戦闘開始?
遅くなりました。
フェンの開始の合図が響き渡った。
しかし、騎士団は一向に動かない。魔法使い達からも詠唱が全く聞こえてこない。久遠達は、向こうが攻めてこない理由が何となくわかった。
(俺達を罠に誘い込むために動かないか。さて、どうしたものか・・・。)
と、考えていた久遠に華音がある提案をしてきた。その提案とは・・・。
「久遠君。向こうが動かないみたいだから試してみたいことがあるんだけどいいかな?」
「試してみたいこと?」
「うん。アニメやコミック、ラノベにゲームでやってた魔法を試してみたいんだよ。」
「姉さん、面白そうですね。」
話を聞いていた亜里沙が加わり
「私も参加します。」
と、カルディナまでも参戦すると言い出した。結果、久遠も面白そうだと思い参加を決意した。
「面白そうだな。でも、人には当てないように空に放つか魔物が都合よく居ればそいつに放つこと。いいな?」
「「「はい!」」」
で、誰が最初にやるかをじゃんけんで決めることになり、結果はカルディナ、亜里沙、華音、久遠の順になった。久遠、華音、亜里沙はカルディナから一歩下がりカルディナを見ていた。
「では、いきます。『黄昏よりも昏き・・・』「ちょ、カルディナ。何でそれを知ってるんだ?」はい?いや、こちらに来るときにアゼリア様から借りた本に書いてありました。と、いうわけで詠唱破棄。ついでにワイバーン発見!」
と、いい目標を定めたカルディナは魔法を放つ
「ドラグス◯イブ!」
そう、カルディナが使った魔法は某美少女天才魔導師の必殺魔法。ドラゴンすら一撃で倒せるあの魔法である。神龍が龍(竜)を倒す魔法を使っていいのだろうか?
それはさておき、カルディナの放った魔法はワイバーンが回避出来ないほどのスピードと破壊力でワイバーンを瞬殺した。
最初、騎士達は何処に放ってるんだと笑っていたが魔法が放たれた先に居るワイバーンを見て驚いた。そして、そのワイバーンが一撃で葬られたのを見て更に驚いた。だが、司教だけは違った。司教だけはあのワイバーンには人間が乗っていることを知っていた。その人間は、司教の仲間であり神霊国アゼディアを我が物にしようと企んでいる同胞だった。
知らず知らずのうちに、カルディナは司教の仲間を葬り去ったのである。
「次は私ですね。」
と、亜里沙がカルディナと代わり一歩前へ出る。
「さて、私はあれでもやりましょうか。」
と、亜里沙はある構えをとる。波◯拳を横にした構えを・・・。
「あら、私の時も都合よくワイバーンが居ますね。では、打ち落としましょう。『サ◯ダーソード!』」
「亜里沙、それは魔法じゃないと思うぞ?」
冷静な久遠のツッコミがはいる。これは、寝起きが悪い兄を起こすお玉を持った妹が使う技。本来は近接攻撃からの技なのだが・・・。亜里沙は、最後の部分だけを魔法として放ったのである。
ちなみに、司教の顔は・・・言うまでもない。
「じゃぁ、次は私だね。どうせなら罠を消し飛ばそうかな?」
「ちょ、華音。何をやらかすつもりだ?」
「内緒だよ。」
と、いい華音は詠唱にはいる。
『天光満つる◯に我は在り「いや、それもヤバイから!!」出でよ 神の雷『イン◯ィグネ◯ション』
ドゴォォォォォン
罠が仕掛けてある一帯に大きなクレーターが出来上がった。というか大丈夫だよね?
属性は、一応雷のはずだがシリーズでいろんな人が使った魔法のため属性が定かではない。そもそも久遠と華音はこのシリーズを完全制覇していた。
司教は・・・。
最後は久遠なのだが・・・華音達の派手な魔法のおかげで何にしようか悩んでいた。
(ヤバイ・・・。あれ以上が思い当たらない。何かないか?何かあるはずだ。)
と、久遠はカルディナを見た。その瞬間、とあるゲームを思い出した。
「さて、俺の番だな。『夜闇の翼の竜よ「えっ?クオン様、それはもしや?」眠る星の火を!バハ◯ート!』」
久遠の詠唱が終わると隣に居たはずのカルディナが消え、代わりに久遠の頭上に神龍となったカルディナが現れた。
「カルディナ!『メガフ◯ア』」
「久遠君も人の事言えないよ?」
「そうですよ、兄さん。しかも、カルディナさんを使うだなんて・・・。」
華音と亜里沙にダメ出しを受けた久遠。しかし、久遠の言葉と同時にカルディナの口が開き、偶々居たワイバーンに破壊光線が放たれた。
こうして、司教の仲間は全て生き絶えた。全く知らない久遠達によって。
ちなみに、騎士団の者達はすでに武器を下ろし両手を挙げていた。
今までの魔法を見て勝てるわけがないと司教を裏切ったのである。まぁ、所詮は司教に金で雇われただけの存在なのだから仕方がないと言えば仕方ない。
フェンは、騎士団の様子を見て勝利宣言をした。
「勝者、クオン様一行。」
と、宣言が行われた直後、司教が動いた・・・が直ぐに動きを止めた。それは何故か?
久遠の前に四大精霊王が顕現していたのである。それも、久遠達を守るように・・・。
ネタが満載の回でした。こんなにもやって大丈夫かな?
読んで頂きありがとうございます。




