第64話 ドラゴン娘の変態ファン現る。
「リュウカお姉さんからまだ連絡来ないな…」
リュウカが盗賊達と戦っていた事など知る由もないアリアは店のダイヤル式電話の前で肘をついて、ひたすらぼーとしていた。
「アリア。電話が待ち遠しいのはわかるけど。そろそろ学校に行かないと遅刻しちゃうわよ?」
「わかってるよ…」
すると店の扉をノックされた。
「こんな朝早く誰かな?」
「きっとリュウカが言ってたお手伝いに来てくれる冒険者ギルドの方よ。今開けますね。」
扉を開けると、緊張してるのが丸わかりな顔が赤い眼鏡をかけた女性が居た。
「おっおはようございます…アンナ・ホワイトさん…冒険者ギルドからおっお手伝いに来ました…私、受付嬢のメアー・リリィともっ申します…」
「あら。あなたは確か。よく店に買い物に来てくださってますよね?」
「はっはい…お世話になってます…りゅリュウカさんの代わりを務められるように頑張りますので…どっどうかよろしくお願い致しましゅ…あっ…噛んじゃったぁ…恥ずかしい…」
「こちらこそよろしくお願いしますね…?でもそんなに緊張しなくて大丈夫ですよ…?私の方が年下なんですし…?」
「すっすみません…仕事の時には切り替えられるのですが…普段、人と話すと緊張するタイプなので…」
「あはは…そうなんですね…?」
(この人…リュウカと接してる時はテンション高くてハキハキしてなかったかな…?)
「お姉ちゃんのお手伝いお願いしますね。」
「はっはい!頑張ります!副会長!」
「副会長?」
「すっすみません!リュウカちゃんファンクラブの副会長はアリアさんにしたいと会長のメグ様から聞いてましたから…つい…」
「私が副会長だって聞いてるってことは?あなたはもしかして?」
「私!リュウカちゃんファンクラブの会員No.4です!」
「なるほど。」
(冒険者ギルドの受付嬢にリュウカの大ファンがいるって言ってたけど、この人だったわけか。)
「やっぱり!メグ様とお姉ちゃん以外で会員の方に会えたのはあなたが初めてです!嬉しいな!」
「私もです!副会長!」
二人は手を握り合うと、ピョンピョンとジャンプして喜びを分かち合った。
「あっアリア!もう家を出ないと学校にギリギリよ!」
「やばい!帰ってきたら、色々話しましょう!」
「はい!楽しみにしてます!」
「それじゃ、行ってきます。」
「えっええ。行ってらっしゃい。」
アリアは学校に行った。
「アリアさん…素敵な同志だった…」
「さっさて。メアーさん。あなたに一つお願いすることがあります。」
「なっ何でしょうか…?」
「仕事中はこのゴスロリ衣装を着てもらうことです。」
アンナは店で着させているリュウカのゴスロリ衣装をバーンと見せた。
「そっそっそれは…」
「なーんて冗談ですよ。ちゃんとほかに…」
「リュウカさんが着てるやつですか!!」
「えっええっ…?そうですが…?」
「着ます!!いや、むしろ着させてください!!」
「いいですか…?」
「はい!」
「わかりました…?あちらの部屋で着替えてください…?」
「あの部屋ですね!」
アンナから衣装を受け取ると、ルンルンと部屋に入った。
「真面目に働いてくれそうだし…冒険者ギルドから来たんだもの…心配ないわよね…?」
当の本人、メアーはというと。
「スーー。ハァァ。スーー。ハァァ。リュウカちゃんの残り香がする気がする♡し・あ・わ・せ♡」
着替えずによだれをたらしながら、目をハートにして衣装の匂いを吸う、ガチの変態みたいなことして喜んでいた。




