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* 黄昏 【初投稿】

作者: 甘納豆?

私の頭に浮かんできた女の子の

ワンシーンを描いて見ました

つまんない此処から連れ出してー。



夕方、一丁目のおひさま公園向こう側で砂場で遊ぶ子供らの声が響く



キーコキーコ鈍く鋭い音を鳴らして前に後ろにが揺れる

そのブランコに座っている女がつぶやく。



女 はあ・・・ 



【揺れるブランコ、夕方、日も傾いて、おひさまもさみしそう。わたしは....】


送信ボタンを押しかけて、その手がピタッととまった。



つまんない・・・つまんない。つまーんない♪


意味の解らない即興の歌を歌う女


気分が乗ってきて、ブランコの板にひょいと立って

ロングスカートに覆われてる足で地面をけり上げて

膝に力を入れて強く漕ぎ出した


わーたしのふーねはー♪ つーよーいぞ♪ わーたしの船はーあーおいぞ♪

まけないぞー♪溺れぬー♪壊れぬー♪・・・・


徐々に女の顔がゆがんでいく・・・・

視界がうるんでいく



ま・・けたりなんか・・しないっ!!!



あーーー!!わたしのーーー♪ふねーはー♪

壊れぬーー♪うみーーはまだまだ広いんだからーーー♪



まけてたまるかああああああああーーーー!!



大きく叫んでブランコからジャンプした女。


ひらり数秒もの時間。彼女は昔に帰っている。

頭をよぎったのは、幼稚園の頃だろうかずっと昔の人との会話で



私はこのおひさま公園に居た。

となりのこの顔に靄がかかってよく見えない

でも鮮明に聞こえる声。



「やってみて、怖くないから。」



でも・・・


となりのこは明るく笑って私を見てる



「ダイジョウブダヨ! 」


首を振る少女


ほら、と背中を強く押されたその途端



また私はほんの少しだけ空に近くなって

まるで、浮いた。



そしてあの頃に浸るまでもなく

地面に落とされたのだったー。



いったあ・・・・いてて・・・

なんで大の字で転んでんだろ・・・こんな大人なのにブランコ乗っちゃって・・・


ほんと、だっさ。。!



きれーーーーー・・・







少しの間夕日を見つめた後、

カラダを起こそうとぐっと力を入れると甘ったるい鳴き声が聞こえた


その鳴き声の持ち主を見ようと目を開けたはずが・・・・何も見えない。



なに・・・このぷにっとしたものは・・・・


目の上にわずかな温かさと重たさを感じて

触ってみる。手触りのよい温かい何かに触れた。ふにゅ。



にゃあ。


顔が軽くなった時にぱちっと目をあけてみると・・・・

そこには地味な猫がいた。


!!?猫!!? なんだあ、さっきのは猫だったの?



あなた、元気ないじゃない


猫が話している・・・これは何・・・?


私は直視できなくて猫から目をそらして、別の一点を見つめたまま、会話をした


正直これが夢なのかとか猫が話している訳なんて追いたくなくて、


ただ、目の前にいるこの少しだけかわいい地味な猫の話を聞いた方がいいような気がして、話をした。



猫が近寄ってくる、動物が苦手なはずなのに、この猫はこわくなかった


太陽は傾いてますます濃い空の色をしていた

公園であそんでいた子供たちはいつの間にかいなくなって、

おとなしく時が流れていく・・・


猫はどんどん近くに来て、

私のスカートの上に乗り、そこが気に入ったのか丸まった。



私は猫に聞いた。

どうしてはなせるのか聞いてもいい?


猫はただにゃあ。と答えた。

その後喉を鳴らして

私の顔をじっと見つめ、



笑った。

呼んでくださった

同じ世界のどこかの誰かにいっぱいのありがとうを…manythanx!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 猫は唐突だったが、寂しかったり悩んで不安になってる人が猫などのような動物に相手してもらって元気になるっていうのは、主人公の孤独さと、きっともう大丈夫そうかなという風に感じさせてくれた。 […
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