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入学式

魔物の大群の襲来を撃破した後、街はお祭り騒ぎになった。今回活躍したのは冒険者とカルディナということになっていた。依頼で出ていた久遠一家はここに含まれてはいない。


何故かと言えば街から見える場所に居なかったためである。


カルディナはその事に抗議をしようとしたが久遠と華音に止められた。


今回の主役であるカルディナを中央広場に残し、久遠一家は家へと帰宅した。


住居兼店舗に戻った久遠一家はそれぞれ行動に移した。


久遠と華音は店舗の開店準備をし、遥香と紗良、優真は学園に入学するための準備を始めた。



そして、1ヶ月後。



「三人共、準備は出来ましたか?」


店の入り口に立っている華音が子供達に声をかけた。


「大丈夫です。」と遥香。

「僕も大丈夫だよ。」と優真。

「たぶん?」と紗良がそれぞれ華音に答えた。


「紗良、本当に大丈夫ですか?遥香と優真が一緒に準備を手伝ったなら問題ないとは思いますが。」

「華音、そろそろ出ないとは間に合わないぞ?」

「そうですね。では、行きましょうか。」


今日は学園の入学式。


そのため、子供達のテンションが高い。親である久遠と華音は何かやらかさないかと不安で仕方ない。ただでさえ同い年の子供と実力差がありすぎるのである。何か起こるだろうと思っていた。



久遠達は学園に着くと子供とその親が大勢いた。今回入学する生徒は約五十人程度である。入学試験を受けた者はその三倍近くにもなっていた。


生徒の人数が少ないと思うかもしれないがそれには理由がある。それは、単に教える側の教師の不足である。そのため、生徒数を少なくしたのである。後に狭き門の学園として言われるようになるのだがそれはまた別の話である。



入学の手続きを終えた久遠一家は講堂に入り、子供達は生徒が座る場所へと行き、久遠と華音は親だけが集まる場所へと向かった。


程なくして入学式が始まった。



そして、入学式も順調に進み何事もなく終わった。子供達はクラス別に分かれ教室へと向かった。親はこの後にある学園の説明を聞くため講堂に残っていた。


説明といっても簡単なものである。


この学園では貴族、平民に関わらず対等に扱う。もし、何かあれば各国に報告が行くようになっている。基本的には寮生活だが家がこの街にあるなら自宅通学も可能である。学園を卒業後は子供達の能力に合わせて就職先の斡旋などもある。


大まかに纏めるとこんなところだろう。


学園の説明も終わり講堂を出ると教室から出てきた子供達と一緒に学園を見て回ることになっていた。


久遠一家も学園を見て回った。


「凄い設備もありますね。」

「そうだな。明らかに亜里沙や楠葉の知恵だろうな。」


学園内部を見て回っていると明らかに日本の学校を思わせる内装や設備であった。


「そう言えばクラスは何処になりましたか?」

「「「Sクラス!!」」」


Sクラスは所謂特待生みたいな扱いである。優れた生徒が集まるクラスである。その後は、A、B、Cクラスと続く。


「やっぱり、三人共同じクラスになったか。」

「「「うん!!」」」

「周りに迷惑をかけないようにしなさいね。」

「「「はい!!」」」


その後も学園を見て回り、家へと帰っていった。



翌日、子供達は学園に通うのが楽しみらしく早めに学園に向かった。


久遠と華音は子供達を見送ると久遠は厨房へ行き仕込みを、華音とカルディナは店の清掃をし開店準備に取り掛かった。


店を開店してから口コミで広まったらしく、店は繁盛していた。


昼はウェイトレスとして華音とカルディナがやり、夕方からはカルディナの指揮のもと子供達も手伝いに入っていた。



子供達が学園に通いだして一週間。


突如として街の近くにダンジョンが現れた。

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