精霊王
前話のあとがきで冒険者ギルドと言っていましたが急遽変更しました。申し訳ありません。
異世界クロウディアの何処かにあると言われている世界・・・。精霊達の住む世界。
これは、精霊界での出来事てある。
時を遡ること、久遠達が召喚されるとは数時間前。
精霊界では、精霊王達による酒盛りが行われていた。理由は、久遠が日本に送還されたのが原因で五年前から飲み続けている。
「おぃ、酒が無くなったぞ!早く次を持ってこい!」
酒の催促をしているのが火の精霊王。
「あんまりコキ使わない方がいいわよ?」
やんわりと火の精霊王に言う水の精霊王。
「しょうがないと思うよ?お兄ちゃんが居なくなってから五年だから。」
久遠をお兄ちゃんと呼ぶのが風の精霊王。
「・・・。」
ただひたすらに無言で飲み続けているのが地の精霊王。
ちなみに、精霊王達が飲んでいるお酒はドワーフすら一口で酔いつぶれると言われている『精霊酒』である。
そして、それを作っているのが上級精霊達である。酒蔵は東京ドーム五個分の広さで作られているが直ぐに無くなってしまうため五年間ひたすらに作り続けている。ブラックも逃げ出す雇用体制である。ちなみに、上級精霊だけでは足りないので中級精霊も酒作りに強制的に参加させられていた。
そんな雇用体制も唐突に終わりを告げることになる。久遠達の召喚である。
「「「「!!」」」」
精霊王達が久遠の魔力を感じ取ったのである。そのため、四人の精霊王は手に持っていた杯を落とした。
「おぃ、この魔力は・・・まさか。」
「えぇ、懐かしい魔力ですね。」
「うん。五年ぶりだね。」
「私の・・・ご主人様。」
「「「私(俺)達のだ!!」」」
こうして、五年もの間続けられた酒盛りは終わりを告げた。そして、酒作りから解放された上級精霊と中級精霊は深い眠りについた。
「久遠にいつ会いに行く?」
「ちょっと待ってください。マスターが華音さん以外と繋がりをもちました。」
「じゃぁ、加護あげようよ。」
「それが・・・いい。」
結果、亜里沙に加護がついた。
「で、いつ会いに行く?」
「そうですね。今いるのがクロウ王国みたいですから。そこから少し離れたら会いに行きましょうか。」
「賛成!早くお兄ちゃんに会いたいなぁ。」
「わかった。」
こうして、精霊王の会合?は終わり、久遠に会いに行く準備に入ったのだった。
亜里沙の加護がどのようについたのかを書かないといけないと思い今回の話になりました。
次回は今度こそ冒険者ギルドでのお話になると思います。
読んで頂きありがとうございます。