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第6話 先生がマイペース過ぎてヤバい!

「今日って何があるのです?」


 机を並べ終えた俺、マリア、シロの3人(妖精ちゃんは俺以外には見えていないので数えていない)は窓際一番後ろの席に固まって駄弁っていた。

 とは言えぶっちゃけ、朝の密度が濃すぎて結構疲れている。

 マリアも疲労が溜まった為か心なしかどんよりとした雰囲気を漂わせながらこれからの予定について尋ねてきた。


「一応後期についてのオリエンテーションとランキングが決定したので受けれる恩恵についての確認、ただ担任の先生がちょっと特殊な方らしいので後期以降の説明だけで終わるかは分かりませんね」


 ──親友(しろ)は逆にテンションが限界突破してらっしゃる。説明しながらも尻尾を秒間2振りペースでぶんぶん振っている様は狼というより人懐っこい犬にしか見えない。


「担任の先生が誰か知ってるのか?」


「んー私もミリアちゃんに聞いただけなので詳しいことは、ただ担任の先生が同じ≪エルフ族≫の方らしくてその伝手で聞いたらしいです」


 そう言い終わるや否やドアがガチャリと音を立てる。

 噂をすれば何とやら、ハーフアップに纏めた金髪に、緑豊かな森林を思わせるような深みがかった翠色の瞳。

 シロと同じくらいの低めの身長に元気のあり余った子供のような雰囲気。そして彼女の種族を指し示すほっそりと横に伸びた耳。

 前のクラスでも同じだった≪エルフ族≫の少女 ランキング8位 ミリア=アルフヘイム がタイミングよくクラスに入ってきた。


 とてとてとシロがミリアの方へ。


「ミリアちゃんおはよー」


「あ、シロちゃんおはー」


 少しシロに話しかけられたミリアが表情を緩ませる。新しいクラスって事もあってか緊張してたっぽい。

 シロの童顔と人懐っこい性格が相まってか癒し効果がすごいんだよなぁ


 みりあちゃんこっちこっちとシロの前の席へ誘導する。

 窓際一番後ろが俺でその横がシロ、前にはマリアでその横にミリアと端っこを完全に固めちゃっている


 マリアが立ち上がり、黒いミニスカートの端をちょこんと摘まんで、つま先をトンっと


「違うクラスの方しかいらっしゃいませんし、改めましてマリア=ルシファーですわ。シロ様とミリア様……まぁレイ様もよろしくお願いいたしますわ」


 汚物を見るような瞳を向けられる。……うわぁ完全に信用なくしちゃってる。


「うっわレイ君めっちゃ嫌われてない?」


「いやな? ちょっと空より低く海より浅い事情がな?」


「あっまたセクハラしたんだ? いやぁごめんね、うちのど変態君が」


 またとはなんだまたとは


「あらレイ様が危険人物(変態)というのは有名なのです?」


 椅子に座りなおしたマリアが少し目を見開いて驚いた表情で尋ねる。

 とはいえ俺はマリアとシロ以外に実行(ゴー)したことは無いので広まっていないと思うんだが

 というよ15歳の少年(思春期)で変態じゃないほうがむしろ不健全だと思うのは俺だけだろうか?


 人差し指に手を当てながら考え込むミリア

 ――そんなに考える要素があるのか


「んー、直接やったって話は聞かないんだけど、割とそういう視線を向けられることがあるって言うのは聞くかなぁ」


「ま、まじか」


 余りの絶望感に頭を抱えてしまう。まさかバレていたなんて

 嫌仕方ないじゃん…? ミニスカだから絶対領域(ふともも)がやばいし、ちょっと頑張ったら女の子のパンツ(男の夢)も見えるかもって思っちゃうじゃんかよぉ


「絶望してるとこ悪いけどレイ君、女の子は視線に敏感なんだよ? 

 と こ ろ で ?」


 気づけば俺の目の前まできていたミリアに頭をぐわっと掴まれる。

 てか待って痛い。ガチで痛い。身体強化発動してるはずなのに痛い。

 無理矢理頭を上げられた先に映るのは般若の顔のミリア


 あっやばいやっちまった。


「あたしそういう視線を受けたことないんだけ? どういうことかな」


「いやだってお前みたいな幼女体け「ドンッ!」」


 ミリア怒りのヘッドバット! こいつ幼女体形にコンプレックス持ってるせいか不意にそこ突っつくと頭突きが飛んでくる。

 あってかこれまじでヤバいやつだ。どんどん意識が遠のいていく。

 今日ハードすぎんだろと思いつつ俺の意識は暗闇に溺れた……




 ――「レイいい加減起きとけ」

 耳元で不意に妖精ちゃんの声が聞こえてぼんやりと目が覚める。


 あぁっとなんだっけ? 記憶が曖昧で


「あっレイさん起きましたか!」


 聞きなれたシロの声が聞こえてきて頭が冴え始める。どうやらあの後俺は机に突っ伏して気絶したままだったようだ。

 あの頭突き女(ミリア)頭掴んだ時点で身体強化発動してること察して容赦なしでやりやがったな。

 身体強化を察するあたり流石ランキング8位だが、どの程度強化しているか分からなかったためやり過ぎて俺が気絶したんだろう。

 何気にミリアの頭突きで気絶したの初めてだし


「はぁいそれじゃぁお寝坊さんのレイ君から自己紹介言ってみましょうかぁ」


 少し語尾を伸ばしたおっとりした雰囲気の女性の声が聞こえてくる。

 なんだと思い少し眠気を感じつつも頭を上げるとそこには俺に向けられた20の視線。


 ──俺、何時間寝てた?


 辺りを見回せば既に席は埋まっており、先程の声の主は席の最前列よりさらに前、教壇に立っていた。

≪エルフ族≫のミリアと同じ薄く透き通った金髪を腰まで伸ばし、新緑の瞳を持っており、スレンダーだが柔らかそうなその四肢におっとりとした雰囲気でにこにこしてる彼女は幼女(ミリア)には決して醸しだすことの出来ない母性を醸し出していた。


 えぇっとそれで自己紹介でしたっけ? あーはいクラスの最初だと恒例行事ですもんね。

 うん、まぁ自然だ。

 自然だが、自然なのだが……寝起きのやつに先陣切らせるってどういう了見だ!?


「はぁい早く立ってくださぁい。時間押してないけど時間押してきてるんで、早くしてくださぁい」


 この教師個性的すぎんだろ! 自己紹介しようにも何も考えていなかったし、取りあえず時間を稼いでその間に考えねば


「先生の名前をまだ聞いてないのでお先に自己紹介をお願いできませんでしょうか?」


「もう先生皆さんに自己紹介したので後で他の子から聞いてくださぁい」


 なん……だと……生徒が寝ている間に自己紹介を終わらせる教師なんぞ聞いたことがねぇ

 というかそろそろクラスの連中の視線が痛くなってきた……しゃぁねぇやるか


 ゆっくりと椅子から立ち上がる。まぁ決意かなんかを言えばいいだろう。

「≪ヒト族≫ レイフォード=エストハイムだ。仲のいい奴からは良くレイと呼ばれてるが好きなように読んでくれて構わない」


 ではど変態でとマリアが呟いているが無視だ無視


「んで、後期の目標だが……」


 少し間を開けてから前の席で容赦なく小言っを言ってくるマリアをちらっと見て


「――ランキング1位様を蹴落とすことだ」


 瞬間、クラスにいるシロ、マリア、先生の3人を除く全員が目を見開き、驚きを露わにしたことが手に取るように分かった。

 そりゃそうだ、ランキング戦は総当たりな為、嫌でも全員と戦うハメになる。

 つまり全員がマリアの実力を知っており、そして恐らくだがその圧倒的なマリアの実力の前に勝利を諦めたのだろう。

 だからこその驚きの表情、こいつは本気で言ってるのか? 正気か? と、あぁ気持ちは嫌なくらい分かる。ぶっちゃけ俺も止めれるなら止めたい。

 まぁそれでもランキング1位にならなきゃならないからこそ、こんな壁の高さを図ろうと思ったら雲すら突き抜けてて高さが分からないような化け物に挑むのだが、


 巨人殺し(ジャイアントキリング)もとい邪神殺し(マリアキリング)


 まぁ一つ頑張ってみましょうかねと、そう決意をしつつ席へと座ると同時、目の前の席に座っていたマリアが正に王族と思わせる威厳と風格を携え、ゆっくりと立ち上がった。


「まぁ席順を考えても次がわたくしなのは妥当でございましょう」


 ミニスカートのすそを中指と親指で摘まみ、つま先をトンっと、本日2度目の挨拶


()()()()()1()() ≪魔人族≫ マリア=ルシファーですわ。 早速ですが、ルシファーの名に懸けてここに宣言致しましょう」


 そういうと同時彼女から紅い魔力がまるで、いや恐らく意図して、周囲を威圧するがごとく吹き荒れる。一体どれほどの魔力を持ってこの様なバカげた現象を起こすことが出来るだろうか

 ルシファー、つまりは魔人族の王族としての誇りにかけて、その宣言の重みに決して負けぬ威厳を携えた彼女は、まさに挑戦者を待つ王者のような不敵な笑みを浮かべ宣言した。


「この学院にわたくしが居続ける限り、ランキング1位は指定席(わたくしのもの)とさせて頂きます」
























ここまで読んで下さった皆様に格別の感謝をm(_ _)m

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