青
暗い部屋で独り
毛布に包まって表面を滑る指
いつからこんなに一人に慣れて
いつからこんなに笑えなくなってしまったんだろう
暇な時は貴方とのあらゆる履歴を見返す
呟きでも線でもない、飽く迄簡素な連絡手段
Re:が幾つも並ぶ件名の後には
他愛も無い会話、冗談、そしてお決まりの愛の言葉
当時は胸を高鳴らせながら待っていた其れは
何時しか輝きを失い褪せつつも温もりが残っていた
最後の一通を除いて
今でも見る時には大きく息を付く
それ程痛く、受け入れ難い言葉の羅列
繋がるのをやめよう、と
「私」が「邪魔」だと貴方は言う
今でも思う
此れは唯の冗談で
私が頭ごなしに拒絶するのを待っていたのか
涙を湛えて嫌だと言ったら
まだ離れていなかったのではないかと
優しい貴方が、こんな事を吐く筈が無いと
真相は今でも分からない
貴方は素敵な人だから
きっと様々な女と肌を重ねていることでしょう
その度に曖昧に微笑んで中途半端に傷付けて行く
優しさと言う無慈悲な武器を振り翳す
笑顔が可愛い貴方
嗚呼
今すぐにでも私のものにしたい