男性作者でも、女性の需要を狙えるかもしれない……?
当然のことながら、女性向けに特化した作品は、男性の理解の及ばない部分が多いです。
これについては、なろうのエッセイで、男性作者が女性向け作品を書いたときの体験談を書いていらっしゃったのが興味深かったです。
例えば、男主人公が女性キャラについてエロいことを考えていたら、娘がいるような女性読者から嫌がられるらしいです。
そんな男は男だと思えない……などと言いたくなったとしても、そういう年齢層の女性向けに特化した作品なので、ケチを付けても仕方がありません。
しかし、私が見た少女漫画では、男キャラがヒロインを押し倒そうとする描写などがありました。
想定している読者の対象年齢が異なると言われればそれまでですが……シチュエーションによるとはいえ、若い女性の方が、許容範囲が広いのかもしれません。
考えてみると、最近の若い女性は、ハーレム作品などに多少は触れています。
あまりに酷い作品については嫌悪感があったとしても、PTAのような価値観でエロを批判する人よりは、自然に近い男性を許容できるのかもしれません。
すると、男性作者であっても、極端に女性向けな男キャラを使わずに、女性読者の需要を獲得できる可能性があるということです。
もちろん、女性が嫌がる要素を減らし、好む要素を盛り込むのは簡単ではないので、全く意識せずに女性が好む作品を書ける男性作者は、特別な才能があるのだと思いますが……。
とはいえ、そんなに無理はせず、男性向けに特化することによって高評価を狙うのは戦略的にアリです。
エロやハーレムのような、純粋な男性向け作品の需要が消失したわけではありませんので。
ですが、より高い需要があると考えれば、作者はそちらを目指して創作するのが今までの流れです。
現在は「悪役令嬢」を登場させることが流行しているのですから、もっと女性向けに踏み込む男性作者が増えてもおかしくありません。
実際に、男性作者が「乙女ゲーム」を男性向けの作品の題材にしたケースもあったようです。
これから、さらに女性が好む要素を増やすとして、具体的にどうするか?
例えば、やたらと仲の良い男性同士の幼なじみとか、異性の顔や身体には全く興味のない男性とか……?
そういう要素も、やり過ぎると、女性読者の反発を招きそうですが。




