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4-6

 「もうすぐ着くからパソコンの調整をするんだそうです」


 怪訝な顔をして立っていると墨ちゃんが近づいてきて説明してくれました。と、ちょうどそのとき、今まで消えていたテレビがついてラップトップの画面が映し出されました。


 "It will take a few more minites. Please relax."


 水兵さんが気を遣ってそう言ってくれたので、私は手近なソファーの上に座りました。墨ちゃんは私の隣です。少しだけ尻尾をもふもふさせてもらうことにしました。


 さらに待っていると画面のウィンドウに艦長らしい人物が映し出され、別のウィンドウには潜水艦のブリッジらしい画面が表示されました。


 「あ、雨!」


 お姉さまが思わず声を出しましたが、確かに画面に映るブリッジには雨さまがいました。


 「天児屋命さん、あなたの理想の彼女を連れてきました」

 「え、本当!?」

 「はい。今、こちらの潜水艦に乗っています」

 「やったっ。じゃ、早く見せて」


 水兵さんがちらっとお姉さまを見てお姉さまがうなずくと、画面にこの部屋が映し出された。


 「あーめーー(怒」

 「……ご、ご主人さまっ!!」


 雨さまの悲鳴が聞こえるなり、映像がぷつりと切れてしまいました。


 『なんで映らないんだ!?』


 水兵さんが慌てていますがこれは恐らく雨さまがお姉さまを見て回線を切っただけです。


 「天、雨の位置は分かる?」

 「うーん、ちょっと待ってて」


 そう言って天さまはスマホの七夕GOを開いて操作を始めました。


 「えっと、これは七夕GOですよね? ここでは使えないんじゃ……」


 というか、そもそも今は雨さまの居場所を探索しなければいけないのに、七夕GOの何が関係するんでしょうか?


 「んー、いた。11時の方角に全速で逃げてってるよ」


 と思っていたら、どういう理屈か七夕GOに雨さまの似顔絵が表示されて、今どこをどう進んでいるのかわかるようになりました。みんな私のところに集まってきて肩越しに覗き込みます。


 『全速前進 11時』


 お姉さまが水兵さんの使っていた通信機を使って号令をかけると潜水艦がじわりと動き始めました。外の様子が分からないので速度は分からないのですが、体にGを感じます。


 「あ、どんどん潜ってってるよ」

 『ダウン3度 敵潜水艦の上部に出てそのまま敵潜水艦の上部に接触』


 お姉さまの指示のしばらくしてがこんという振動があり、七夕GOの画面でも雨さまが真下に来たことが分かりました。

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