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世界樹転生 異世界支配とビキニアーマー開発史  作者: 藤井ことなり
帝国との触発編
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まずは打ち合わせ

 森の緑がだんだん濃くなる(たぶん)初夏、残り二日となった。デンワ設置のおかげで自然あふれる世界樹の森にも[時間]という概念がやって来た。


 カーキ=ツバタ王国の東に流れる大河、フライング大河という名前で、そこからの豊富な水量を利用して王国は水時計を採用している。

 デンワにより定期的に正午を伝える連絡が来ることになったのだ。


 転生前の知識を持ってる身としては、ふざけたネーミングだと思ったが、もともとはフロントライン川、つまりカイマ達を迎え撃つ最前線の川という意味でつけられたらしい。

 それがいつの間にか訛ったのと、護岸工事で河幅が拡がったので、そうなったそうだ。


  世界樹の森を精霊の聖域にしてそこの周辺をカーキ=ツバタ王国に管理を任せるという密約、つまり互いの目的が決まったので今度は本来の目的、帝国への対応について話し合うことになった。


 まずは互いの自己紹介。


 後援部隊の総責任者はアンナ=カーキツバタ。

 今回は親衛隊としてではなく王女として参加。


「でも、王国が関わっているのは内緒だから、ただのアンナと呼んでください」


了解。


 続いてアンナの護衛兼サポートとして三人。

 ひとり目はお馴染みのゾフィ。


「ゾフィ・ナイト・ニーサンだ。ゾフィと呼んでもらいたい。今回は部隊長でアンナの護衛が任務だ」


 次に黒髪ショートのクールビューティーな、美聖女戦士。


「シンシア・スコラー・ノワルです。シンシアでけっこうです。知識の面でサポートさせていただきます」


 そして銀髪ショート外ハネヘアでよく見ると毛先が赤い、カタブツそうな美聖女戦士。


「エニスタ・ウォリア・ブリッドだ。エニスタと呼んでくれ。万が一戦闘状態になったとき働かせてもらう」


 そして侍従長のヨセフに大使のモーリ。この六人が王国側からの応援である。


「あとは外に衛兵と侍従が数人程度です。そちらは?」


 アンナから問われて、画面内でオレとアディが並ぶ。


「こちらはこの二人だ。クチキ=ユグドラシル=シゲル、気軽にクッキーと呼んでもらってけっこう」


そう言ったが、シンシアに苦言を呈される。


「いけません。馴れ合いは緊張感をくずします。少なくとも応対が終わるまではクチキ様と呼ばさせてもらいます」


 他の者も同意したので、クチキで通すことにした。


「で、こっちがアディ。今回は精霊としてサポートしてもらう」


 もう縛めを外し檻から出してオレの隣に立っているアディは、開襟シャツに濃緑色のパンツスタイルのスーツ姿で、いかにも秘書という姿をしている。


「お任せくださいクッキー、──じゃなくてクチキ様。万全のサポートをさせていただきます」


キリッと有能秘書っぽくいうので、アンナ達は呆気にとられる。


「他にもドライアドはいるんだが、マリオネットに憑依して動けるのはオレたち──」


「いけません、オレではなく私もしくは余と言ってください」


 シンシアからの修正が入ったので、一人称を私にする。


「──私とアディだけなので、こちらは二人だけとなります」


 シンシアとヨセフは、オレの行儀作法の指導としても来ている。

 力比べなら蛮族でもできるし、それしか出来ないならかえって侮られる。なので付け焼き刃ではあるが、それを身につけようとしているのだ。


「そのマリオネットとやらは」


ヨセフの質問に、言葉に気をつけながら答える。


「現在は王国とつなぐ街道の途中にあります。会議が終わり次第取りに戻りますので、こちらに来るのは今夜となります」


「そちらのレディは」


「ここにありますが」


「では、レディ・アディ。貴女から学びましょうか」


「え? ええ?!」


 顔がひきつるアディに行くようにうながすと、しぶしぶマリオネットに憑依してやってくる。

 ヨセフは一礼すると出ていき、しばらくするとアディの泣き言が微かに馬車に届いた。


 ゾフィが不思議そうな顔をしているのは、アディが何故か大人しくいうことをきいているからだろう

。それには理由がある。


 先程バックドロップをかましたあと、すぐにおでこをくっつけて同期した。

 その結果、ユーリが体を張って人質になっていることを知り対抗意識を燃やして、大人しくサポートしてくれているという訳だ。


「さて、ここを精霊の聖域とするとなると、こちらに持ってきた調度品は不要となりますね。なぜなら、人の手が入った精霊の聖域などありえないからです。ですから、もっと自然的な演出をしましょう」


「というと」


シンシアの提案に問いかける。


「精霊の長としての威厳を演出。カーキ=ツバタは精霊を大事にするから恩恵を受ける、帝国はそれをしないなら拒むというのはどうでしょう」


「それはこちらとしては申し分ありませんが、王国としてはどうなのです。例えば帝国が精霊を敬うから駐屯させてくれなどというかもしれませんよ」


「それはないでしょう」


シンシアは断言にちかい肯定をした。


「その根拠は」


「そうですね。建国の王クワハラの言葉を借りれば[顔尻は己の尻と悪戦危うからず]ということです」


[彼を知り己を知れば百戦危うからず]といいたいらしい。


 ツッコみたかったが、とりあえずシンシアの説明を聞くことにした。

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