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対処と武器作成

メイドとしてハイエルフのユミルを仲間に加えた久遠達。昨日の話し合った予定通りに動くことになった。


話し合いの内容だが、華音と亜里沙、カルディナは大成、瑞穂、楠葉、ユミルを連れて冒険者ギルドへ行き、ユミルの登録をし依頼を受けること。


久遠は一人城に向かい華音とカルディナから聞いた奴隷の事について話をしてくる事になった。


朝食後、各自行動を開始した。


久遠は、城に向かい教皇とミルフィ、フェンと四人で話し合いの場を設けてもらう。


「忙しいのに急にすいません。」

「クオン殿が急ぎの話がある場合は、何かあるのと思うのでな。気にするな。」

「そうですよ、お兄様。」

「クオン様が私とミルフィ様を呼ばれると言うことは、私達の力が必要なのでは?」

「それより、話を聞かせてくれないか?」


教皇は、久遠に本題に入るよう促す。


「この国で奴隷を扱っている者がいます。」


久遠の言葉に教皇達は顔を歪めた。


「昨日、華音とカルディナがメイドを探すため街に居たのですが、路地裏で倒れていた者を助けた直後襲われたそうです。襲った者は撃退し雇い主を聞いた所、この国の人族の司教が雇い主だそうです。」


ここまで話した久遠は、三人を見つめた。その三人の顔には怒りが宿り始めていた。


「助けた者は、ハイエルフであり里から連れ去られたそうです。ちなみに、奴隷からは解放して家でメイドとして雇いました。」


教皇達は、華音とカルディナが助けた者が気がかりであったが久遠の言葉を聞き安堵した。


「それでお兄様はどうされたいのですか?」


と、ミルフィは久遠に尋ねた。返ってきた言葉はただ一言。


「潰す!!」


久遠の冷たい言葉には怒気が含まれており、教皇達は萎縮してしまう。


「い、いつ動くのだ?」

「本当なら今すぐにでも行きたいのですが、この後やることがあるので明日にでも潰しに行きます。俺の、俺達の最大戦力をもって完膚なきまでに。」


久遠の言葉、態度に教皇とミルフィ、フェンは冷や汗をかきはじめる。


「わ、わかった。こちらが何かすることはあるか?」

「殺しはしません。ですから、捕縛をお願いします。司教に至ってはこの国の法で裁いてください。但し、前回みたいなことがないようにお願いします。」


久遠が口にした「前回」とは、同じ人族の司教を牢に放り込んだはいいが脱走されたことである。


「わ、わかった。同じ過ちは犯さんよ。」

「では、明日。ミルフィ、フェン明日はよろしくな?」

「はい、お兄様。」

「わかりました、クオン様。」


ミルフィとフェンは、明日の襲撃に参加することになった。久遠の言った最大戦力とはミルフィとフェンも含まれているのである。


城を出た久遠は、家へと戻り作業に取りかかる。その作業とは、大成、瑞穂、楠葉、ユミルの武器を作るためである。


素材となる鉱石は久遠達が今まで貯めた物を使う。その鉱石だが既に純度は全て100%であり、後は鍛冶作業である。だが、久遠は鍛冶場を使うことはない。何故なら魔法でどうにかなるからである。そのため、時間はかからない。


「製作するはいいが大成達に改めて聞いた方がいいか・・・。」


結局、久遠は大成達がどんな武器がいいか聞くことにした。


昼食の時、久遠は大成達に武器の概要を尋ねた。


「大成達の武器を作ろうと思うんだがどんな武器がいい?」

「久遠さん、俺達は勇者が使う聖剣を持ってるんだが?」

「そうですよ、師匠。私達にはこれがあります。」


そう言うと、大成達は自分達の武器を机に置いた。


「クロウ王国で頂いた物です。」


と、瑞穂が言うが久遠達は苦笑していた。


「久遠君、これが聖剣なんだね?流石にこれは・・・。」

「これが聖剣なら私達が使っている物は一体何なんでしょうね?」

「これが・・・聖剣ですか。ショボいですね。」


久遠達にとって大成達が言う聖剣はあまりにもショボすぎた。久遠達は、大成達が使う武器が聖剣だとは思ってもみなかったのである。どうせ国から渡された劣化品だと認識していたのである。そのため、久遠は武器を作ろうとした。


「大成達には悪いが、それは聖剣じゃないぞ?聖剣と言うのはこういうのを聖剣と言うんだ。」


久遠は、自身が使う一本の剣を取り出した。大成達は、久遠が出した剣を凝視した。あまりにも美しくそして神々しいのである。


「ちなみに、これが魔剣だ。」


と、もう一本の剣を出す。こちらは美しいが禍々しかった。


「そして、これが兄さんが作った物です。」


亜里沙は、自分が持つ双剣を取り出した。大成達は剣に見とれてしまい言葉に出来ない。


「とまぁ、亜里沙の武器クラスを作るつもりなんだがどんなのがいい?」


久遠の言葉で我に返った大成達。三人は顔を見つめあい頷く。


「俺は、大剣でお願いします。」

「私は、魔法を主体に戦いますので魔法の媒体となり且つ接近戦も可能な武器をお願いしますわ。」

「私は、刀でお願いします。西洋剣も良いのですが作って頂けるなら使い慣れた刀の方がいいので。」


大成達は、久遠に要望を伝えた。残るはユミルなのだが。


「ユミルは何がいい?」


黙りこむユミル。ユミルの姿をみてカルディナが言う。


「ユミル、お父様は貴女に聞いているのですよ?ちゃんと答えなくてはいけません。」


カルディナが言うとユミルは何かを決意したようで久遠に答えた。


「私は、剣でお願いします。私は、エルフですが弓が全く使えません。ですが、剣なら使えます。」

「わかった。大成が大剣、瑞穂は媒体となり接近戦も可能なもの。楠葉は刀でユミルが剣だな。」

「「「「はい!」」」」


こうして、四人の武器が決まり久遠は午後から作成へと取りかかった。


華音達は、午後も大成達と共にギルドへ行き依頼を受けることになった。



そして、翌日。


久遠達による襲撃の朝を迎えた。

もし、感想があればお願いします。ただ、精神面はかなり弱いのでお手柔らかにお願いします。


ブクマ、評価をしていただきありがとうございます。

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