第53話 ドラゴン娘、表彰される。
泥棒三姉妹から領主のお屋敷のダイヤを奪い返したリュウカ達はその次の日、お屋敷の庭で表彰された。少し離れた場所で戦ったおかげか、どうやら俺の完全なドラゴン姿を誰も見てないらしい。よかった。
「リュウカ殿。アンナ殿。君達二人は泥棒三姉妹に勇敢に立ち向かい、我が屋敷の家宝を取り戻してくれたことを心から感謝し、それを表彰する。トーチ領主、ミール・クラウン。本当にありがとう。」
「どっどうも…」
「まさか表彰されるとはな…?」
«ワァァ!»
二人が表彰状と花束を受け取ると、その場に居た皆から盛大な拍手が送られた!
「リュウカ様!その素晴らしい勇姿を写真に収めますから!こっちを見てください!」
「あっうん!」
「フッフ。あんたも大変ね。」
「お姉ちゃん!私もメグ様がカメラ貸してくださったから写真撮るよ!こっち見て!」
「えっ!はい…?」
«いいね!最高だよ!»
「アハハッ。なんか動きがシンクロしてるぞ。」
「続きまして。警察署の署長様からも表彰がございます。」
そして町の警察署の署長からも表彰状と花束を受け取り、また記念撮影されたのち表彰式は終了して、俺らは執務室の隣にある客間で待たされていた。
「思ったより疲れたぁ。」
「ふぅ、確かにね…あんな大勢の人前に出るって滅多にないから…」
「俺もだよ。」
(前世でもなかった事だもんな。)
「かっこよかったよ!二人とも!」
「だな。」
「そっそう…?」
「でもアンナはあまりに緊張しすぎたのか所々、引きつった顔してたけどな?」
「やっやだ!本当!」
「アハハッ。嘘だよ。」
「ヨーコ、あんたね!」
「マジになるなよ。」
「もう。よそのお家で追いかけっこしちゃ駄目。礼儀正しくしなきゃだよ?」
«すっすみません…?»
「わかればよろしい。」
「はっはは。まるでアリアの方が年上みたいだな。また泥棒三姉妹が変装してたりして?」
「むぅぅ。今の私が本物か偽物かぐらいわからないの?」
「冗談、冗談だよ!分かるに決まってるだろ?こんな素直で良い子なのはアリア本人だけだよ。」
「リュウカお姉さん…」
するとノックをして、領主とメグが入ってきた。
「リュウカ君、アンナ君。ご苦労様だったね。」
「そっそんな!わざわざ私達のためにあんな立派な表彰式を開いて頂いたんですから!」
「リュウカ様もアンナさんも素敵でしたわ♡」
「後で俺を撮った写真。一枚でもいいからくれないか?」
「一枚と言わず何枚でも差し上げますよ♡いっぱい撮りましたから♡」
「サンキュ。」
「おめえさん。相変わらず自分が大好きだな。」
「まぁな。」
「昨日のやり直しじゃないが。夕方には昨日よりも盛大なディナーを用意するつもりだ。楽しみにしていてくれたまえ。」
«はっはい!»
「昨日よりもか!そりゃ楽しみだな!」
「ああ。そうだな。」
「もしよかったら!今日は皆さん泊まってはいかがでしょうか!」
«えっ!»
「ウム。それはいい。泊まっていきなさい。」
「どうですか!皆さん!」
「俺はいいぞ。こういう高そうな家に泊まってみたかったんだ。」
「わぁ!ほかの皆さんはどうですか!」
「明日の朝ご飯も豪華なもん出るのか!」
「もちろん!」
「うひょー!ならオラも泊まる!」
「後はアンナさん達ですね!」
「私達のような庶民が泊まっていいんですか…?」
「だっだよね…?」
「遠慮することはない。君達はもう大事な友人のようなものだ。」
«友人ですか…?»
「そうだ。仲の良い友人を家に泊めるのは普通の事だろう?」
「領主様にここまで言われたら…?」
「断れないね…?」
«私達も泊まります…»
「そうか。」
「やったぁ!皆さん全員、お泊り決定ですね!」
皆で領主のお屋敷に泊まることになった。
「リュウカ様♡一緒に寝ましょうね♡」
「あっうん…?わかった…?」
〘それが目的か…〙
アリア、アンナ、ヨーコが同じ事を考えた。




