大成達と雑談
ごめんなさい、短いです。
戦乙女の八つ当たりが行われている時、久遠達は大成、瑞穂、ミルフィとフェン、それに大成の子供達とこれまでの事を話していた。
「久遠さん達も大変だったんだな。」
「私達もあの後は大変でした。」
と瑞穂は自分達に起こった事を久遠達に聞かせた。
細かい内容は省略するが、簡単に纏めると跡目争いに巻き込まれたのである。
結果としてミルフィが教皇の座につき、ミルフィわー支えた大成が騎士団長に、瑞穂が魔法師団長になった。ちなみに、フェンは今も昔も変わっていない。
「跡目争いに巻き込まれたか・・・。まぁ、そうなるだろうとは思っていたがな。」
「そうですね。今でも虎視眈々と教皇の座を狙っている者が居るようですし。」
さらりと爆弾を落とす華音。当たり前だが華音の発言にツッコミが入る。
「えっ?カノン様、それは誰なのですか?」
「華音さん、今すぐ拘束するから教えてくれ!」
とミルフィと大成が華音に詰め寄ろうとするが久遠と華音の娘である遥香に止められた。
「ご自分で考えてください。パパとママに答えをもらってしまえばそこで終わりですよ?自身の成長にならないと思いますが?」
先程まで大成達の子供と遊んでいたはずの遥香が居ることに驚きを隠せない大成とミルフィ。そんな様子をどうでもいいような感じで直ぐに子供の輪に戻る遥香。
そんな遥香を見て久遠は大成とミルフィに言った。
「子供に言われたらおしまいだな。国のトップがそれでは騎士団や魔法師団が弱くなるのも頷けるな。」
「そうですね。全員鍛え直した方がいいみたいですね。」
とヤル気を出す華音。
「「・・・。」」
華音の言葉に顔を青くして黙りこむ大成と瑞穂。そんな二人を見て少し笑っているミルフィ。だが、そんなミルフィにも災いが降りかかる。
「笑っている所悪いがミルフィも参加確定だからな?ちなみに、フェンもだ。」
「えっ?私もですか?私は一応教皇ですよ?」
「自分の身は自分で守れるようになりなさい。」
華音の一言で撃沈されたミルフィ。フェンはただただ呆然としていた。フェンにとっては単なるとばっちりである。
そんなこんなで夜も更けお開きになり各自の部屋へと戻っていった。
久遠達が部屋へ戻ると水の精霊王であるセシリアが顕現した。
『帝国が魔物の群れと戦闘になりました。』
「そうか。亜里沙と楠葉が居るから問題ないだろう。」
『はい、アリサ様が単独で挑んでいますね。』
「大方、八つ当たりではないですか?」
『かもしれません。アリサ様の姿を見た冒険者から戦乙女と呼ばれ始めています。』
「亜里沙が戦乙女なら俺達はどうなるんだろうな?」
『神ですかね?』
「「勘弁してください。」」
久遠と華音の声が重なった。
『報告はそれぐらいです。では、また何かあれば報告に来ます。』
セシリアは頭を下げ消えていった。
「帝国は大丈夫だろう。だが、アゼディアはヤバイな。」
「はい。戦力が前に比べて落ちすぎですね。」
「代替わりしているので仕方ないか。」
二人は明日からの訓練の内容を話し合い更に詰めていった。
ベッドでは子供達の規則正しい寝息が聞こえてきたのだった。