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俺様天使の溺愛  作者: すいか姫


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イサヤの治療

メイががんばります!

……はっきり言って、こんなに複雑にからみあっている光と闇を私は初めて見た。


とんでもないことになってる…。


それが私の最初の感想。


イサヤの体の中に侵入した死神の闇の力は、中で散々暴れまわったあと、外に向かって出ようとしたんだろう。イサヤの体を内側から食い破ろうとしていた闇があって…。それをイサヤ自身の光が食い止めようとして、ぐちゃぐちゃに入り乱れてしまったに違いない。


細い糸ががんじがらめに絡み合ったみたいに、真っ暗な死神の闇と金色に光るイサヤの光が、どこがどうなっているかもわからない位に絡み合っている。まずはこの絡み合った糸のような光と闇を解いて、それから闇だけをイサヤの体の中から取り出さなきゃいけない。

うっかり光を一緒に取り出しちゃったときには、今度は私が光の力に体を焼かれてしまうことになる。


慎重に慎重に、しっかり取り組まないといけない。


「ゴクッ」


と思わず喉が鳴った。

もう一度すーっと息を吸って、今度は闇を祓うための魔方陣をイサヤの体の上に描いた。


複雑な光と闇に対するものだから、おのずと魔法陣が複雑になっていく。でも、どんなに複雑な魔方陣を描けたとしても、最後に闇を引っ張り出すにはものすごく繊細で神経を使う作業になりそう…。


これは…イサヤの体に手をかざすだけじゃ、とても闇のとっかかりを引っぱり出せそうにない。…となると、次の手段としては、手じゃなくて口でってことになるよね!?

それってキスしなきゃってこと!?

いやいや、キスって思うからダメなのよ、メイ!これは命を救うための行為なんだから、そんなやましい考え捨てなくちゃ!!



でも、そうはいっても、私のファーストキスになっちゃうんだけどなぁ……。


そこまで考えて、私は頭を小さく振った。


とにかく、そんなことを言ってる場合じゃない!

今はイサヤを救うことを考えなくちゃ!

周りでみんなが見守っているからすごく恥ずかしいけれど、それも気にしちゃダメ!!


きっと、隣のベットで身動きとれない悪魔さんも、この複雑な光と闇を解くことと、それを取り出すのに消耗してあんな風になっちゃってるんだね…。


この時の私には、この理由が完全に間違っていることなんて知るわけもなく。直後に起こった人生初のキスが衝撃の体験になっちゃうなんて……。


わかるわけないでしょ〜〜〜〜〜!!!!!



次話はシリアスさが緩和?

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