クロウ王国へ
亜里沙から念話でクロウ王国の現状を聞かされた久遠達は一旦地上に降り話し合いを始めた。
「さて、亜里沙からの念話でクロウ王国の現状を聞かされたわけだが。」
「クロウ王国の状態を見てから神霊国に向かうのですよね?」
「そうだな。カルディナに乗って偵察をするか普通に歩いて行くかだが・・・無難に空からだよな?」
「そうですね。空からの方が安全ですね。」
久遠と華音が話し合っている間、カルディナと子供達は昼食の準備をしていた。
「ハルカ様、こちらにお願いします。」
「はい、分かりました。」
「カルディナ、これはどうすればいいの?」
「サラ様、こちらに。」
紗良は指示された通りに動く。何気に料理が得意な紗良であった。
優真はといえば火の管理をしていた。その隣にはサリアが優真に撫でられていた。
「パパ、ママ。ご飯出来たよ。」
紗良から声がかけられ久遠と華音は手を挙げて答えた。
「今後の予定は決まりましたか?」
カルディナが久遠と華音に問いかけた。
「そうだな。取り敢えずクロウ王国に向かう。で、空から状況を確認してから神霊国に向かう。」
「何が起こるかわかりませんから準備は怠らないようにしてください。」
久遠の後に華音が言った。
「余程の事がない限りは大丈夫だと思うがな。」
昼食後、各自準備をし再びカルディナの背に乗りクロウ王国へと向かった。
クロウ王国に着くのが夜になるため、久遠達はクロウ王国の手前で夜営をした。
「そう言えば子供達と夜営するのは初めてだな?」
「確かにそうかもしれませんね。だから、あんなにもはしゃいでいるのですね。」
と久遠と華音は子供達の様子を見た。そこには笑顔で仲良く話をしている子供達の姿があった。
「全てが終わったら家族で旅に出るのもいいかもしれませんね。」
「それもいいかもな。だが、亜里沙と楠葉を置いていったら文句を言われそうだな。」
「その時は亜里沙と楠葉も誘いましょう。楽しい旅が出来そうですね。」
「あぁ、そうだな。その為に早く終わらせような。」
「もちろんです。」
翌日、久遠達はクロウ王国上空に着いた。
そこで見た光景は・・・。