第98話 ドラゴン娘、アリア(大人)を意識する。⑥
午後、学校帰りのアリアの友人の女の子二人が心配して見舞いに来てくれて、本人が顔を出さないわけにもいかず、アリアが配合ミスした成長促進ポーションを飲んだことで大人になったことを説明してから会わせた。当然、友人の二人はアリアの美女姿に興味津々、憧れているようだった。
「マミちゃん、ホノカちゃん、バイバイ!」
「バイバイ!元に戻ったら、学校に来てね!」
「待ってるよ!」
「うん!」
アリアは帰る友人達に手を降って見送った。
「心配して見舞いに来てくれるなんて、アリアの友人も良い子みたいだな。」
「当たり前よ。アリアが良い子だもの。」
「だな。」
「二人で何の話をしてたの?」
「アリアは良い子だよなって。」
リュウカは少し背伸びをするとアリアの頭を撫でた。
「急に変なの…?けど嬉しい。」
「聞いてませんよぉ!?」
«えっ?»
振り返ると頬を膨らませて泣く寸前のメグとそれをなだめる付き添いの老人の執事が居た。
「頭ナデナデする特典なんて聞いてません!わたくし、ファンクラブの会長なのに!どういうことか説明してください!リュウカお姉様!」
「説明しろと言われてもだな…?メグと今日もファンクラブの会議するつもりだったのか?」
「あっ!そうだった!色々とあって忘れちゃってた!」
「プンプン!アリアさんが居たら私と同じように怒ってるはずです!」
「あっあの、私が…」
「あなたは一体、誰なんです!」
「アリアだよ…?」
「もう!こんな時にご冗談を言うなんて、いくらリュウカお姉様でも怒りますよ!この方がアリアさんなわけが!」
「いえ、メグ様…?本当にアリアなんですよ…?」
「えっ?」
「私、アリアです…」
「うっ嘘ーー!?」
「そりゃそういう反応になるわな…?」
「どうしてそのようなお姿に!まるで大人じゃありませんか!」
「アリアは私が作るのに失敗した成長促進ポーションを誤って飲んじゃって、一時的にこの姿まで成長しちゃったんです。」
「このお姿にポーションで…?驚きですわ…?」
「わかってもらえたみたいですね…」
「お嬢様、あまりお外で騒がられますと、民から注目されてしまいます。お店の中に入れて頂き、お話なされた方がよろしいかと。」
「そっそうですわね。わたくし達はお忍びで来てるでしたわ。お邪魔してよろしいですか?」
「はっはい、どうぞ!」
みんな、店の中に入った。
「先ほどは取り乱してしまい、お恥ずかしいところをお見せして申し訳ありませんでしたわ…?」
«いえいえ!»
「何も謝られなくても!」
「知らなかったんですから!」
「それにしてもアリアさんが大人になるとこれほどお美しいお姿になられますのね。正直、羨ましいですわ。」
「そっそんな…」
「だろ。アリアのこの姿は誰が見ても絶世の美女だよな。」
「リュウカお姉さんったら…」
「むぅぅ、アンナさん!わたくしにもアリアさんが飲んだのと同じポーションを作ってください!」
«えっ!?»
「お嬢様!」
「飲んだのは失敗作で、効果も続かなくて二、三日で切れて元に戻りますよ…?」
「構いませんわ!わたくし、自分で言うのもあれですが、大人になったら、アリアさんにも負けない美女になる自信があります!それでリュウカお姉様に褒めていただきますの!」
「うんうん、確かにな、メグも大人になったら美女になりそうだ。」
「ですわよね!」
「リュウカったら!」
「でもな。」
「えっ?」
リュウカはメグの頭を撫でた。
「今でも十分、メグは魅力あると思うぞ。」
「リュウカお姉様…」
「ポーションに頼って一時的に急成長するよりも焦らずに大人になればいい、楽しみにしてるから。」
「わっわかりましたわ♡リュウカお姉様の言いつけに従います♡」
「そうか。」
「よかった…」
「ふぅ、セバスチャンも一安心致しました…」
「あはは…執事さんの苦労をお察しするな…?それでファンクラブの会議するだったよな?議題とかはあるのか?」
「そうでしたわ!セバスチャン、例の物を?」
「かしこまりました。」
「なっ何だ?」
執事が鞄から取り出したのは沢山の写真で、その写真は全て、初めて撮ったやつとついこの間に撮ったのも含めて、リュウカの水着グラビアだった。
「今回の議題は前に話した通り、女性のファンの方はハグ特典、男性のファンの方には水着グラビア写真をプレゼントするという話だったので!その写真をどれにするか、今から相談して決めたいと思いますわ!」
「はっはい!」
「ほっ本気でそれするつもりなのかよ!?」
「すでに自前告知して皆さん、多いに期待なされているので変更はありえません!」
「おいおい…?」
(本人の考えは尊重せんのかい…?)
「それでなんですが!メグ様!リュウカお姉さんの水着グラビアを欲しいのは男性に限ったものではないと思うんです!ファンなら誰でも欲しいはず!」
「ちょっとアリアさん!?」
「なるほど、それもそうですわよね。女の方でも水着グラビアが欲しい人はいるはず、現にわたくしもリュウカお姉様の水着グラビアをアルバムにしてちゃんと保存してますから。」
「あのー、今のは聞き捨てならないぞ…?アルバムに保存って何だ…?」
「それにハグだと恥ずかしくて出来ない方もいるはずです!」
「なるほど!言えてますわね!」
「聞いてますか…?」
「ですので!女性のファンにハグにするか、水着グラビア写真がいいか選べるようにするといいと思います!」
「いい!素晴らしいアイデアですわ!採用致します!」
「本当ですか!」
「あなたを副会長にしたのは間違ってなかったですの!」
「そう言って頂けて私も嬉しいです!」
アリアとメグは手を握り合った。
「リュウカお姉さん!私達、ファンクラブを盛り上げるために頑張るからね!」
「見ててください!」
「ああ、頑張ってくれ…」
「うんうん。」
「アンナ…」
アンナは涙目のリュウカの肩に優しく手を置いて頷いた。




