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管理者アスラの夢帳簿  作者: ゆん
世界を望む少年編
22/35

魔法陣

世界は多くの願いが落ちている。

 ーお金が欲しいー

 ー空を飛びたいー

 ー過去に戻りたいー

いろんな願いだ。

もしも、どんなに実現不可能な願いでも叶うチャンスがあるのなら。

これはいろんな願いを持つ者たちと願いの管理者の記録。

「……さい。……きて。……そろそろ起きてください。」

体を揺さぶられながら私は起こされた。

「魔法陣、解析終わりましたよ。」

何してたっけ……とぼんやりしていた頭がはっきりとしていく。

「おはようございます。もうすぐ晩御飯にしますよ。食べるでしょう?」

「え、あ、もうそんな時間?」

「ええ。あまりにもぐっすりでしたから、起こさずにそのまま鈴の模様も見ようとしたのですが、見つけることができませんでした。ですが、不自然な魔力が留まっていて、そこから調べてみました。かなり苦労しましたがね。その報告もご飯と共にしますね。さぁ、行きましょう。準備はできているはずです。」

そう言うと、アルは私を大広間へと案内してくれた。

「おぅ、遅かったな。もう少しで先に食べ始めるとこだったぜ。」

「テルはお昼もかなり食べていたでしょう?何でそんなに食べれるんですか。」

呆れた様子でアルは言う。

テーブルにつき、私は手を合わせていただきます、と言うと、アルはこちらを見て少し驚いていた。

「……何?何か気に障った?」

「いえ、驚いただけです。願有者がそれをするところを見るのは初めてで。」

「え、でもフェンもエレンもするよ?」

「フェンはエレンから言われてやり始めたはずです。昔を思い出すからやりたくないと駄々を捏ねていましたが。エレンが生きてくれてありがとう、自分たちの体の一部となってくれてありがとうって意味でいただきますを言えってうるさいんです。もう死んでいるのにありがとうなんて言ったって聞くことなんてできないし、第一食べられたいと思って生きてきたわけでもないのにありがとうなんて……って思いますがね。」

「……でも私は言う派かな。やっぱり感謝はするべきだと思うんだよね。確かに聞いちゃいないし、じゃあ食べないでよみたいにはなるけどさ。そう言うのは気持ちの問題かなって。」

あんまり納得していなさそうなアルだったが、それでもちゃんと手を合わせて小さな声でいただきますって言っていた。


「それで、何が分かったんだ?魔法陣、調べ終わったんだろ?」

食べながらテルは言った。

「口の中に食べ物を入れながら話さないでください……。汚いので。」

静かに注意したアルは、おそらく、と強調して言った。

「転移先が予め決まっているタイプの魔法陣でした。何らかの合図とともに発動するのでしょう。例えば鈴の模様を持つ者が魔法陣に触れるとか。」

こちらをみながらアルは続けた。

「おそらくは4号もどきも鈴の模様を持つのかと。そして触れて発動寸前の状態にしてリルが触れたのがトリガーとなったと考えられます。」

「何でリルは鈴の模様を持っていたんだ?」

「うーん……。エリーはわからないですもんね?」

「うん……。ごめん。」

「謝ることではないです。とりあえずはご飯を食べて、試したいことがあるのでやってみてもらっていいですか?」

アルは少しワクワクした様に言う。

まるで実験を楽しむ子どもの様に。


ご飯を終えた私たちは、外に出て、床に燃え上がった魔法陣の描かれた紙を広げた。

「どうするの?これ。」

聞くと、アルはこれで転移先へ行きましょう、と言った。

「は?」

テルの驚いた声が響く。

「これが1番早いんです。これが一体どこに繋がっているのかは分かりませんでしたから。」

「だからと言ってそんな急に……。」

「ビビってるんですか?あれだけ助けようとって言っていたのに?情けないですね。」

「んなこたねぇ!行くぞ!」

そんなことを言っているが、私はどうしても聞きたいことがあった。

「ねぇ、アル?これ本当に大丈夫……何だよね?」

「……。」

アルは顔を逸らして目を合わせてくれなかった。

まぁ、元から仮面越しなので合わないのも当然だが、それでも明らかに顔を逸らしてこちらを見ない。

「……アル?」

「……大丈夫かと。まぁ私は大丈夫なんでね。大丈夫ですよ。死んだら人形として生き返らせてあげます。」

「……アルさん?それはそれはお上手な冗談なことで。」

ゾッとして思わず乾いた笑みがこぼれる。

「計算上は大丈夫ですよ。実際に使われている魔法陣ですし、ただ行き先がわからないってだけです。まぁ、表面上だけ見れば、の話ですが。その下に行き先などの情報がわからない様に細工されていました。」

「やっぱりわからないんじゃないか!」

私とテルの声が同時に辺りに響く。

人形たちが少し警戒したのか、ザッと浮いていた脚を地面につける。

そんな人形たちをアルは片手で制し、パッと私の腕を掴むと魔法陣へと力強く引っ張っていった。

「まぁ、大丈夫ですよ。行きますよ!」

「わっ!」

アルはちゃっかりテルの腕を掴むと驚く私とテルを魔法陣に触れさせた。

その瞬間、魔法陣は燃えたはずなのに何故か燃える前と同じ模様が浮き上がると、光り輝き出した。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

次の土曜日はお休みさせていただきます。

やる事が溜まりすぎて最近ストックが切れそうなので補充するためです。決してサボりではないです。

その代わりまだあるストックからフェン編の方を2話投稿するんで許してください。

次回は次の水曜日に出す予定です。

感想お待ちしてます。



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