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 赤く染まった彼女の顔見ながら告白の返事を待つ。


「ありがとう!私も君といると安心できるんだ。今日から私と君は番だ……。それに最初に言っただろう?私が君を望んで呼んだんだよ?好きに決まってるじゃないか!」


 そう言われてはっとした。彼女は確かにそう言っていた。つまり僕は告白に告白で返してしまっていた。恥ずかしくて顔が熱くなる。


「フリバティー様、告白してくれたのに告白で返してしまってごめんなさい」

「はは、構わないよ。だって君から好きだって言っくれたんだよ!嬉しいじゃないか!それとね、私たちはもう番なんだよ?敬語はダメだよ!私のことはフリィと呼んでね!」

「う、うん。フリィ、これからよろしくね!」

「こちらこそよろしく旦那様!」


 旦那様…そう呼ばれて照れくさいけど嬉しく思う。

 その後も、2人で話し合いをし(イチャつい)ていった。


「さて、旦那様。異世界に転生してもらうために、身体と能力を決めていこう。その前に名前かな?」

「そういえば僕の名前が思い出せない……?なんでだ……?」

「それはね、君のような転生者が前世に囚われないように名前封印しているからだよ。他にも家族や友人達の思い出に囚われないように、誰がだれなのか分からないように朧気にされちゃっているんだ」

「……たしかに家族のことを思い出そうとしても顔や声が分からないのにうっすらとだけどどんな人だったかは思い出せるかな?」


 知らないうちに自分の記憶がいじられていることに少しの恐怖を覚えるが、自分は死んだ身であり、新しい人生をフリィと送るのだ。前世に縛られていては幸せを掴むことなどできない割りきれてしまう。


「ん〜名前かぁー…。どんな名前がいいかな?」

「そんなに悩まなくていいよ。君の名前は私が考えておいたんだ!君の名前はアルフィリオス。意味は特にないから君が神獣になった時に初めて意味を持つようになる名前だよ!」

「アルフィリオス…うん、今日から僕の名前はアルフィリオスだ!フリィがくれたこの名前にいい意味を付けてもらえるように頑張るね!」

「アルフィリオスだから…アルフって呼ぶね!さて、次は身体だね。何か希望はあるかい?」


 名前が決まった後は新しい自分の身体。先程なった狼の身体は思っていたより扱いやすく、不満などなかったので狼でいいだろう。しかし、ドラゴンの身体も捨て難い。しばらく悩んでいたが答えが出せず、フリィに質問してみた。


「…ねぇフリィ?2つの種族を選んで混ぜるのはありなのかな?」

「んっと…大丈夫…かな?2つまでならデメリットも少ないままで転生できるよ!」

「それなら…狼の身体にドラゴンを混ぜることはできるかな?」

「えぇっとね……?ドラゴンのいい所を取ったとしたら……圧倒的な魔力と全属性の高い適性でしょ、それに攻撃や状態異常に対する耐性かな?次はデメリットだね。まず、エネルギー摂取のために食料が狼の4倍必要になる。わかりやすく例えるなら牛2頭分必要になる。後は攻撃力と俊敏さが全体と比べてやや低くなっている。他は転生してからのお楽しみかな?」

「……意外とデメリットが少ないんだね。僕はこの種族にするよ!」


 思っていたよりも有能そうな種族だったので即決する。身体のデザインは転生してからのお楽しみと言われ教えてはくれなかった。


「では、最後の能力決めようアルフ?最初に人化は付けるとして、アルフは他にどんな力が欲しい?」


 そう言われて真っ先に思い浮かぶのは魔法使い。色々な属性の魔法を操る異世界ならではの存在。けれど魔法使いは接近戦という弱点がある。それを補う力がいるだろう。

 そして、忘れてはならないのが料理と薬を作れるようになること。転生したあとも美味しい料理は食べたいし、万が一があった時に魔法以外でも治療することができれば魔力の心配もなくなるだろう。後は危機感知能力かな?これがあれば危険だってわかるから便利だろう。他は……特にないかな?考えたことをフリィに全て伝える。


「ん〜魔法に関してはドラゴンの特性で心配は無いかな?接近戦はそうだね。自分の毛皮が服に、ツメやキバを武器にする能力でどうかな?料理は料理スキルを、薬は……錬金術でいいかな?危機感知能力は狼とドラゴンの勘を強化してっと。これで終わりかな?」


 フリィは何も無い空間にまるでキーボードで入力しているかのように指を動かし、締めの言葉と同時に僕の目の前に文字が現れた。

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