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コロナ後の世界。小説家になろう編

作者: さきら天悟

令和2年の春だった。

コロナウイルス感染で、仕事がテレワークなった。

これで通勤時間の往復2時間がなくなり、残業も減った。

給料が少し減るのは痛いが、家にいる時間が増えた。

これを機会に小説を書こうと思った。


アイデアはいろいろある。

殺人トリック

アリバイ工作・・・

分野はもちろん推理小説。


でも、理数系の俺は、読ませる文章は書けない。

だから、アイデア勝負。

通用するか分からないが、

狙いは江戸川乱歩賞。

賞金1000万円だ。


今回の乱歩賞に向けてとって置きのテーマがある。

誰も書かないテーマ、

絶対書かないであろうテーマ。

それはウイルス感染。

新型コロナウイルスで社会が混乱している中、

このテーマで書く奴はいないだろう。

それをあえて狙うのだ。

インパクトを残すために。


でも、殺人犯とかいない?

犯人の推理は?


当然殺人はとか出てこない。

でも、乱歩賞は広義の意味での推理小説を求めているので、

SF、歴史モノでも大丈夫。

これまでも受賞している作品は数多い。


でも、このテーマにしたのは、

俺なりにこの犯人を推理したからだ。

その犯人について根拠がある。

いわゆる一番得をするヤツだ。

C国・・・

証拠を見せろとある高官が言ったが、

どう考えても犯人のコメントだったが、

C国ではない。

アメリカ・・・

いや違う〇〇〇〇だ。


それはコロナ後の世界を見れば明白になるだろう。

コロナ感染終息後の世界は一変する。

仕事の仕方、生活の様式すべてが。

〇〇〇〇によって。



2ヶ月後、第0稿を書き上げた。

内容には自信が・・・


コロナ事件に疑問を持った世界各地の記者がSNSで繋がる。

でも、なぞの事故、自殺、不審死をとげていく。

なぜか警察にも追われるはめになる。

それはフェイク映像。

記者は死んだが、友人の名探偵藤崎誠に託した。

彼が取材した内容を。

そして、藤崎は導き出す。

コロナ感染の犯人は・・・

でも相手は巨大過ぎた。

しかし、藤崎は日本政府の力をかり、立ち向かう。

諸葛孔明の戦法を使って。


スリル、緊迫感があり、時代への警鐘もある。

映画化されれば、大ヒット間違いなし。


自画自賛で読みなおし、推敲を重ねた。



令和3年1月末、江戸川乱歩賞の応募が締め切られた。



令和3年、6月受賞者が発表された。

まず、俺は驚いた。

その数に、なんと2000作品?

通年では500作品なのだが。


俺の作品は最終候補5作品にも残っていなかった。

応募後で友人に見せたら、

内容は面白いが、説明っぽい文章で読むのが疲れるとか。


審査員の総評は異常に高かった。

数年前は該当者なしに終わった年もあったのだが。

やはりコロナのせいだった。

なみ考えることは同じだった。

在宅している間に小説を書こうと。

そのため、異様に小説のレベルが上がったのだった。


コロナ後の世界、小説家になろうと思ったが、

俺には住みにくい世界になってしまった。

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