表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35歳社畜の俺、異世界で名刺管理システムがウルトラレアスキルとして覚醒し、世界の命運を託されることになる  作者: それがし
1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/11

十種族×対立

35歳の社畜が、名刺管理スキルを武器に異世界へ。

名刺から魔法・アイテム・キャラまで顕現できる《Card Registry》を手に、

世界の構造崩壊に立ち向かう物語です。

地味な名刺管理が、異世界では最強のチートになる。

そんな“構造×異世界ファンタジー”を楽しんでいただければ嬉しいです。


 翌朝。

 澄んだ空の下、エリックとリリアは村を出て王都へ向かう街道を歩いていた。

 道は整備されているものの、ところどころに焼け焦げた跡が残っている。

 

 戦争の影が、こんな場所にまで及んでいるのだと分かる。

 しばらく歩いたところで、リリアが口を開いた。


「エリックさま。王都へ向かう前に、この世界の情勢をお話ししておきますね」


「はい。ぜひ教えていただけると助かります」


 リリアは頷き、歩きながら淡々と説明を始めた。


「この世界には十の種族が存在します。

 それぞれ特徴も文化も違い、国も分かれています。

 そして今、そのほとんどが戦争状態にあります」


「……戦争、ですか」


「はい。三百年前の“魔族暴走事件”をきっかけに始まった対立は、今や全面戦争に発展しています。

 国境線は崩れ、各地で戦闘が起き、世界は破綻寸前です」


 エリックは思わず息を呑んだ。

 リリアは順に種族を挙げていく。


「まずは我々、ヒューマン族。

 人口が最も多く、組織力と外交力に優れています。

 ドワーフ族、妖精族、海人族と同盟を結び、戦線を維持しています」


「ドワーフ族は技術力が高く、武具や魔道具の供給で重要な役割を担っています」


「妖精族は魔力操作に優れていますが、戦闘力は高くありません。

 それでも、後方支援として欠かせない存在です」


「海人族は海と潮流を操ると言われる種族で、海上戦の要です。

 魔族との海戦が激化しており、海は常に戦場になっています」


「エルフ族は長寿で知能が高く、魔法に優れています。

 これまで中立を貫いてきましたが、森が戦火に巻き込まれつつあり、武力行使も辞さない姿勢に変わりつつあります」


「獣人族は身体能力が高く、単体ではヒューマンより強い者が多いです。

 ですが、部族ごとに参戦・中立が分かれ、草原地帯は混乱状態です。

 ヒューマンとの衝突も増えています」


「竜人族は……孤高の集団です。

 古代竜の血を引き、戦闘力は最上位。

 ですが、他種族の争いには興味がなく、同盟も敵対もありません。

 ただし、領域に近づいた軍は容赦なく排除されます」


 エリックは思わず背筋を伸ばした。


「そんな存在が……」


「はい。彼らの領域は“死の高地”と呼ばれています」


 リリアは続ける。


「巨人族は力と耐久に優れた上位種族で、鬼人族と共に戦線を形成しています」


「魔族は最大の侵攻勢力です。

 暴走事件の再発を恐れられつつも、その力で各地を圧迫しています」


「鬼人族は戦闘民族で、魔族と同盟し、荒野から侵攻を続けています。

 獣人族との戦闘も激化しています」


 エリックは聞きながら、頭の中で世界の姿を想像していく。


(……本当に、世界が壊れかけているんだ)


「魔力資源の枯渇も進んでいます。

 争いはさらに激しくなり、どの国も余裕がありません」


「……そんな状況なのですね」


 エリックは静かに息を吐いた。

 しばらく歩くと、遠くに白い城壁が見え始めた。

 だが、よく見ると補修跡が多く、戦火の痕跡が残っている。


「エリックさま。あれが王都です」


「……立派ですが、傷だらけですね」


「はい。王都も安全とは言えません。

 それでも、ここが最後の砦です」


 二人は城壁の前に到着した。

 門番たちはリリアを見るなり、すぐに姿勢を正した。


「リリア様、お帰りなさいませ!」


「ただいま戻りました。皆さん、警戒をお願いしますね」


 兵士たちは皆、当然のようにリリアを知っている。

 その自然さに、エリックは改めて彼女の立場を意識してしまう。


(……やっぱり、本当に王女なんだ)


 エリックは少し緊張しながら、王都の空気を吸い込んだ。


 こうして――

 エリックはついに、戦火に揺れる王都へ足を踏み入れた。


読んでいただき、ありがとうございます。


名刺スキルが異世界でどう広がっていくのか、楽しんでもらえたら嬉しいです。


次回もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ