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俺様天使の溺愛  作者: すいか姫
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エイリさん

2人目の天使登場です

思いっきり走って逃げたら息が切れた…。とにかく呼吸を整えてから目的の部屋を探そう。


「おかしいなぁ…。確か3階の中庭に面した、この辺りのはず…」


かなり迷っていると、今度は前から歩いてくる優しそうなイケメン天使さんが。

今度こそ失敗しないぞ!でも、かなりドキドキしながら聞いてみた。


「すみません、リール大佐のお部屋はどこですか?」


「リール大佐のお部屋ですか?こちらがそうですよ」


光がキラキラこぼれてきそうな正真正銘のエンジェルスマイルで、優しそうな天使さんが指差した先は、、、私の目の前でした…。

きゃ〜、は、恥ずかし〜。

カーッと顔が熱くなる。


「あ、ありがとうございます!」


「ふふ、もしかして君、今日から仕事に就く悪魔ちゃん?」


「は、はい!」


さっきの天使さんとは正反対だ。この綺麗な顔に柔らかな微笑み!優しい話し声!!これぞ天使って感じだよ〜。


「おーい、僕の話聞いてる?」


「は!す、すみません。なんでしたっけ?」


いけない、いけない。つい見とれてしまった。

どうしてだかわかんないけど、きれいなものを見ると、なんだか力が入らなくなって、ぽや〜んとしちゃうんだよね。


「僕の名前はエイリ。地上派遣部隊所属で階級は中尉。君は?」


キラキラ笑顔で聞かれて私は嬉しくなって答えた。


「メイです!今日から地上派遣部隊でお仕事をすることになっています。よろしくお願いします、エイリ中尉!」


「メイちゃんか、よろしくね。僕のことはエイリでいいよ」


「え、でも…」


「階級とか堅苦しいの嫌いなんだ。だから、ね?」


柔らかい微笑みとともにお願いされちゃうと、とてもじゃないけどお断りするなんてできないよ〜。


「はい…じゃあ、エイリ…さん」


私がしぶしぶうなずきながら言うと、


「ふふ、良くできました」


と言いながら、エイリさんが私の頭をそっとなでてくれた。

いや〜ん、私メロメロになっちゃう…。

幸せな気持ちでエイリさんに見とれていたら、エイリさんがちょっと寂しそうな顔になってから言った。


「本当はもうちょっとゆっくりお話ししたいんだけど、メイちゃん時間ないでしょ?」


「え?」


…あぁ!そうだった!!


「私、リール大佐に呼ばれてて!遅れた上に迷子になって!!!」


「メイちゃん、落ち着いて?リール大佐は温厚な方だから大丈夫だよ。問題は君のパートナーのほう…」


「え?」


最後の方はほとんど聞こえなかったけど、エイリさんは2回は言ってくれなかった。それどころかパッと話題を変えるように笑顔を向けられてしまったので、私もそれ以上は聞けなかった。




私がエイリさんの複雑な思いを含んだそのセリフが何だったかを知るのは、もうちょっと後のこと。


「いや、なんでもない。ほら、深呼吸して?」


気を取り直したようにエイリさんが私に言った。


「あ、はい」


とりあえず私も素直にエイリさんの言葉に従って深呼吸をしてみる。



「うんうん、大丈夫。じゃあ、いってらっしゃい。がんばってね、メイちゃん」


エイリさんは最初のようなキラキラスマイルで私の背中をそっと押してくれた。



「はい! ありがとうございました。いってきます!」



そう言って、私はエンジェルスマイルで見送ってくれるエイリさんにぺこりと頭を下げると、ドキドキする胸を片手で抑えながら、もう片方の手でリール大佐の部屋のドアをノックした。



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