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三度目の異世界で夫婦は何をする?  作者: 小鳥遊詩音
第一章 クロウ王国編
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八つ当たり

本日二話目です。


ブクマ、評価などしていただけるとありがたいです。

「いや、俺達は関わるつもりはないから見逃してくれ。」


盗賊に言われた久遠は見逃してくれと普通に答えてしまった。


「そうか、見逃してやるかわりにお前の後ろの女を置いていけ!」


と、盗賊は久遠に言ってしまった。


「うん?よく聞き取れなかった。もう一度言ってくれるか?」

「あぁん?後ろの女を寄越せと言ったんだ。俺達が可愛がって「死ね、グズが。」ぐぎゃぁぁぁぁ!」


盗賊は言い終わる前に久遠が盗賊にボディブローを決めていた。そのため、膝をつき苦しんでいるのだ。


そして、平然と華音達の元に戻り、再び歩き始める。盗賊達は、久遠が進む道を遮らないように両脇に避けた。


馬車を護衛していた騎士の一人が久遠に叫ぶ。


「おい、お前。それだけ強いなら私達を助けろ!」


久遠達は足を止めたが振り向かず答えた。


「最初に断ったはずだ。例えあんたが誰の護衛をしていようが関係ない。」

「そうだね、人にものを頼む態度じゃないもんね。」

「はい、姉さん。小さい子供でも礼儀は知っていますから。」

「人間とはどこまでもバカなのですね。これならまだゴブリンの方がまだマシです。」


これでもかと言うぐらいに騎士をバカにする。久遠達の言葉を聞いていた盗賊達ですら唖然としている。


「なんか、俺達がしていることより酷くないか?」

「ああ、俺達はあんなに相手をバカにしてないしな。」


などと会話をしているが・・・盗賊達よ、お前らの方が犯罪だから。


「舐めたことを言うな、愚民共が!私の言うことを聞いていれば「黙れ、人間のグズ。貴様は我が主を愚弄するのか?」ふん、主が主なら下僕もげぼ「それ以上言うと・・・殺すよ?」なっ、私を誰だと「知りませんし、どうでもいいです。」貴様らぁぁぁぁ!」


と、騎士が叫びながら久遠達に迫ってくる。


「そこまでにしなさい!」


馬車の中から女性の声が聞こえてきた。次の瞬間、馬車から一人の人物が降りてきた。ちなみに、この時点ですでに盗賊達は退散していた。理由は、久遠達に勝てないと思ったことが二割、相手にされていないと思ったことが八割である。


「先程から聞いていれば貴方は何様のつもりですか?手助けをしていただくなら礼儀をもって接するべきでしょう?」

「ですが、大司教でもあるお嬢様を知らないと言ったのです。許されるはずがありません。」

「アゼディア以外の方々であれば知らなくて当然です。私の事をこの世界に生きるすべての人が知っているわけがありません。」


二人の言い争いに嫌気が差した亜里沙が会話に割ってはいった。


「申し訳ありませんが、私達はそろそろ次の町まで行くので後はご自由にしてください。幸い、盗賊達も居なくなりましたので。」


と、一礼し去っていく。


「待て、貴様ら。話はまだ終わっていない。」


バァァァン!


亜里沙は、振り向きもせず銃を構え魔弾を騎士の足元へ放った。


「これ以上私達に構われるなら・・・次は額を撃ち抜きます。」


一体、どういう射撃センスなのだろう。振り向きもせず額を撃ち抜くとか普通は有り得ないですよ、亜里沙さん。


亜里沙の攻撃と言葉により騎士は無様に尻餅をついた。


こうして、一連の問題が終わったかに見えたが・・・久遠達の後ろをピッタリとついてくる騎士達と馬車。向かう場所が一緒のため当たり前なのだが。


そして、ようやくクロウ王国と神霊国アゼディアの国境の町に辿り着いた。


久遠達は、直ぐに国境を越えるための手続きを行い、その日のうちに国境の町を後にした。


本来ならさっさと飛行魔法で飛んで行くかカルディナの背に乗るのだが、何故かまだ馬車がついてきているのである。


アゼディアの首都まであと半日となった時、再び盗賊達が現れた。今回は魔物を引き連れて・・・。



既に、相当なストレスが溜まっていた久遠達は憂さ晴らしが出来ると嬉々としていた。


敵である盗賊&魔物、もちろん魔物が前衛で後衛は盗賊達。魔物の数は三十を少し超えたぐらいで盗賊は二十人程度である。


始めに魔物を殲滅するため魔法を放った。


まず始めに、華音が火と風の合成魔法を放つ。


「フレアトルネード!」


次に、亜里沙は闇魔法を放つ。


「シャドウランス!」


次が久遠である。


「ダウンバースト!」


上空から空気の固まりが魔物達に襲いかかった。そして、仕上げは右手を出して構えるカルディナである。


神龍の咆哮(ドラゴンブレス)!』


ちなみに、カルディナは龍言語で技名を言っています。ですので、久遠達以外は意味が判っていません。


こうして、跡形もなく魔物は消し飛び残るは盗賊のみとなった。


久遠達の実力を見た盗賊達は、武器をして両天秤挙げて投降した。


何とも呆気ない幕切れである。


だが、久遠達は盗賊達には何もせず無視をして神霊国の首都に向かって歩き出した。


その様子を見ていた後ろの騎士達は慌てて盗賊を捕縛し、首都へと向かった。


騎士が何かを叫んでいたようだが全く気にしていない久遠達であった。



そして、ようやく神霊国アゼディアの首都『スフィア』に辿り着いた。

次回から神霊国アゼディア編入突入します。一体、アゼディアで何が起こるのか・・・もしくは起こすかも?


読んで頂きありがとうございます。

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