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三度目の異世界で夫婦は何をする?  作者: 小鳥遊詩音
神霊国アゼディア編
28/133

訓練開始

久遠達の模擬戦が終わった後、教皇とミルフィの勧めで騎士団と魔法師団の強化が終わるまで城に滞在することが決まった。


「どうだろう、訓練が終わるまで城に滞在しては?」

「それは言い考えですね、お父様。」

「折角、家を貰ったのだから遠慮します。」


と、教皇とミルフィに言われるが断る久遠。しかし、諦めずに説得を試みる教皇とミルフィ。


「毎日、城まで通ってもらうのは申し訳ない。」

「家の管理は城のメイドに任せますから気にしないでください。」

「いや、しかし・・・。」

「久遠君、たまにはいいんじゃない?」

「そうですよ、兄さん。私は、お城に泊まってみたいです。」

「何も下心がないのであれば構いません。」


と、華音、亜里沙、カルディナが言う。久遠は溜め息をつきながら答えた。


「わかりました。城に泊まらせていただきます。でも、俺達にはメイドとかは付けないでください。」


と、久遠が言うと教皇とミルフィは頷いた。


そして、昼食も終わり騎士団と魔法師団の強化が始まる。だが、思いもよらない事が起こる。


「クオン様、私達も鍛えては頂けないでしょうか?」


様子を見に来ていたミルフィとフェンである。二人とも自国を守りたいと思っての言葉である。


「別に構わないが、短期間での強化だからキツいかもしれないぞ?」

「「承知の上です!!」」

「わかった。」


ミルフィとフェンの参加も決まり、訓練が始まる。今日は、午後からということもあり現在の実力を見るだけに終わる。


だが、久遠達は騎士団と魔法師団の実力を見て驚いた。あまりにも脆弱であった。


騎士達には、木剣を使って模擬戦を行わせるも長い時間打ち合うことが出来ない。直ぐに息が上がり座り込んでしまう。


魔法師団に至っては、魔法の連続使用を行わせるも平均五発で終わる。五発と言っても自分が使える最大の魔法を使用しているので前後はするが。


「久遠君、体力無さすぎだね?」

「ここまでとは思っても見なかった。」

「私達がここに来た時の攻撃は数でのゴリ押しだったんですね。」

「一人一人がここまで脆弱だったとは思いませんでした。」


ちなみに、ミルフィとフェンは魔法師団より少し上といったところであるが、こちらも体力が無い。


よって、方針が固まった。


「久遠君、私に騎士団を任せてもらってもいいかな?」

「別にいいけど?ただ、潰すなよ?」

「潰しはしないよ?でも、潰れる手前までは逝くかもね?」

「お母様、字が違うような気が・・・。」


と、言っていると今度は亜里沙が言い出した。


「では、私が魔法師団を鍛えましょう。」

「まぁいいけど?ただ・・・。」

「潰しはしませんよ?」

「ならいいが。」

「では、私はお母様とアリサ様のサポートに回ります。」


と、カルディナがサポートに回ることを告げた。


「久遠君は、ミルフィとフェンをお願いね?」

「魔法師団と一緒にするんじゃないのか?」

「それは、無理ですね。お二人は若いので吸収率が違いますから。ですから、兄さんが教えるのが最適なんです。」


久遠は納得したようでこれを了承した。



そして、翌日。


訓練場に集められた騎士団と魔法師団は、今から何をやらされるのか不安で仕方なかった。


「と言うわけで、今から全員(・・)街の外周を走ってもらいます。」


と、華音が言う。


「えっ?私達、魔法師団もですか?」


と、魔法師団長が声をあげる。


「もちろんだ。ちなみに、ミルフィとフェンもだからな?」

「「えっ?私達もですか?」」


二人は声を揃えて答えた。


「当たり前だよ?私は全員(・・)て言ったよね?」

「ちなみに、午前は体力強化に当てるからそのつもりで。あっ、毎日だからね?で、午後は私が騎士団を見て、亜里沙が魔法師団を見ることになってるから。」


と、簡単だが一日の流れを説明する華音。


「で、俺はミルフィとフェンを見ることになってる。カルディナは、華音と亜里沙のサポートに回ってもらった。」

「クオン様が私達を見ていただけるのですか?」


と、ミルフィが言う。


「それは、ありがたいのですが・・・嫌な予感しかしないのは気のせいですか?」


と、フェンが言うと、久遠達は満面の笑みで答えた。


「「「「地獄へようこそ!!」」」」


その瞬間、全員から絶叫が起こった。

まだ死にたくないとか家に帰りたいとか言う者がいたが問答無用で訓練は開始された。


結果、午前の体力強化が終わった時、立っている者は誰一人として居なかった。


久遠達、全員に回復魔法をかけ立ち上がらせると昼食を食べた。ちなみに、水の精霊王であるセシリアも回復に参加していた。


そして、午後は別れての訓練である。


騎士団はひたすら模擬戦を繰り返す。倒れたら回復魔法で体力を戻されまた模擬戦。これが夕食時まで続いた。


魔法師団は、全員に無詠唱を覚えさせることにした。そのため、周りから見ると何もしていないように見えるが、実際は精神力がすり減っていた。夕食時までに何人かは無詠唱を会得することが出来た。ちなみに、ミルフィとフェンも無詠唱を覚えるために参加していた。結果、二人とも無詠唱を会得した。



こうして、訓練初日は終わりを告げた。

戦争をいつ開始させるかで悩み中。何時にしようかな?


読んで頂きありがとうございます。

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