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人生詩集(1)  作者: 多谷昇太
2/8

何を悩むことがあろう、何を苦しむことがあろう。

お聞き、哀しき者よ。

いつの世にもお前と同じ様な若者がいた。

毎夜海辺に来てはその者は私に問うた。


教えてくれ、海よ。人生の意義を。

与えてくれ、生き甲斐を。

俺は絶望し、傷つきながらもひたすら生きて来た。

真理を得んがために!

ああ、だが人は死なねばならぬ。

生とは何だ?死とは?人間とは?

神は存在するのか?海よ!


哀しき者よ、私は

寄せては返し、寄せては返す。

寄せては返し、寄せては返す。

未来永劫、同じ業を繰り返すのだ。

むかし同じことを問うた若者も、生きて、老いて、

今は私の中にいる。

この波の音にその者の声が聞こえないか?

今のお前の声と重ならないか?…


さばかりの戯れ事、痴れ事と

波の音に聞くまでは

尽きぬ迷いに流離うがいい。

所詮お前も大海の一滴、

私はお前、お前は私なのだ。


哀しき者よ、私は

寄せては返し、寄せては返す。

寄せては返し、寄せては返す。

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https://trackback.syosetu.com/send/novel/ncode/1390838/   https://ncode.syosetu.com/n8443fj/ 管理者名:多谷昇太 サイト名:人生詩集(1) ご挨拶:皆さん、こんにちは。作者の多谷です。SF小説作家、故・平井和正先生の“小説は面白くなければならない“をモットーに毎日執筆に励んでいます。各作品に描いた私の世界を皆様に共有していただければ(アマチュアですが)小説家冥利に尽きるというものです。ご感想などありましたらぜひお寄せください。
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