14.焦げたメンズ
馬車馬の如くとは一体どういう意味でしょうか?
答えとしては確か、一途に働く的な意味だったと思うんだが
「ふはははははははははははは!!!!」
ですから、現在のお父様とお祖父様の馬車を引く様子を正解等とは思いません。見る限り読んで字のごとくという表現がぴったりなんだよな〜
どうもこんにちは、アルティです。お父様が王様より与えられし新領地に就任のため、元領地の屋敷を今朝離れて、私達も一緒に現在移動中なのですが…………何故か
「どおおおおおおぉぉうしたあああああぁぁぁバカ息子ぉ、息が上がっておるぞ!?」
「ぬわぁんだとこのクソ親父ぃ、俺はまだまだだぞおおおおおおおおぉぉぉ!」
現在馬車を引いているのが人間というのは、これいかに。馬車が普通の馬車であったら車軸や車輪が到底持たずに破損からの悲劇的展開であったのですがそこは魔法のある世界だ、前回の説明同様浮いていているからそのままの浮遊状態で引くのは漢の役目と言わんばかりにお父様とお祖父様が馬車を引くという謎展開
『プルプルプルプル』
そして私に引っ付き震える妹ちゃんは、2人が怖いのか、それともいつ馬車が吹っ飛ぶのが怖いのか、それとも両方……………両方だな、うん
「息子よカーブだ!」
「おうよ!オヤジ、タイミングを合わせろ!」
……え?タイミングを合わせないと行けないなにかしらの展開が?
というか、まさかお母様の乗る馬車と私と妹ちゃんの馬車と一緒にカーブを曲がるつもりですか!?
並走しているのに!?
馬鹿なの!?
「いやっ!」
妹ちゃんが全力で私を抱きしめる!
『グググ』「おっおおおお!?」
Gを感じる。これはもしかして、スピードを一切落とさずに曲がってるのかな?
「ハハハ………………バッカじゃないの!?」
妹ちゃんを抱きしめ返して、少しでも壁に押し付けられないように私自身を妹ちゃんと壁の間に、クッションのように私は入り支えるのであった
恐怖の馬車ラリーを終えて付いた新領地………を観光することなく屋敷の部屋へ
「おー疲れ様でぇ〜すぅ〜」
「おう……………」
取り繕うこともできない…グスン
「食事はぁ〜〜無理そーう、ですねぇ?」
「うん……今胃に入れたら確実に戻す自信があるよ?」
「そ〜んなんでぇ自信持たれましてもぉ困りますよぉ」
あれ?さっきからサポリアの声しか聞こえないけど、クリルさんは?
「サポリア…クリルは?」
「クリルですかぁ?グリルしに行きましたよ?」
?
「は?どゆこと?」
「ですからぁ〜、旦那様と大旦那様をぉー、グリルしに行きましたぁって言いましたよぉ?」
………………………はぁ?
え、なに?お父様とお祖父様を焼きに行ってるの?
「死にはしないんだよね?」
「ほえ〜?なーにをぉ、当たーり前のことぉ、い~ってるんですかぁ?」
そっか、そうだよねいくらなんでもー
「魔法でぇ〜、治せまぁすからねぇ」
…………治せるからどうなの?
「ちゃーんとぉ加減しましてぇ、真皮程度でじ〜〜くりとぉ、焼きますよぉ?」
ふっ、可愛く首を傾げても言ってることは熱傷深度のⅡまでいくことを言っている。なんて惨い事を…
「…………………まあいいか、休息取りたいから寝るね」
「ほぉ〜い、いい夢見ろよぉ?」
「じゃあ、悪夢見たら夢に出てきて助けてよ」
「………無茶をぉ言わなーいでぇくださ〜いよぉ」
うん、サポリアでも流石に夢に干渉は不可能か、なんだかんだで闇系なら出来そうかなーって思ったけど無理か…まあいい寝よう
***サポリア***
むっふぅ〜、かわいいですねぇー
さってっとぉ〜、クリルの様子をぉ見てきますかぁねぇ〜
私は影移動を使いクリルの影から出る
「どーですかぁ?」
「人の影から出てこないでください思わず反撃しそうになります」
反撃ってぇ、私って分かってるだろうにぃ、いじわるだなぁ
「でぇー状況わぁ?」
「ええ、まあ、こんがり焼き20回目で現在休憩中というところです」
「あぁ〜だからぁー、悲鳴がぁ上がってないんですねぇ」
ちょお〜ち残念ですねぇ、私も悲鳴をぉ聞きたかったんですけどぉ………まぁコゲコゲ状態でぇ、地面に突っ伏してますしぃ、私がお仕置きするのはぁ勘弁しておきますかぁ
「……………サポリア、いつまでそこにいるのですか」
「悲鳴の1つぐらい〜、聞きたいんですけどぉ?」
「いいから、仕事をしてください」
「ええぇ〜」
「仕事を…………してください」
「………はぁ〜〜〜い」
ちぇ〜、しっかたがないなぁ〜
私は影移動で屋敷に戻ったのだった
***アルティアーノ***
「んあ!?」
起きた瞬間感じる浮遊感…
『ドスン』「ぐぇ!」
ベッドから落ちたようだ
「いってぇー………」
「だぁーいじょーぶですかぁ?」
「…………」
「落ちるなぁ〜とは、思ったんですけどねぇー」
おい、見ていたなら助けてくれよ!
「落ちて無様な姿をぉ見てみたかったのでぇ、放っておきましたぁ」
放っておくなよ!
主人に仕えるメイドだろ!?
「でぇ〜ですねぇ…今日はどうしますぅ?」
ん?今日?
「今日?」
「はぁ〜い、昨日はぁあのままー、おーきませんでぇー、したからねぇ」
マジか!
「じゃあ何もせずに眠ったの?」
「………そ〜〜なりますねぇ」
そう聞くと体と口に違和感を覚える。
このままじゃ嫌だ、すぐにキレイにしたい
「うー、じゃあまず歯を磨くからその間にお風呂の準備お願いします」
「うーい、承りぃ!」
…………シャカシャカシャカシャカシャカシャカ………………ガラガラガラガラガラ………ペッ、にーーーーー、うん、よし!
泡あわアワ、洗われ洗われ、おうおう、はいキレイになりました
「朝から忙しい」
「朝からぁ面倒くさーい」
そりゃごめんなさいね!
「おねぇちゃん?」
「お?はいはいどうしました?」
いつの間にか袖を掴まれて止められました
「……そっち、怖い人いるよ?」
は………い?どゆこと?
「怖い人?」
「う……ん、黒くて大きいの」
…………あっ、ちょっと変な想像がよぎったけどあれかな?グリルされたお父様とお祖父様かな?
「でも、私ご飯を食べにー」
「運ばせr」『バンッ!』
「娘よーーーーーーーーー!」
『ビュンッ!』
あ………妹ちゃんが一瞬で居なくなった。よっぽど怖いんだな〜
私はそう思って振り返ると
「さあさあ、朝ご飯をたべようぞぉ!」
「愛しの孫ちゅわああああああん、ご飯食べよーう♪」
…………誰?
褐色の肌ならばまだ分かったかも知れないでも…もはや、誰か判別不可能、どっちがどっちかの見分けすらつかない…
「「さあ!」」
手を差し出してくる。黒肌のスキンヘッドで、筋肉の塊の男2人………私は…………逃げるを選択した
「ごめんなさい、お父様?お祖父様?私体調があまり優れないので部屋で食べますね…」
咄嗟に出た言葉ではあるけれど、体調が優れないのに部屋で食べるとはなんだろうね?
そう思いつつ来た道を戻り部屋に向かった
「なぜぇだあああああああぁぁぁ!」
「どうゆうことなんじゃあああああああ!」
そう叫ぶってことは私の顔引きつってたのかな?
嘘って、バレたってことだもんね
「いやぁ〜迫るダブル黒巨人てぇーのはぁちょーと、いんやぁ…かなぁ〜り、おーそろしぃかったでぇーすねぇ?」
うん、普通に怖かった
「おねぇちゃん、こっち」
おっと、扉から少し顔を出して可愛く手招きしてくれる天使がいた
「は〜い」
中に入ると食事が2人分用意されていました
「一緒に…食べよ?」
「はい♪」
拒否する理由などどこにもありはしないので、一緒に食事をすることにした。食事は朝なのと子供のせいかあまり量もなくパンと…『クンクン』コーンスープかな?それとベーコンと卵とサラダね
フォークとナイフでこれを食べるのか………あっパンは千切ってスープに浸けてから食べるんだなるほどなるほどっと、まだ私はテーブルマナーとか知らないから、妹ちゃんを見て真似して食べてしばらくすると沈黙の食事が終わった
穏やかな食事を堪能、前回のようにモザイクガラスとかないし、普通の食事風景だ
「ふぅ…………ごちそう……さまでした」
「ご馳走様でした。とても美味しかったです」
「ん…美味しかった」
妹ちゃんがは椅子から降りて部屋を出て行こうとするが扉で一度止まり私を振り返る。
なにかな?
「穏やかな食事は………初めて………また。食べようね?」
そう言うと顔を真っ赤にして走っていった
「え……………初めて?」
私は、かわいいという感想よりも。初めての穏やかな食事という言葉に疑問を抱いたのだった
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