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どうやら有里さんの話を総合するに、倉橋家は代々その貢献度の高さにも拘わらず東日本陰陽会で冷遇されていて、その原因が代々会長を務める千空家の貧乳優遇政策のためだと考えていました。
しかも、それは倉橋家だけではなく、東日本陰陽会所属の巨乳陰陽師に共通の不満でもあるようで、最近は巨乳陰陽師たちが倉橋家を旗頭に結集しつつあるのだそうです。
「なんて頭の悪そうな話なの……」
お姉さまはその話を聞いて額に手を当ててため息をつきました。
「まあでも、雨がそっちの肩を持った理由も理解できたわ。やり方はともかく動機に情状酌量の余地がないわけでもなさそうね」
そう言って、気絶した陰陽師たちに順に活を入れて、最後に雨さまも目覚めさせました。
「ぎゃああぁぁぁっ……あれ?」
「目覚めはいかがかしら、雨」
「ごっ、ご主人さま!!」
お姉さまの存在に気が付いた雨さまの顔からだらだらと汗がしたたり落ち、反射的に逃げようとしましたが、お姉さまが首根っこをつかんで引き戻しました。
「手間を掛けさせないでくれるかしら?」
「は、はいっ」
大人しくなった雨さまを墨ちゃんの方に押しやると、なんとなく周囲を見回した雨さまは不思議そうに私の顔を見ました。……というか、顔ではなく、もう少し下のほうを……
「あ、すっかり忘れてました。天さま、これは一体どういうことか説明してください」
雨さまの視線の先にあるものを見て、さっきのどさくさでいきなり巨乳の仲間入りをしてしまった私の胸について聞きそびれていたことを思い出し天さまに問い詰めました。
「くっくっく。それは……」
「あ、やっぱり説明は面倒なので、先に元に戻してください」
「ええええぇぇぇぇっ」
どうせ碌な理由じゃありませんでしょうから。
ただ、このやり取りの間、この場に天さまの存在を知らない人が大勢いることをすっかり忘れていました。
「お姉ちゃん、あの人、変」
「だめ、仙ちゃん、そんなこと言ったら」
仙ちゃんの無垢な言葉が私の心に突き刺さります。慌てて墨ちゃんがフォローしてくれますが、逆に追い打ちになった気がしました。
「天!」
「分かった。せっかく大きくしたけど、姫ちゃんは小さいのが好きだったもんね」
「私は平等なのっ」
「はいはーい」
天さまが舌をちょっと出して服の上からおっぱいを掴むと、風船から空気が抜けるように元の大きさに戻っていきました。
「あ、あああ。もったいない」
雨さまが何やら恨みがましい視線をこちらに送ってきます。とりあえず無視しておきましょう。
「あら、雨。そんなに気になるなら、あなたのおっぱいを大きくしてあげようか?」
「天。そんなことをしたら雨の自家発電が原因で貞操帯に悶絶させられ続けるわ。快感と激痛の無間地獄よ。…………まあ別に止める理由はないけど」
雨さまはお姉さまの言葉に具体的に状況を想像したのか、モザイクなしでは直視できない顔になっています。とりあえず、袋をかぶせておきましょう。
「もがもが」
「さて。そろそろ行かないと」
「どこに行くんですか?」
「この騒動の張本人のところよ」
みんなは首を傾げましたが、お姉さまはにやっと笑っただけでした。




