表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

46/50

5-15

 「あなたは……?」

 「かぐや姫さま」

 「あなたが……。それで、一体何をしに来たの?」

 「うーん。いい加減この不毛な争いに終止符を打ったほうがいいんじゃないかと思って」


 お姉さまがそういうと真有さまの表情に緊張が走りました。対照的に理事長さまの表情は不安に包まれています。


 「要するに、根本的な問題はね」

 「かぐや姫さま!」

 「大国主が重度のロリコンだってことなのよ」

 「あぁ……」

 「…………は?」

 「だから、あの豚はちっぱいしか萌えないの。神様は基本的にわがままだから興味のない娘に加護を与えたりはしないのよ」


 そういえば、平安時代でも大国主さまは墨ちゃんのことをやたらと気にしてました。墨ちゃんはそれを嫌がっていつも大国主さまと距離を保つように注意していたような気がします。


 それに大国主さまの奥さんのすせり姫さまも美人でしたけど小さくて可愛らしい方でした。なるほど、そういうことだったんですね。


 「あれ、でも、お姉さまは大国主さまの加護を持っていませんでしたっけ?」

 「それはあたしが大国主にお願いしたからだわ」

 「ですけど、天さまも大国主さまの好みとは……」

 「だから、()()()()したのよ」


 なるほど。大国主さまに()()()()できるくらいの実力があれば、好みに合わなくても加護を貰えるということですか。


 「ああ、1000年守り通してきた秘密が……」

 「こんな秘密に1000年も守るほどの価値はないわ」

 「ということは、私たちは大国主さまのただの性癖のせいでこんなに長い間苦しんで来たんですか?」


 真有さまががっくりと崩れ落ちました。気持ちは分かりますが、私が同情しても嫌がれるだけだと思うので何も言いませんでした。美雷さんも同じことを思っているのか眉間にしわを寄せています。


 「まあ、豚に気に入られるのも善し悪しじゃないかしらね」


 そう言ってお姉さまは仙ちゃんのほうに目をやりました。そういえば恐怖の大王の話がまだでしたけど、もしかしてそれも!?


 「あの豚も、それさえなきゃできる奴なんだけど……」

 「そういえば、大国主さまは今どこにいるんですか?」

 「空……」

 「大国主さまは宇宙旅行に行ってらっしゃいます」


 仙ちゃんの言葉に皆が首を傾げると、理事長さまがそれを補足するように説明しました。


 「宇宙旅行っていえば、昔イザナギとイザナミが月旅行に行っていたような……」

 「そうなんですか?」

 「確かそんな設定になっていたはずだわ」


 設定?


 「イザナミさまのことは分かりませんが、大国主さまは浦島太郎さまの宇宙旅行ツアーに行ったはずです」

 「懐かしい。浦島先輩、今、そんなことをしてたんだ」

 「浦島先輩??」

 「高天原時代にお世話になったんですよ。商売のイロハを教えてもらったのは浦島先輩でした。そうか、今は宇宙かぁ」


 彦星さまが何か一人で納得していますが、取り合えず無視しておいてよさそうな気がします。


 「浦島さん、恐怖の大王、連れて行ってくれた。でも、もうすぐ帰ってくる」

 「ということは、7月7日に恐怖の大王が空からやってくるというのは、大国主が宇宙旅行から帰ってくるってことでいいの?」


 仙ちゃんはこくりとうなずきました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この小説は、一定の条件の下、改変、再配布自由です。詳しくはこちらをお読みください。

作者のサイトをチェック
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ