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四人と一匹2

百話到達です。


ブクマしていただきありがとうございます。

遥香、紗良、優真による主砲の攻撃により魔物は三分の一が消滅した。これにより魔物は躊躇いを見せるかと思われた。


だが、躊躇いを見せるどころか俄然街に向けて侵攻をしてくる。


「普通は躊躇うのですが・・・。」


遥香は呟くように言った。遥香の呟きの理由は簡単である。


普通ならあれだけの攻撃をくらい、三分の一とはいえ消滅したのである。魔物とはいえ躊躇う筈だと遥香は思った。


そんな遥香の呟きに答えたのはカルディナだった。但し、念話で。


『おそらく何が起ころうとも進まなくてはいけない理由があるのではないでしょうか?何かに脅されているような・・・。』


遥香はカルディナからの答えに耳を傾けつつ、この後の戦い方を模索した。


紗良は紗良で遥香が動かないため動かない。優真も同様に動かない。


いくら魔物の群れと距離があるとはいえ、そろそろ動かなくては街に被害がでる可能性が出てくる。そんな時、優真が遥香に話しかけた。


「遥香お姉ちゃん、何を迷っているの?魔物が操られていようがこの街を襲うんだから容赦したら駄目なんじゃない?」


優真の言葉に遥香は我に返った。


「確かにそうなんだけど・・・。」

「もし、四天王の誰かが操っているならそいつを倒せば終わりじゃない?」

「・・・。」


優真が若干戦闘狂な発言を言うが、別に優真が脳筋になったわけではない。単純に司令塔を倒せば終わりでしょ?みたいなノリで言っただけである。


「遥香お姉ちゃん、私が見つけようか?」


ここで会話に参加してきたのは紗良だった。


「私は一対多数が苦手だから。私より遥香お姉ちゃんや優真の方が多数相手には相性がいいし。」


紗良の意見は尤もである。優真は広範囲魔法が得意であり、遥香は戦いに合わせた戦い方が出来る。そのため、紗良は提案したのである。


『サラ様の案が妥当ではないでしょうか?このまま三人で殲滅しようとしてもイタズラに時間がかかるだけです。』


カルディナから念話が入り、遥香は決断する。


「分かりました。紗良の案でいきましょう。優真と私がここで魔法で応戦します。紗良は、魔物の司令官の討伐です。いいですね?」

「「うん!!」」

「では、戦闘再開です!」


遥香の合図で紗良は魔物の群れへと走っていった。それにともない遥香と優真は紗良の行く道を塞ぐ魔物を魔法で倒していく。


「紗良の邪魔はさせません。『フレアトルネード』!!」


遥香の魔法が炸裂する。


「ちょ、遥香お姉ちゃん!物凄く熱いんだけど!!」


紗良の近くで魔法が発動したため紗良は若干巻き込まれた形になった。


「紗良お姉ちゃん、今冷ましてあげる!『アイストルネード』!!」


今度は優真が冷やすために魔法を放った。


「さ、寒い・・・。今度は寒すぎる。」


そして、急激な温度変化による起こる現象・・・。ヒートショック現象である。


ヒートショック現象とは、簡単に説明すると冬場にお風呂に入り暖まった状態で脱衣所など寒い場所に出たときに起こる現象で脳卒中や心筋梗塞を起こす。


このヒートショック現象により魔物も脳卒中や心筋梗塞を起こした。ただ、遥香、優真の魔法で直撃した魔物は普通に焼かれたり凍ったりした。それ以外はヒートショック現象の餌食になった。


ちなみに、紗良はヒートショック現象の餌食にはならなかった。ただ、未だに熱いだの寒いだの言いながら走り続けていた。



そして、走り続けること数分。


遂に、魔族を見つけた。


「よもやここまで辿り着くとは思わなかったぞ。」


魔族は、紗良を目の前に悠長に話し出した。


「我こそは、ま「うるさい、殺劇○荒剣!!」お・・・。」


紗良の技により魔族は息絶えた。何故か、魔族が可哀想な気もするが・・・気にしないでおこう。


紗良が魔族を倒したため、街に侵攻していた魔物の群れは散り散りに逃走を開始した。


こうして、遥香、紗良、優真による殲滅戦は幕を閉じた。


『我は何もしていないのだが?』


と呟く神狼(フェンリル)のサリアであった。


『貴女は私にモフモフされてればいいのです。』


と言い、サリアをモフるカルディナであった。

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