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今後の予定

ブクマ、評価していただきありがとうございます。

戦争終結の翌日・・・。


リビングで今日の予定を話し合う皇家(すめらぎけ)と勇者組。もちろん、朝食を食べながら。


「今日の予定なんだが「はい、師匠!」いや、師匠じゃないんだが・・・。」


久遠の事を師匠と呼んだのが綾波楠葉(あやなみくずは)勇者の一人である。楠葉の中ではすでに久遠は師匠で何故か物凄く慕われている感じである。まぁ、原因は久遠が使った日本でのアニメの技を再現していたからなんだが。


「楠葉、話が進まないから黙れ。すいません、久遠さん。話の続きをお願いします。」


楠葉を黙らせたのは吉田大成(よしだたいせい)である。何故、昨日とは違う話し方をしているかは、久遠が年上ということもあるがそれだけではない。大成もアニメやマンガが好きでその技を使える久遠に憧れたのである。


「そうですわ。私達にとって今後のことなのですから。ちゃんと聞かないと不味いですわよ?」


昨日と全く違う話し方をする葛城瑞穂(かつらぎみずほ)。彼女もまた楠葉、大成と同じでアニメやマンガが好きであると同時にお嬢様でもある。


三人の過去についてはまた今度話すとしよう。


「で、今日の予定なんだが三人には冒険者ギルドに登録してもらう。身分証明にもなるし何より稼げるからな。」

「大成君達は、城での対人戦しかやってないと思うから。この世界は魔物が脅威になる世界だからね。」

「この世界で生きていけるように自分の身は自分で守れるようにしてもらわないと困ります。」


と、言う久遠達。対して大成達も答える。


「そのぐらいは簡単に出来ますよ。」

「そうですわね。魔物ぐらい簡単に倒せますわ。」

「そうだろうか?師匠達の言葉には何かあるような気がするのだが?」


久遠達の言葉の意味を感じ取ったのは楠葉だけであった。楠葉の言葉に久遠達は微笑んだ。


「さぁ、どうだろうな?まぁ、登録した後依頼を受ければわかるだろうな。」

「で、私達の方はどうするの?」

「そうですね。人数が増えたのでカルディナさんだけに負担がかかってしまいます。」

「とりあえず、華音とカルディナでメイドを雇ってもらえないか?出来れば戦えるメイドを。」


と、カルディナ一人に負担がかかるのを避けたいがため、メイドを雇うことにした。


「大成君達のメイドを・・・だよね?」


華音は、久遠の考えを読み答える。


「あぁ、そうなるな。頼めるか?」

「任せて。ね、カルディナ?」

「お任せください。立派なメイドにしてみせます。」


久遠に頼まれたのが相当嬉しいらしくカルディナの声が弾んだ。


「さて、決まったことだし行くとするか。」


久遠の言葉で全員が動き出した。



久遠達は、早速冒険者ギルドに向かった。久遠は、ギルドに着くまでギルドの説明をし教えた。


「亜里沙、三人の登録の手続きを手伝ってやってくれ。俺は、ギルマスと話をしてくる。」

「わかりました、兄さん。」


久遠は、ギルマスに勇者である大成達の事を話に行った。


「三人の登録をお願いします。」


亜里沙が受付嬢に言うと「はい」と答え手続きをする。


程なくして三人のギルドカードが出来上がる。ギルドカードを受け取った三人は思いの外喜んだ。


「これがギルドカードか。てことは、この後はお決まりの事が起きるのか?」

「流石に日本で読んだラノベみたいな事は早々起きないと思いますわよ?」

「師匠達の事を知っていればな。」


と、その時声をかけてくる者がいた。


「嬢ちゃん達、俺達とパーティー組まないか?見たところ初心者だろ?色々教えてやるぞ?もちろん、夜の事もな。あと、男はどっかに消えろ。」


と、男達のパーティーのメンバーの気持ち悪い笑い声が響く。だが、それ以外の冒険者は男達を冷めた目で見ていた。内心は「アイツら死んだな」と思っていたのは言うまでもない。


そして、大成達の心は叫んでいた。


(((テンプルきたぁぁぁぁ)))


ちなみに、亜里沙は男達を見てやれやれと呆れていた。


「お断りします。貴方達に教えて頂く事はありませんから。」

「そんな事を言わずによぉ。俺達が手取り足取り腰取り教えてやるから。」


と、下心丸出しで言う男に対して最後通告をする亜里沙。


「結構です。私達の前から消えてください。さもなくば・・・。」


と、亜里沙。それを聞いた男達は大声をあげて笑い出す。


「俺達が倒せるとでも思っているのか?生意気なガキだな。」


と、男は剣を抜く。釣られて他の者も剣を抜く。


「剣を抜いたのですから覚悟は出来たのですね?」

「ふん、何の覚悟だよ?」

「もちろん、死ぬ覚悟です。」


そう言うと亜里沙は魔銃を抜き構える。それを見た男達はまた笑い出す。


「そんなオモチャで何が出来る?お前達、このガキに痛い目を見せてやれ!!」


男の言葉と同時に動き出す。しかし、亜里沙の方が速かった。


バンバンバン


銃声が鳴り響いたと同時に男達は倒れた。亜里沙の魔銃は魔力を弾として打ち出すため目には見えない。属性が付与されれば色は付くがただの魔力だけでは無色透明である。


「て、てめぇ何をした?」

「銃で撃っただけですが何か?」

「そんなわけあるか!そんなオモチャで何が出来るんだ!他に何かやっただろうが!」


と、怒り狂う男。そんな男を見ながら溜め息をつく亜里沙。そんな亜里沙は魔銃をしまい構える。


「では、これでいいですか?」

「舐めやがって!武器無しで俺と殺り合うつもりか?」

「生憎、手加減が出来る武器が無いので。」


更に怒り狂う男。そして、遂に男が動く。しかし、亜里沙は男の実力を見極めカウンターで技を繰り出す。


「殺劇◯荒拳!」


亜里沙の放った技は拳による連撃。某ゲームシリーズの奥義である。


まともにカウンターで喰らった男は亜里沙の最後の一撃で身体が宙を舞う。そして、そのまま気絶した。それを見ていた大成達は叫んだ。


「「「テ◯ルズの奥義!?」」」


驚く三人だが、ちょうどその時久遠が戻ってくる。


「何かあったのか、亜里沙?」

「えぇ、絡まれました。ですが、対処は終わってます。」


久遠は、周りで気絶している男達を見て納得した。

「怪我をしていなければ問題ないな。じゃぁ、依頼を受けにいくぞ?」


と、久遠はカウンターへと歩き出した。続いて亜里沙も歩き出す。何事も無かったようにその場を去る二人を見ながら大成達は思った。


「私達はとんでもない人と敵対していたのですわね・・・。」

「あぁ、戦わなくてよかったな。」

「確かにそうだな。あれでたぶん実力の一割も出していないだろう。どれだけ強いんだ?」


そんな事を話し合いながら三人の考えは初めて一致した。


「「「久遠さん達の弟子になりたい!」」」


である。そんな三人の決意?を知らずに依頼を受ける久遠と亜里沙。だが、大成達は知らない。この後、依頼と称した地獄が待っていることを。

前話は大体戦争前のあたりの話になります。本当はもう少し前にいれようと思っていたのですが、昨日がちょうどクリスマスイブだったので考えていた話を少し変えました。


読んで頂きありがとうございます。

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