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ディフレクトリズム  作者: 桂眞
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予兆的な日常:続

だいぶ投稿が遅れました。読者の皆様すいません。


──5月2日 午前12時過ぎ 柴崎高校 部活棟三階 文学研究会──

掃除は滞りなくなく終わる──。

──予定だったのだが本棚の整理をしていた由芽森が見つけた一冊の本に、好奇心旺盛な登張が反応し、その本を読む事になった。

本と言っても、分厚い純文学本とは違い、絵本に近い薄さで、表紙は黒、題名は白と明らかに異質な雰囲気を醸し出している本だった。

そして、肝心の題名は……。

《フューチャーズ・マテリアル》

あまりにも痛すぎるだろ。

なんなんだこの題名は、中二病末期患者ですよーと言わんばかりだな。

だが、題名の痛さ故に中身に少し興味が湧く。

それと反対に、読んだら深刻なまでのダメージを受けそうだと本能が言っている。

国栖貝君、その手に持った汚物を私に近づけないでくださいよ?お願いですからと言い。

由芽森はこの黒い本の題名を見た瞬間、瞬時に黒い本から距離を置き

そして今は部室の隅で、ゴミや汚物を見る目でこの黒い本を睨んでらっしゃる。

まるで警戒心を剥き出しにした猫の様だ。

そして一方の登張はというと……。

「早く開けてみようよ!なんか面白そうだよ!」

やはりというか何というか。

由芽森とはやはり性格が真逆だ。

由芽森を猫とするならば、きっと登張は犬だろう──。

なんてどうでも良い事を思い浮かべても仕方ない。

とりあえず黒い本を開いた。

中身を見た俺と登張の第一声は偶然同じ……、いや、必然的に同じだった。

「「なんて書いてあるかわからない!」」

そこにはこう記されていた。

──プランペンタグラムフューチャーエクスプロージョン──。

──アウトオブジェクトフューチャーエクスプロージョン──。

──常闇を統べし者が持ちし法が汝のカケラを具現するフューチャーエクスプロージョン──。

──万象の晩鐘を鳴らす時世界は混沌と変わるフューチャーエクスプロージョン──。

──惑星が従属せし刻限は遥か悠久の過去と潰えるフューチャーエクスプロージョン──。

──その魂魄と対ナルモノヲ消シサル咆哮 ファイルフューチャーエスクプロージョン──。

「意味がわからん……」

さぞかしこの本の作者はこの「フューチャーエスクプロージョン」という単語が好きだったのだろう。

だけど最後の一文、爆発すらしてないぞ。

なんだよ!エスクプロージョンって…。

「何言ってるのかわからないよ〜!後、キモい!」

「登張!失礼だろ!そんな事言うな!」

「どんな内容なんですか?」

「由芽森、気になるならこっちに来て見ればいいだろ?」

「嫌です、近づきたくないです。ですが、悩んでいる部員がいるのは見過ごせません」

「本当はお前も興味があるんじゃ無いのか?」

「断じて興味なんてありません、そんな汚物。いいから音読してください」

「ツンデレかよ!」なんて本人に言ったら、きっと俺は罵倒の嵐に見舞われる事になるだろう。

また、俺と登張の頭では到底理解できないこの本の内容、理解できるとしたら由芽森ぐらいしかいない。

そして俺は、由芽森に言われた通りに黒い本の内容を音読した。

「プランペンタグラムフューチャーエクスプロージョン、アウトオブジェクトフューチャーエクスプロージョン、常闇を統べし者が持ちし法が汝のカケラを具現するフューチャーエクスプロージョン、万象の晩鐘を鳴らす時その世界は混沌と変わり刻限が迫るフューチャーエスクプロージョン、惑星が従属せし混沌の呪いは遥か悠久の過去と潰えるフューチャーエスクプロージョン、その魂魄と対ナルモノヲ消シサル咆哮 ファイルフューチャーエスクプロージョン、以上だ」

「キモいですね」

「キモいね!」

「うっせ!」

今すぐ布団に潜って三拍したい。

俺がどんな思いで……。

どんな思いで……この文章を読んだと思ってやがる。

「どう千咲ちゃん、この文はどういう意味かわかるか?」

「すいません。意味がわかりません」

「そっかだよね〜。こんな不可解な本を残した人ってロクな人じゃ無いよきっと!」

由芽森でも理解できないこの文章。

他に理解出来そうな奴は……。

「ですが、そう言った本の内容の理解、要約ならアニ研とかオタ同に連なる部活に頼めば良いんじゃ無いですか?」

「適材適所ってやつか?」

「そうです」

確かにそうだな、俺らの専門外だからな。

その道の専門に聞くのが一番だ。

「アニ研?オタ同?なにそれ」

「アニメ研究会とオタク同好会の略称だ、アホヒーロー」

「なるほど!そこに依頼するって事ね!って!アホヒーローってなんだし!」

「そのままの意味だ」

「なんかムカつくけど!でも、そうと決まれば善は急げだね!何階にあるの?」

「部活棟一階、この真下です」

「よしっ!それじゃ!レッツゴー!」

そう言うと登張は部室を飛び出していった。

あいつは子供なのか?ちょっと幼すぎるだろ。

体は大人、心は子供、新手の探偵かな?

それは真実じゃないよな?

「気をつけて行ってきてくださいね?登張さんがくれぐれも粗相の無いように見張ってください」

「由芽森、お前は行かないのか?」

部室の端からいつの間にか定位置に戻っていた。

やっぱり由芽森は窓際が良い、とても映える。

「私は遠慮しときます」

「そうか……」

「私はここで貴方の帰りを待ってます」

「お前は正妻か?そういうのは惚れた人にだけ言えよ、廊下の先で登張が呼んでるから行ってくる」

こうして俺たち、いや由芽森を除く俺と登張で部活棟一階のアニ研とオタ同の部室を目指して歩き始めた。

…………

………

……

私が好きなのは昔から───。

どうですかね?中二病的文章を書くのに手こずりました(笑)

だいぶプロットの変更があったので前話に編集がかかってます。

すいません、私が至らないばかりに……。

とは言え!エターナルにならない様に頑張りたいと思います!

応援よろしくお願いします!

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