アファンタジア(視覚イメージ出来ない人)の創作論
こんにちは
名録史郎です。
皆さんは、アファンタジアというのをご存知でしょうか?
私は、ついこの間まで、知りませんでした。
自分がアファンタジアなのに……。
アファンタジアとは、簡単にいうと視覚イメージができない、もしくはしずらい人のことです。
あなたは目をつぶって、りんごを思い浮かべることができますか。
丸くて、赤くて、艶やかなりんご。
視覚的にイメージ出来る人は、アファンタジアではありません。
私はできないんですよね……。
じゃあ、お前、りんごってどうやって覚えているんだよと思われるかもしれません。
私は、『丸くて、赤くて、艶やかで、噛むとシャリとして、甘い果物』として覚えています。
はっ? って思われるかもしれません。
実際、知人に話したら「はっ?」って言われました。
私は、りんごを『丸くて、赤くて、艶やかで、かむとシャリとして、甘い果物』という言葉で覚えています。
映像記憶は一切なく、概念で覚えているといった感じです。
うん、なんという頭の構造。
イラストとか、漫画創るのは、難易度が高すぎる。
ただ私の場合はですが、記号や内心の声には強いので創作するなら小説が向いています。
ただし、地の文が弱いです。
じゃあ、アファンタジアの人間が地の文書くためには、どうすればいいのか?
ヒントは、りんごの記憶の仕方にありました。
『丸くて、赤くて、艶やかで、かむとシャリとして、甘い果物』
この内容を分解して、置き換えます。
形、色味、質感、触感、味覚、種類。
このように書けば良いと言うことです。
試しに毒リンゴを書いてみましょう
『少し形がくずれ、毒々しい紫色をした噛むと舌に刺激があるりんご』
どうでしょうか?
みんなの前には、毒リンゴが見えているはず。
私は、一切見えないけれど。
次は、美女を書いてみましょう。
・美女の書き方
髪色、髪の修飾語、瞳のいろ、立場、名前。さらに美しさを褒め称える。
例
ピンクブロンドの艶やかな髪に翡翠色の瞳の子爵令嬢リリアン。
ああ、なんたるかわいらしさ。今までなんの苦労もしてこなかったような出で立ちです。
今度は、主人公が洞窟に突入した時の情景について書いてみましょう。
・洞窟の書き方。
今いる場所、触覚情報、視覚情報、辺りの状況、それを見た主人公の心情。
洞窟にあるもの、いくつか。
雰囲気。
例
少し広めの洞窟のような場所に出た。
冷たい空気が頬を撫でるのを感じる。
暗闇の中から漏れ出す薄い霧が、まるで洞窟が生きているかのように吐息をついているようだ。
岩壁は黒ずみ、苔が生え、所々にひび割れが見える。入り口の上部にはつららのように尖った岩が垂れ下がり、不気味な影を落としていた。
おお、書ける、書けるぞ!
みんなの前にはリアルな洞窟や絶世の美女の姿が現れているはず。
私には(しつこい)
こんな感じで、書き出さなければいけない特徴をまとめておけば、なんとか書けそうです。
なんという工程数の多さ。
全部の事象にたいしてやらないといけないので、気の遠くなる作業です。
そもそも、アファンタジアは、日本人で数%しかいない。
しかも、幻想できないって言われてるのに、幻想小説書いてる人間がどれほどいるかと言われると、絶滅危惧種? かもしれません。
ようやく私にも、他の方が創作論は、創作の補助線だと言っていた意味がようやくわかりました。
視覚イメージがある方は、視覚イメージをそのまま文字におこしていけばいいので、創作論より視覚イメージ力の方が大切です。
私の場合は、視覚イメージが一切出来ないので、論理力つまり、創作論こそが創作の主線ということになります。
イメージ力を鍛えましょうとか。
型にはめて書くのは、楽しいはずがないとかSNSで散々言われて悲しい気持ちでいっぱいですが、努力したところで脳に機能が一切ないので、どうすることも出来ません。
0になにかけても0です。
そもそも、見えてる世界が違う。
私は、なにも見えていませんが。
(誰がうまいこと言えと)
ただ創作を諦めるのは、早いと思います。
例えるなら、コウモリでしょうか。
努力すれば、目が見える訳ではないので、鍛えるべきは、超音波(創作論)。
翼(書きたいという気持ち)があれば、
鳥(視覚イメージ出来る人)みたいには飛べないけれど、大空を羽ばたける(創作できる)はず!
もしも、私と同じようにアファンタジアで創作しようとしてる人は、一緒にがんばりましょうね!
他の創作論については、シリーズから、よろしくお願いします!