表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/14

3.結局あの熱、なんだったんだろう

 38.5℃出た翌朝は、わりとすっきり目覚めました。

 熱を測ってみると、微熱。

 体の痛みも寒気もひいています。


 ただ、午後からぶり返す可能性もあるので、油断はできません。

 調子がいいうちに、と、日曜の救急診療の病院に電話をかけてみました。


 そうしたら「妊婦さんには簡単に薬を出せないし、妊娠自体もはっきりしていない状態だから、来てもらっても何もできないよ」的なことを言われ、月曜に産婦人科受診をするよう勧められました。


 電話を切ってしょんぼり。

 でも、そりゃそうだ。

 向こうの言い分は当然のことだし、仕方ない。


 産婦人科医は休みなんだろうし、担当医師は専門外なんだろうから。

 けど「またあの熱が出てしまったら……」「本当にインフルエンザだったら」と、ものすごく心細かったです。



 ただ、幸いなことにその夜の熱は、微熱程度。

 寒気も関節痛もないままで、お腹が緩いのだけ続いていました。

 ひょっとしたら、インフルエンザじゃないかもという希望が見えてきて、少し安心したのを覚えています。



 夜が明けて、月曜日。

 近所の産婦人科専門病院に行くことに。


 事前に電話を入れ、高熱が出ていたことと下していることを伝えます。

 万が一、うつるたぐいの病気だった場合、他の妊婦さんにうつすわけにはいかないので、直接病院に行くのはNGなんです。


 すると、時間と集合場所を指定されまして、裏口から入り、ベッドのある小部屋に隔離されました。

 椅子に座らなくていいし、横になっていられるから、めちゃめちゃありがたかったです。



 問診を受けたり、念のためにインフルエンザチェックを受けたりしまして、いざ医師の前へ。

 はじめてのエコーでは、早すぎて黒い影の胎のうしかうつっておらず、住人さんは見えなかったと思います。

 ただ、妊娠がちゃんとわかって本当に嬉しかった!


 そして検査の結果、インフルエンザではなくて、発熱の原因も不明のまま。

 先生からは「一日だけだったし、赤ちゃんに影響はないと思いますよ」と、心強いお言葉をいただきました。


 下していて栄養をちゃんとあげられているかも心配……というのも伝えたところ、先生は愉しそうに笑っていました。


「言葉は悪いけど、赤ちゃんは寄生虫みたいなもんで、必要な栄養は容赦なくとっていくから平気平気!」と。



 「よりによって、寄生虫かい!」と苦笑いでしたが、おかげさまで心配事が吹っ飛びました。

 整腸のための乳酸菌のお薬をいただいて、次回の診察日を決めて、やっとウキウキ気分に戻ることができたのでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ