プロローグ① 勇者の方の始まり
気合で書き上げました。
私はまだ、村の前で突っ立っていた。
そんな私の考えることは一つ。
何で私が勇者になってるの?
――――――――回想――――――――
時は半年ぐらい前にさかのぼる。
私は極々フツーの、町娘だった。
ま、それはそれはフツーの女の子でしたよ。
けどフツーじゃないんですよ。
私転生したんですよ。すごいよねー最近の神様って。
横断歩道をi p○dで音楽聴きながら歩いてたらいきなり吹っ飛ばされて。
最初のところは何が起きたのかまったくわかんなかったんだけどね。
んで気づいたのよ。吹っ飛んでる最中に。
私、車に吹っ飛ばされたんだなって。
そして私は死んだ…………。
そっからはお決まりよね。
神様みたいなローブ着たおじいさんが現れて、
「お前を転生させてやる」
だって。
さらに、私が死んだのはあちら側の不手際だということもあるそうで、自分のいろいろ(性格と記憶以外)をいじらしてくれるという。
性別は、まあ、女の子でいいでしょ。
まずは眉目秀麗。これ基本よね。
からの成績優秀。
さらにさらに運動神経抜群。
うーん、これぐらいよね。ド○えもんの出○杉君って。
ほかに何か……。
あ、今新しい情報が入ったわ。
何?転生した居場所を選べ?
それはもちろん二次g――――神様に睨まれたからやめておこう。うん。
テンプレでいったら……剣と魔法と一応銃器と、後は……魔王退治、見たいな?
うわっ自分で考えても無いわ。これは無い。さすがに無いでしょ、こんな中二過ぎる世界。
……え?ある?そんな世界が?マジで?
じゃあ、転生場所はその世界で決定ね。
あとは、何?スキル?そんなのもあるの?
その世界の人は知らないけど?
なるほど、そんなびっくりMMORPG みたいな設定が出来るとは思わなかったわ。
ちょっとメニュー見せてメニュー。
えっと、まずは『スキル確認スキル』でしょ?
あ、『レベルアップスキル』なんてのもあるんだ。じゃあそれも。
どうしようかな……この、『剣聖』ってスキルと、『神の使い』ってスキルと、後は……『ガンマスター』ってとこかな?
個々のスキルは……レベルアップに応じて上がるようにしといて。
後はアイテムかな。とりあえずこの『えくすかりばー』ってやつと、『竜神の杖』ってやつと『S&W M29』ってやつでいいよね。
なんかよくわからないし。
まあ、こんなもんでいっか。
じゃ、神様、転生装置の起動よろしく!
イッテキマース。
――――――――――――――――
まあ、こんな感じでしたね。
そして私はオギャァと生まれてきたわけですよ。
それで月日はあっという間に過ぎていき、自分が一番輝くときである、16歳まで成長したわけでありますよ。
速いよねー月日の流れって。
で、今に至る、と。
隣にある大きな街から、お使いを頼まれた時だった。
この年でお使いはないと
思うよ。
そこで私は急いでいる父さんを見つけた。
呼びかけてみよう。
「おーい、父さーん」
すると父さんが駆け寄ってきた。
「おぉ、サリア、ここにいたか」
ここにいましたよ。
「で、何?何か用事?」
「ウム、お前には少し頼みたいことがある」
「何?」
面倒ごとはいやだよ?
「話はまず村長の家に言ってから話そう
そこからだった。
私の人生の歯車が狂い始めたのは。
私は冷や汗をかく父に連れられて、村長の住む木と石を積み重ねて作った、粗末な家にいた。
村長が奥に座っていた。
しかし、他の人もたくさんいた。
知らない人もいる。
その人たちが一斉にこちらを見た。
その視線に貫かれた途端、私に何とも言えぬ悪寒が走り抜けて行った。
嫌な予感がする。
その視線にはたくさんの怯えが詰まっていた。
村長が口を開く。
「ダリウスよ、サリアは連れてきたかね?」
「はい、ここに」
父も口を開く。
しかしその声は震えていた。
私は村長に聞いた。聞いてしまった。
「何があったんですか?」
村長は、話していいものかと迷う素振りを見せながらも、口を開いた。
「隣の街が、消えた」
その言葉は、私を一瞬思考停止させるには、十分な言葉だった。
「へ?」
思わず間抜けな声が漏れてしまう。
村長は構わず続けた。
「今日、街から人がきたのじゃ。街でなにかがあばれている、と。わしが向かうと、そこにはもう何もなかったのじゃ」
その言葉に私は反論した。
「そんな、私は今日街へ買い物に行ったんです。しかし街に異変は見られませんでした。しかも私が街を出たのは、今から30分前ほどですよ。そんな三十分のあいだにまちがきえるなんてあり得ません!」
と、いうわけで、新連載始めました。
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