お世話になりました
ランキングには興味ないです。(`・ω・´)
なのでランクインされても驚きが出るだけです。
評価ありがとうございます!
この子を身綺麗にさせ、俺の心もやっと落ち着いたところで本題に入る。
「んで、名前あるのか?」
「あの…、えっと、ないです!」
やはりか、これはじむねぇにも聞いた話だが、この子はイヌ族で大きさで判断した結果、親離れしたばっかで世間体を知らない子らしい。
「なら、ラウだ」
「ラウ……、ですか?」
当然、名前に意味はない、が何となくそう思ったのだ。決して俺のネーミングセンスが無いわけではないからな、昔飼っていた犬の名前は『ポチ』だったが。
そしてラウはしっぽをぶんぶん回し喜んでいた、もうこの子拾っていいよね?とじむねぇに向けると。
「第一号ですね!」
と優しく笑顔で返された、ラウはとても喜んでいる、なら俺はこの子を立派にしてやるだけだ。
それからの1週間、ラウにありとあらゆる知識や技術を叩き込んだ。
ラウはめげずに順応してきた、料理に洗濯、掃除に勉強、俺とじむねぇの2人で頑張って教えた。
ラウを拾ってから3ヵ月目、時期はやってきた。
「ハヤテ様、お話とは何でしょうか?」
俺は3ヵ月前を思い出す。
「お前を拾ってきて良かったと思っている」
「はい、私はハヤテ様とじむねぇさんのお陰様で立派な淑女となりました。」
この言葉使いになったのはじむねぇのお陰、あの人めっちゃ万能だった。
「俺の方針を知ってるか?」
「は…い、3ヵ月の間に詰めれるだけ詰めて…、巣立ちさせる⋯でした。」
少し顔色が悪い、ラウは俺の為に努力してきた、だから別れは寂しい、しかし俺は心を鬼にしてこう言う。
「外の世界を知れ、そしてたまにでいい、顔を見せに来い」
「……っ!」
ラウはとうとう泣き出した、俺もここまで育てた甲斐がある、ラウとの思い出。
俺は心から涙を流した。
「お世話になりました」
綺麗にお辞儀をしラウは旅立った、俺は見えなくなるまで見守った、見えなくなり俺は孤児院の中に入る、そしてポケットから紙を取り出した。
『おおきくなったら、けっこんする!』
ラウが初めて字を書いた紙、そこには夢が書いてあった、俺は大事にしまった、備えつけに写真も。
その数ヶ月後、ラウの名前が広まるようになる。
『初のSランク女性冒険者、ラウ・カミナギ』
これによりラウは有名人となった。
次はどの種族にしようかな?
お楽しみください。