異世界警察(ポリス)の爆誕
第四話 異世界警察の爆誕
そんな馬鹿な..三冊目には魔界とこの世界の戦いについて書かれていた。戦いの中心はこの国リゼクル。死者は数えられないほどいた。その時に魔王もこの国に上陸した。魔王の似顔絵が挿絵として書かれていたがその顔が、ノワールにそっくりだった。「そんな..。いや似てるだけだろう。」そう思った。数千年も生きているはずがない。そして、宗教コーナーを立ち去った。次の場所まで移動する間に考え事をしていた。警察の本部をどこに置くかだ。今はそれが一番大事だ。本部を作らなければ事件など入ってこない。そこでいいことを思いついた。エドワルトの喫茶店にしようw。あとで話でもつけておくか。そう考えてるうちにもうついてしまった。次のコーナーは展示コーナーだ。とはいえ5000年前のものとなると残っているものは限られている。唯一残っているのは神行団が魔王と戦った時の武器のレプリカくらいだ。あ、神行団は全員、この戦いの功績で「不老不死」を得たのだwいくら異世界だからってチートすぎでしょ。あとは、適当に俺が見たい本を読んでいた。神話だとか、経営の仕方とか今後必要になってくるような本を見ていた。あと、魔術の本を見た。どうしてもノワールの言っていた魔術が気になっていたからだ。しかし手掛かりは一つもなかった。
ノワールとの集合時間になった。「とりあえず、あそこのラウンジでゆっくり情報交換しよう」「そうですね」そういい、ちょっとおしゃれなラウンジのソファーに腰を掛けた。「なんかいい情報あった?」そう彼女に聞いたら、得意げな顔で、「うん!いい情報あったよ!」と言った。「どういう情報だ?」「約2500年前に、神行団の人たちが、死にそうになったことがあるらしいよ!不老不死の力を一時的に、強制解除できたんだって!」なに?それはかなり良い情報ではないか。もし、あいつらが死刑レベルのことを犯していたら、罰することができる。「やり方とかは書いてなかったか?」「そこについては書いてなかったよ。」解除ができることはわかったので良しとするか。「あとね..こんなのがあったの..」「なんだ?」文献の名前は、『迷走者のゆくえ』という名だった。そこには、迷走者は危険だから人体を冷凍して、保存するという実験内容が書かれていた。「昔の人たちひどすぎるね、なんでこんなことするんだろう」彼女は不満そうに言った。俺はどういうことかさっぱりわからなかった。文献は古いし、きっと俺は最近来たから免れたんだろうとほっとした。「晴彦さんの方は何かありましたか?」そう聞いてきたので俺は読んだ文献のことについて話した。「そうですね..。この問題は後回しにしましょう。」俺も賛成だった。なぜならあまり有力な情報をつかめていないからだ。『良い情報』なだけであり、『有力な情報』ではないからな。そう思い、図書館を後にした。
俺たちはいつも通り、エドワルトの喫茶店に行った。「リンゴ..じゃなくてオレンジジュース二つで~」いつもリンゴと言ってしまう。「はいよ~」そう言ったものの10秒できた。「へいおまち~オレンジジュース二つだよ!」「ありがとな」「おい晴彦。なんか俺に言いたいことでもあるのか?」やべ,ばれてしまった。喫茶店に警察を置くなんておかしい話だし、エドワルトが許すかもわからない。ここは強気に言ってみるか。「エドワルト!お願いだ!この喫茶店に警察を置かせてくれ!無茶だと思うが頼む!」俺はそう言い頭を下げた。「ケイサツ?ってなんだ?」あ...説明をし忘れていた。そうしてエドワルトに警察についてや、なぜここかなどの経緯について話した。「なるほどね..毎日ここのオレンジジュースを買ってくれるならいいぞ?」そんな簡単なのかよw「おう!毎日買ってやる!」「ノワール、明日からやるぞ!」「はい!?わかりました!」そう言い俺たちは準備に取り掛かった。角の座席を借りて、そこに事務所を作った。基本的に扱う事件は、拉致、誘拐、強盗、闇関係ものにした。殺人は扱わない。なぜなら、扱うときりがないからだ。殺人が起きる前に予防すればいい。そういう理念だ。まあ警察というより探偵事務所に近いな。「明日から仕事だぞ!がんばろうな!」「はい!頑張りましょう!」俺たちは別れ、家に戻った。
~次の日~
喫茶店に朝行ってみたら、もうノワールがいた。「おはようノワール。眠れた?」「おはようございます晴彦さん。あんまり眠れなかったです。」「そうか。今日から仕事だからな?」「わかってます!」そう言い、喫茶店の中に入っていった。「おはようお二方。はいオレンジジュース」「ありがとうエドワルト。」「ちゃんと金は払ってもらうからなw」「はいはい。」苦笑いしながら返答をした。昨日のうちに警察についての宣伝はしといた。窓を見たら数十人の人たちがこっちに来た。「すみません。ここが今日できた警察ですか?」今回はちゃんと宣伝と一緒に警察について説明しといたので混乱はしていない様子だ。「そうですよ。では中へ。あとエドワルト。人数分オレンジジュース頼む。」そう言った。「要件は何ですか?」「ここにいる人たち全員山賊に襲われたんです!どうか盗品を返してほしいのです!」なるほど、、強盗か..「盗品はお返しできるかわかりませんけどやってみます。ノワール、行くぞ」「承知しました!」そうして喫茶店をでた。さあ俺たちの初仕事だ!