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「そう!そこで城のところでタッチしてください!ほら国力が表示されますよね?サイオンジ家。人口5723。兵力722。うち常備兵125、民兵597。まあクソ国ですよね」

「当主くんのサイオンジは・・政治力42、武力33。まあクソ当主ですねーこれ。武力のところでタッチすれば更に詳しく見れますよ?武力に関してはLVとかHPとか・・そーいう戦闘系パラメーターが見れます」


「色々とチュートリアルしてくれるのは有難いんだがな。女神のあんたがする必要なくない?天使いるだろ天使。あいつらが普通するもんだろが。お前の世界、放置ゲーすんなよ」


「特別に同族のよしみ、ってヤツですよ。決してわたくし以外に初めて同系統の神が出来てウレシイとか、わたくしの世界はやることなさ過ぎて暇だとかそういうのないですから、決して。キレイ系の神であるわたくしにそういうのないですから」


「・・大体、掴みはわかった。あとは簡単だ。ところで・・一つ思ったことを言っていいか?」


「やっぱりわかりますか・・?わかってしまいましたか・・香水を変えたの。わたくしの世界の最高級の香水を取り寄せました。仲介となった聖女にはいちお女神の加護を授けたのですがね。どうせわたくしの世界では無用の長物ぽいですが」


「俺の世界・・平和過ぎないか?」


「えっ?」


「例えば・・このホージョー家というのを見てみろ。人口27889、兵力3853。兵力523の・・隣のオータ家なんて瞬殺だろう。なんで攻め込まない?なんで今すぐ滅ぼさない?」


「さあ・・わたくしにいわれても・・城、覗いてみればいいんじゃないですか?城。当主くんとか色々話してること聞けますよ?」


「フン・・ちょっと覗いてくるわ」


「あ、わたくしもいきます」



ーーーーーー



「王様!今年は小麦が大豊作で国庫に入りきりません!いかがいたしましょうか!!」


「な、なにい~!ホッホッホッ!うれしい悲鳴よのう!よいよい!入りきらん分は民に大盤振る舞いぞ!今日、この施しを行う日を全国民祝日と定める!民あっての国ぞ!」


「おお・・さすが人徳の我が王・・この神父たるゲンアン、感動しております・・これも神のおぼしめし・・」


「神よ・・この恵み感謝致します・・!」


「平和だ・・」


「平和だ・・平和なんだ!」


「ホッホッホッ・・よいよい!さあ今日は無礼講ぞ!祭りの準備を急がせい!備蓄している酒もありったけ出すのだ!」



ーーーーーー



「・・・」


「いやあ~。平和でしたねえ~。オータ家のオの字も出てきませんでしたよ?」


「・・あんたの世界も始めからこんなんだったか?」


「えっ?あー場所、国によりけり、じゃないですか?初めからあんな平和モード、なかなかお目にかかれないんですけどねえ?開幕から豊作も珍しいのもそうですけど、驚いたのは・・文化というか・・建物とか衣服もそれなりに発展している印象ですよねー。わたくしの初めなんかそりゃあ大変でーー」


「・・ちょっとイヤな予感がしてきた。今日は色々、国という国を覗いてくるわ」


「あ、わたくしもいきます」



ーーーーーーー



「なんなんだ!これは!」


「ププ・・あなた、めっちゃ尊敬されてますよね。到るところで民が神に感謝しまくってましたよ。というか豊作、起き過ぎですよね。」


「ああ、それな。豊作、起き過ぎ。ってか地質みたけど俺の世界の地質、ヤバすぎだろ。あんな肥沃じゃ鼻クソホジッてても豊作起きる。」


「地質が肥沃の世界ゆえ食料供給が安定していてわたくしの世界の始めより文化が発展している。ばかりか民も平和を望む穏やかな気質になっている。よかったですね、超イージーモードじゃないですか。わたくしの初めなんかそりゃあ大変でーー」


「まあいい。いくらでもやりようがある。事態は見えてきた、あとは簡単だ。」


「と、いうと?」


「・・魔族、を使う」


「ププ・・魔族、ですか?私達神でも魔族を1万生成!そして国家粉砕!とかそりゃあムリですよ?せいぜい1か2。てか結構魔族とかエルフ族とか人間と共存してません?まさに平和。食料、物資の安定がこうも平和をもたらすもんなんですよねー。わたくしの初めなんかそりゃあ大変でーー」


「創らないよ。魔族生成は疲れるし生成しない。時間かかるし。創るのは魔力鉱山。それも欲深い人間なら誰もが羨むような莫大で純度の高いとびっきりをな。それと・・この世界の全てを憎んでいるような魔族・・イヤ、人間でもなんでもいいか。コイツに力を授ける」


「なるほど。魔力鉱山を財源にして・・俗にいう【魔王】とやらに仕立てたモノに世界を統一させる方向ですか。・・結局似たもの同士なんですよね。わたくしたち同系統の神は。わたくしも一国の当主を応援する方向で世界を統一させましたから。もっともわたくしの初めなんかそりゃあ大変でーー」


「?そんなつまらない事はしない。統一などもってのほかだ。・・まあ【魔王】には想像を絶する可哀想な役回りになるか。だが紛争の火種は確実につくはず、だ」


「・・あなたはいったいどうするおつもりですか?かなりワクワクしちゃうんですが」


「お前、ホントに【創造と平和の女神】か?まあ見せてやるよ。平和の皮を被った人間どもが欲望にまみれて殺しあう姿をな。魔族と人間が共存?それどころか千年にわたって異族はおろか同族でも疑い合う、殺しあう・・真の世界を見せてやるよ」

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