プロローグ
エピソードタイトルを変更しました。
よろしくお願いします。
「こ、これ以上ドレスも宝飾品もダメです!」
「何で?」
「こんなことに慣れてしまえば私はこれからどんどん散財するようになってしまいます!」
「ふーん、別にいいけど。具体的には?」
「ド、ドレスやほ、宝石を買い漁ります!」
「今自分でダメって言ったじゃん」
「ま、毎日テーブルいっぱいのご飯を食べます」
「今と変わらないね。他には?」
「た、たくさん寄付します」
「慈善事業だ。うちの評判はよくなるから構わないよ」
「う、うーんと、」
「もう終わり?」
「お、大きな屋敷を建てます」
「建てるのはいいけど、維持管理できるの?」
「う……」
何か贅沢、何か贅沢。
あっ!
「ケーキやお菓子を買い占めます!」
くくくっと彼は肩を震わせて笑う。
「うちのパティシエが作るお菓子が一番なんじゃなかったっけ? それに、うちは全然構わないけど、そんなことしたら、そこのお店のお菓子を楽しみにしている子が悲しむけどいいの?」
「それはダメです。やめます! だったらえっとえっと。」
何も思いつかない。
彼は笑顔を消すと下から見上げるようにして顔をのぞきこんできた。
「それくらいしか思いつかないなら大人しく囲われてなよ」
読んでいただき、ありがとうございました。