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転生三日目ーーー生徒会勧誘

翌日、俺は再び呼び出された。


昨日の今日で何だろうか?


そう思って生徒会のドアを開いたところ、先客が二人いた。


美波と真奈美。二人は椅子に腰かけながら、どこか緊張した面持ちである。


俺も促されて席に座ると、向こうには昨日の書記と会計、そして上座には会長という座席。


「全員揃った。それじゃ、始める」


会長の言葉を皮切りに会議が始まる。


「今日、三人に来てもらったのは他でもありません。今期の生徒会についてのことです」


会長に代わり口を開いたのは書記の二年生、紫原詩音。


腰まで伸びた滑らかな黒髪に洗練された美貌。少し目が吊り上がった大人びた雰囲気はとても高校生には見えないものだ。


「定例として、新入生の首席、及び次席には生徒会に参加してもらうことになっています」


彼女が淡々とした口調で説明する。


「差し支えなければぁ~、お二人には入って貰いたいんだけどぉ~」


今度は随分、間延びした口調の会計、千里乃理。


おっとりとした印象だが、その朗らかな微笑みから年に似つかわしくない母性を醸し出している。


その言葉に少し困惑する二人。


「あの、家の事もあるので少し時間を頂けると…」


遠慮した風に言う真奈美に同意する美波。まあ、いきなり呼び出されて生徒会に入れと言われそのまま承諾するのも考えにくい。


二人の申し出に会長は短く「分かった」といい、返事は後日持ち越しとなる。


これで今日の話は終わりかなと思い席を立とうとするが、


「待って」


と呼び止められる。


会長が呼び止めたのは、俺。


「何ですか、会長?」


と聞くと、


「柳楽君、貴方を生徒会役員に任命する」


…え?


思いっきり間の抜けた顔の俺に、ここぞとばかりにドヤ顔を決める生徒会会長。


「貴方は生徒会の一員として当校の為に責務を果たすこと。これは決定事項だから取り消せないし貴方には拒否権はない上に本日より自動的に施行される」


つらつらと一気にまくし立てる彼女の説明にちょっと理解が追い付かない。


「え、ちょっと」


「あらあら、これは困りました~」


ほんのりとした口調のせいで緊迫感がないぞ、会計。


「早速お赤飯を炊かないと~」


いや、俺の生徒会入りと赤飯を関係ないだろ。


「そうですよ会長。これまでに補欠生徒を生徒会入りさせた事はありません」


無茶な要望を制止してくれる書記。そうそう、切れ者書記はそうでないと。


「大丈夫」


と自信満々の水理。


「前例は覆せばいい」


えっへんと彼女が胸を張ると、


「それもそうですね」


あっさり前言撤回する生徒会書記。


あまりの意見撤回ぶりに思わずこけそうになるが、何とか踏みとどまる。


「あのですね!?」


俺が声を上げて反論すると、


「…そーたはいやなの?」


会長がいつの間にか俺の目の前で目を潤ませながら見上げてくる。


やめろ、見るな。捨てられそうな子犬みたいな目で見るんじゃない!!


俺が背中に冷や汗を流していると、彼女は更に俺の目を見つめてくる。


それをじーっとした目で見てくる書記と会計。きたないさすが会長きたない。これで断ったら完全に俺が悪者じゃないか!?


俺はその三人の視線のトライアングルに耐え兼ね、


「わ、分かりましたよ。生徒会に入らせていただきます」


と漏らすと、彼女の表情はぱぁっと明るくなる。


…この表情を見せられると俺も弱いなぁ。


そう心の中で嘆息すると、


「---私も生徒会に入ります」


と美波。心なしか表情が怖いぞ。


「わ、わたしも!!」


と慌てて同意する真奈美。おいおい、家の用事とやらはどこに行った?


「そう、分かった」


けろっとした顔でその申し込みを受諾する水理。


こうして俺たち三人は生徒会入りすることになったのだが、上手く会長にやられた気がしてならない。


侮りがたし、会長





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