第4話
ルキとノゾミは久しぶりに会った。
ノゾミは相変わらずのテンションで、周りを笑わせてくれる。
幼なじみという間柄だが、姉妹のように仲が良かった。
『姫様…』
ドアの方から聞き慣れない声が!?
一同が振り向くとルキ達と同じくらいの年齢の男の子が立っていた…
『やっぱりルキ様の所にいらっしゃいましたか』
男の子はノゾミに話かけた。
どうやらノゾミの知り合いのようだ。
『やっぽ!雅
よく場所が分かったわね。
ルキ達に紹介するのは初めてかな?
私のダーリンの雅くんでぇ〜す(ハート)』
『え…っ』
何故かルキは雅の姿を見た瞬間から固まっていた。
そしてノゾミの言葉に反応してしまったのだ。
『ん?
ルキ、どうしたの?』
『あっ…いや…
なんでもない…』
『ルキ…
今、考えてること分かるよ。
私も初めて会った時はビックリしたもん。
けどさぁ…
もう…忘よう…
前に進まなきゃ…』
『うん…だけど…』
ルキとノゾミの暗い記憶…
かなり昔のことだが、忘れたことはなかった…
『あの…』
暗い空気の中。
初めに口を開いたのは雅だった。
『俺…姫様の恋人な…』
『シッ!それは言わない約束でしょう!?』
慌ててノゾミが割り込んできた。
『えっ?なんの話?』
面白そうな話にルキが食い付いてきた。
『いや…
なんでもないよ』
『あ〜や〜し〜い〜
ノゾミ、あんた私に隠し事してるでしょ?』
『だから
なんでもないんだってば!!』
『姫様…
もうここまできたらお話するしか…』
『でも…』
二人には何か深い事情がありそうだった…