始めて乗った寝台列車
2015年8月22日、上野と札幌を結び続けた寝台特急「北斗星」が廃止されました。翌年3月20日には同じく上野と札幌を結ぶ寝台特急「カシオペア」が、翌日には青森と札幌を結ぶ寝台急行「はまなす」がラストランを迎えました。定義が人によりますが、普通はこの「北斗星」か「はまなす」の廃止で「ブルートレイン」は無くなったと言われます。
私が初めて夜行列車に乗れたのは高校生だった2014年8月4日のこと、上野から札幌まで「北斗星」でした。
私が乗った寝台は一人用個室のソロ、車両は「スハネ25 502」で、北斗星運行開始当初から走り続けてきたものです。
少しぶれている写真ですが一人用個室ソロの上段です。階段部分では立ち上がれますが、ベッドでは座るしかないくらいの高さでした。
この日の天候は雨でしたが上段からの景色はなかなか良いものでした。天井までかかる窓によって空もよく見え、天気が良い日は星も見えるのだそうです。
「ソロ」個室では部屋の施錠方法がいくつかありました。この時の部屋はシリンダー式で、立派な革製キーホルダーのついたカギを検札時に車掌さんが渡して、降りる駅が近づくと回収するという方式でした。
他にも暗証番号式の車両やカードキーの車両もありました。
初めて乗った寝台列車に感動してじっくりと楽しめたわけではありませんでしたが、上野駅を出てから次第に都会から抜け、夜の東北をひた走ると青函トンネルをくぐって朝には北海道とどんどん景色が変わっていったのは今でも覚えています。また、食堂車で食事をしたことも思い出の一つです。
終着駅札幌までおよそ16時間の旅、まだ北斗星が廃止になることが発表されておらず、さほど混雑することがなかったため、今思えばゆったりとしたムードでした。