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俺死亡、そして転生

今日も気が重かった。学校に行けばいつものいじめが待っている。今日もにやけ面したよしおに殴られるのかと思うと気が重い。


昨日は5000円持ってこいと言われ、出来ないと言ったら鼻血が出るまで殴られた。何発も、何発も、何発も!!


あんなに殴ることないじゃないかと思いながら、今日も親の財布から5000円くすねてきた。


これで一安心だと思いながらも、なんで親は俺のイジメに気が付かないんだ!


いつも目くじら立てて勉強しろ、最底辺のクズ呼ばわりしやがって!


あれでも親かと思うと反吐が出る。


あんな奴ら死んでしまえ。そうすれば俺はもっと楽になれるのに。


怒りと悔しさで目頭が熱くなってると、


「おい、危ない!!」


あ。


その瞬間、目の前が暗転していた。



「…う」


「あっ、目を覚まされました?」


頭が重い。


何とか起き上がろうとするが、起き上がれない。


というか、


「…体がない」


………え?


もう一度見ても、体がない。


というか、なんか白っぽい塊になってる。


えええええええええ?


混乱する俺をよそに、妙に甘ったるい声をした女の子、やけに露出度の高い服、というか羽衣をまとった---まるで天使のような姿をした少女がくりくりした目でこっちを見つめている。


そして、開口一番。


「ごめんなさい!!」


…どういうこと?


「その、実は、あなたの人生は本来まだまだ続く予定でして…」


「はぁ…」


「そ、それが、こちらのミスというか何というか、その、ちょっとした手違いで…」


「俺が、死んでしまったの?」


「…はい」


胸の前で人差し指同士をツンツン合わせながら申し訳なさそうにいう彼女。


が、俺にとっちゃどうでもいい。


「そっか、じゃあ、さっさと行こうぜ」


「い、行くってどこにですか?」


「そりゃ決まってるだろ」


…どこにだろ?


多分、天国には行けないから地獄だろうな。まあ、このまま生きていてもどの道地獄だったし、このままきれいさっぱりなくなってしまっても構わない。


「それじゃ、行こうぜ」


ふわふわした何かになった俺は何とかして動きだしたが、


「ちょっ、ちょっと待ってください!?」


彼女は俺のしっぽをつかんで離さない。


「どこに行くんですか一体!?」


「そりゃ、まあ、たぶん地獄?」


あわわと慌てる彼女に淡々と答えるが、


「その、予定外の事故でして、まだ天国にも地獄にも空きがないんです!」


だから何?と聞き返そうと思ったら、


「だから、えっと、転生してください!!」


「…やだ」


「何でですか!?」


「いやだって、もうめんどいし」


「そんなことありません!わたしが快適なスクールライフをお約束します」


「いらねーよ」


即答してやった。


「何でですか!?」


「だってまたイジメられるだけじゃねーか」


「そんなことありません!ちゃーんとチート能力もご用意しておりますので!!」


「本当かなぁ…?」


「お、お望みとあれば家柄も富も地位もちゃーんと用意しますよ!!」


妙に親切だなこいつ。逆に裏がありそうな気がしてきた。


そんな彼女を見てると、その頭の上の天使のわっかが点滅し始めた。


「やばばばばば、と、とにかく転生してもらいますね!!」


上司に呼び出しを食らう社畜のごとく焦りを見せながら彼女は一方的に告げる。


「そ、それじゃ、良い転生ライフをーーーーー」


そう彼女が言った瞬間、俺の意識は再び暗転する。



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