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アゼディアでの再会2

フェンと再会した久遠達は一家はフェンに連れられ城に着いた。


「あなた、アゼディアの城に来るのも久し振りですね。」

「あぁ、そうだな。大成に瑞穂、ミルフィは元気にしているか?」


久遠は前を歩くフェンに尋ねた。


「えぇ、勿論です。タイセイ様は騎士団長になられ、ミズホ様は魔法師団長になられています。そして、ミルフィ様は教皇になられました。」


フェンの答えに久遠は「まぁそうだろうな」と答え、華音に至っては「当たり前ですね」と言う表情をしていた。


「タイセイ様とミズホ様はご結婚なされご子息様もいらっしゃいます。」

「まぁそうなるよな。」

「そうなりますよね。」

「ちなみに、タイセイ様とミルフィ様との子も居ます。」


流石に今のフェンの話には久遠と華音も驚いた。何の脈絡も無かったはずだと思っていたからである。そのため、驚きを隠せない久遠と華音であった。


「まさか大成とミルフィが・・・。」

「ミルフィさんが大成とですか・・・。これはしっかりと事情聴取(おはなし)をしないといけませんね?」



そんな近況報告をフェンから聞きながら謁見の間へと通された。



謁見の間に入った久遠達は玉座の前まで進み、膝をつき頭を下げて教皇であるミルフィ、騎士団長の大成、魔法師団長の瑞穂を待った。


周りにはアゼディアの貴族が何故か集結していた。久遠は恐らく亜里沙から連絡が入ったのだろうと思いそのまま気にも止めなかった。


「教皇ミルフィ様のご入場です。」


直後、ミルフィが謁見の間に入ってきた。後ろには大成、瑞穂が歩いてきた。そして、ミルフィが玉座に座ると久遠達から見て右側に大成、左側に瑞穂が守るように立った。


「ようこそおいでくださいました。帝国のアリサ様から連絡は受けております。面をあげてください。」


ミルフィがそう言ったため顔をあげる久遠達。久し振りに見るミルフィと大成、瑞穂の顔を見て久遠、華音は微かに微笑んだ。


「皆様がアゼディアに来られたのは私達と共に戦って頂けるということですが本当ですか?」

「間違いありません。」

「そうですか、ありがとうございます。それと話し方は昔と同じで構いませんよ?」


とミルフィは昔を懐かしむように久遠と華音に言った。


「分かった。それと一応報告もあるがいいか?」

「はい、大丈夫です。」

「こちらに来る前にクロウ王国に寄ってきましたがある人物が居ました。」


久遠の言葉を華音が繋げた。


「ある人物とは?」

「クロウ王国によって私達と一緒に召喚された勇者が魔族になり甦っていました。」


華音の言葉にミルフィ、大成、瑞穂が驚きの表情をした。貴族に関しては色々と話し合っているようである。


「それは本当ですか?」

「あぁ、そうだ。知能は前より劣っているようだったがな。」


と久遠が言い終わると貴族の一人が声をあげた。


「それで貴様達はその魔族から逃げてきた訳だな?」


久遠達は声を出した貴族の方を見る。ミルフィと大成、瑞穂も同様にその貴族を見た


「逃げてきたか・・・。確かにそうかもな。」


久遠の言葉に驚きを隠せないミルフィと大成、瑞穂。


「ふん、そんなんでこれからの戦争で役に立つのか?これだからへいみ「ならお前なら勝てるのか?」ん・・・。なんだと?」

「聞こえなかったのか?ならもう一度言ってやる。お前なら魔族、邪神に勝てるのか?しかも、お前一人で。」

「勝てるわけないだろう。そのために各国が連携して戦え「勝てないなら口を出さないでください」ば・・・貴様ら!!」


今度は華音が貴族の言葉に被せた。そんな時、ミルフィが声をあげた。


「静まりなさい!!」


大声を出すミルフィが珍しいらしく貴様達は静かになった。


「皆さん、申し訳ありません。」


謝りながら頭を下げるミルフィ。その行動が貴族達を慌てさせた。


「ミルフィ、国のトップが軽々しく頭を下げるな。それに大成、瑞穂。ミルフィ止めるのもお前達の仕事じゃないのか?」


久遠はそう言うと立ち上がった。その行動を見た華音、カルディナそして子供達三人も立ち上がった。


「実力が見たいなら直ぐに見せてやる。但し、どうなるか知らんぞ?」


久遠は貴族の方を見て言った。


「強がりを言うな!!そんな実力も無いくせに!」


火に油を注ぐ貴族であった。


「ミルフィに大成、瑞穂。耐えろよ?」


久遠は三人に微笑んだ。その微笑みを見た三人は冷や汗が止まらなくなった。


「ま、待ってください、クオン様!!」

「久遠さん、やめてくれ!」

「久遠さん、やめてください!!」


三人が止めようとしたが止まる久遠ではない。


「もう遅いな。既に出たがっているからな。」


その瞬間、久遠達の後ろに姿を現した。


姿を現したのはアゼディアが信仰している四大精霊王である。


しかも、威圧を出し顕現した。主である久遠を馬鹿にされたことに腹をたてていたのである。


ミルフィ、大成、瑞穂は何とか立ってはいるが嫌な汗をかいていた。貴族に至っては気絶する者、腰が抜け座り込む者など様々である。


「お前ら話が進まなくなるから威圧は止めろ。」


その言葉に精霊王達は威圧を解除した。


「久遠さん、相変わらずだな。」と大成。

「寿命が縮みました。」と瑞穂。

「お久し振りです、精霊王様方。」と頭を下げるミルフィ。


ちなみに、意識のある貴族達は膝をつき臣下の礼をしていた。


「さて、力を見せた訳だが・・・。まだ文句があるか?」


久遠は先程の貴族を見るが気絶しているようだ。


「無いみたいだから本題に入ろうか。」

「そうですね。まずは・・・瑞穂。貴女が率いる魔法師団ですね。」


華音の言葉に嫌な予感しかしない瑞穂であった。


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