。

その後も大なり小なり騒ぎを起こしその度に去った後にと言うことを私の魔法で行うと呪詛解いても王子の精神は記憶と共に病んでおり家族が気づいた時には手遅れだった。


王子を調べても呪詛は消えており原因がわからずも含め混乱しておりそこにつけこむ形で原因を必死に探ろうとしている王子の双子妹に近づき、

「実は数日前に老婆に話しかけていたのですがどうやら某国の者だったらしいと噂が」

それだけ伝えると一緒に行動していた者に聞くとそのとおりだと言い保護したが消えてしまったと、

「他の国でも色々しているようですので注意を」

それだけ言うと姿を消す。

話だけなら疑うが攻めこんだり他のパーティーの仲間を殺害したと情報が伝えられることによって真実味をおびたと言うことだった。

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