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緋色の世界で  作者: 子漆器 鉄火
第1章 南方大陸進出作戦
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現状把握

※修正 世界→文明圏

 ――この世界には主要な大陸が5つある。


 人間が支配する大陸 ヒューニム大陸


 エルフが支配する大陸 エルガストス大陸


 獣人が支配する大陸 ワーフォレスト大陸


 魔族が支配する大陸 ダークスク大陸


 そして……世界で一番小さい大陸でありながら、世界で3番目に面積の大きい単一大陸国家が支配する大陸……。


 それが北方大陸だった。


 またの名を赤大陸といった。



 北方大陸の南には2つの大陸があった。

 ユーラシア大陸のようなヒューニム大陸が西に、大きなカンガルーの形をしたエルガストス大陸が東に並んでおり、両大陸の間にある『ポトポス海峡』のちょうど真北に北方大陸がある。

 そして、両大陸は協定を結んでいた。


 ――北方大陸のクルーエル社会主義共和国連邦が攻めてきたとき、互いに中立を守ると言うものだった。


 クルーエルは過去に何回も南方進出を謀ったがどれも失敗したらしい。原因はヒューニム大陸にあった。

 ヒューニム大陸は3つの世界に別れていた。


 ――先進国の集まりである『第一文明圏』

 ここには、エグレス帝国・シュランス共和国・ガイツ合衆国の三大大国が主な国家だ。エグレス帝国とシュランス共和国はヒューニムでも1、2を争う大国でエグレス帝国はヒューニム大陸の西端に位置する。その東にシュランス共和国がある。

 そして、ヒューニム大陸の中央部をまるまる占領しているのがガイツ合衆国だ。


 ――中堅国家、発展途上国の所属する『第二文明圏』

 ガイツ合衆国の東側にはガイツ合衆国の属国となり、それなりに力をつけた国家群がいた。各国がガイツ合衆国と安全保障条約を結んでいる。


 ――後進国、非文明圏にいるのが『第三文明圏』

 ヒューニム大陸の東端地域を占める国家は基本的に弱小国である。


 さて、なぜクルーエルが南方進出に尽く失敗したかと言うと、大国が3つあるからという単純な理由だった。さらに背後のエルガストス大陸の国家群が動かないとも限らない。なので毎回戦争の構図は


 クルーエル vs エグレス・シュランス・ガイツ・(エルガストス)


 というものだった。らしい。


 現在、俺はクルーエル社会主義共和国連邦の首都シェスティアにあるシェスティア宮殿の執務室だ。

 転移した後、なぜか頭に色々な知識が入ってきた。

 そのため、思った以上に混乱はしていない。まるで前からこの世界にいたかのような気分だ。

 また、エルフや獣人などWWYには見なかった要素がある。

 一番大きいのは魔法だ。なんだそれは。

 魔法はエルフと魔族が得意らしい。技術にも魔法科学と呼ばれるものが応用されているそうだ。


「なにぼーっとなさっているのですか?」


 そして執務室で座っている俺のとなりにいるのが、秘書のリースだ。ポニーテールに髪を纏めており、切れ目の美人だ。彼女はとても有能で、俺の言ったことをしっかりと実行してくれる。 ただ……。


「いや、なんでもないよ。俺のことは心配しなくて大丈夫」


「あなたの心配なんてしてません、仕事が止まることが心配なんです」


「……」


「ま、新しく総書記になったのが15歳というのだから、はっきりいって無理もないのですけどね」


 ……ちょっとSなのかな? と思った。そして、どうやら俺は若返っているようだ。

執務室で国作りということに新鮮さを覚えつつ、総書記なので仕事をしなければと思い机に向かう。


 さて、国家の強化を始めるわけだがこの国の基礎を見てみようか。

 現在はヒューニム歴752年である。


 国名:クルーエル社会主義共和国連邦

 首都:シェスティア

 元首:ヒラーカズ・マーカ総書記

 通貨:ペール(=$)

 GDP:1253.2ペール


 《常設軍備》

 ・歩兵152師団(予備兵力10師団)

 ・野戦砲兵師団4旅団

 ・機甲師団(装甲車・戦車)3師団


 《装備品》

 ・730年型機銃

 ・730年型歩兵銃

 ・野戦55mm砲

 ・A-2装甲車(備考:740年開発)

 ・CL-1軽戦車(備考:740年開発)


 ……うん。これは叫ばずにはいられない。


「なんじゃこりゃあああああ!」






 ――――



 あの後、リースに罵られながらも多数の指示を飛ばした。

 まず、軍備状況が20年単位で遅れている。もうなんなのこれ? その上に152歩兵師団はまだいいとして予備兵力が10個師団てなに? 10個師団であんた、10万人だよ? この国の人口5億人だよ? バカなの?





 そして………そしていちば~~~ん、突っ込みたいのが……。


 GDPが1200億しかないことだ……。

 この数値は地球において戦前存在した列強国家のどの国にも勝てない。日本ですらこの倍はあったはずだ。


「……異世界版5ヶ年計画、作るか」


 こうして俺の異世界国家最初にやることが決定した。







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