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世界樹転生 異世界支配とビキニアーマー開発史  作者: 藤井ことなり
帝国との触発編
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ユーリからの試練

「いったい、どうしてこうなったんだ」


大使館であるモーリの馬車に、モーリ、アンナ、ヨセフ、ゾフィ、そして先程までは戦っていた二人が集まっていて、テレビ越しにオレと話す。


 アディはイメージで作った檻の中に放り込んで、さるぐつわと手鎖、足鎖で閉じ込めてある。


「それがその、こちらに到着してモーリにアディさんを紹介してもらってから、森の中を案内してもらったんです」


 アンナ王女によると、こういうことらしい。

 王国からほぼ出たことのないアンナとゾフィ達は、見るものすべてが珍しくていちいち驚嘆したらしい。

 それでいい気になったアディが自慢気に言いはじめたので、だんだんゾフィの癇に障って、ついに言い争いに発展したそうだ。


「アディさんとゾフィの闘いになって、私とヨセフとモーリは馬車に避難。シンシアとエニスタはゾフィの加勢をしたので、アディさんが森を操って闘いはじめたところで、デンワが繋がったので連絡した次第です」


 話を聞いてからゾフィと後ろにひかえている二人を見る。

 アディよりくすんでいるが、銀髪(シルバー)のセミロングで、白を基調とした長袖パンツスタイルの制服に、ビキニアーマーと似たデザインの薄い金属で覆った革製アーマーを着用しているゾフィ。


 同じ制服とアーマーから察するに、黒髪ショートと銀髪ショート外ハネヘアの二人も、美聖女戦士なのだろう。


「話はわかりました。こちらにも落ち度があったようなので、私に免じて水に流していただけませんか」


「それはかまいませんが……」


 アンナがちらとゾフィ達を見る。

 アディとの仲をどうにかしないと、またモメるのではという心配なんだろう。


「見ての通り、アディより私のほうが支配力があります。このコにはもう大人しくさせます」


 アンナに頷き、ゾフィが謝罪の言葉を述べる。


「こちらこそお詫びを申し上げる。世界樹殿に免じて剣を納めよう」


 ──よかった。これからのユーリからの試練を考えたら、この程度くらいやってみせないと。


※ ※ ※ ※ ※


 話は先ほどのエルザ女王からユーリに滞在を薦められた時にもどる。


 オレとしては、そばにユーリそして後援にアンナ達と期待してたのに、ユーリを王国に留まらせろという。


 断わると言う前に、ユーリが承諾してしまったのだ。

 それについて話し合いたいからと、執務室に隣接している控室に移り、ふたりで話し合った。


「どういうつもりなんだユーリ、ここに残るなんて」


「まあそういきり立つな、今から説明するから」


 二人掛けソファがコの字に並ぶ控室に寄り添って座り、小声で話す。


「まえに王国が裏切って帝国とともに森を襲う可能性について話したのを覚えているか」


「ああ」


「それは逆の場合もあるということだ」


「つまり、オレたちが帝国とともに王国を攻めるということか。そんな気は無いぞ」


「それをどうやって伝える? 証明する?」


「どうって……あ、だからずっとベタベタしてたのか」


「まあな」


 オレにとって大事な存在であるユーリが王国にいれば、それが裏切らない保証になるということか。


「それに、エルザ女王も本気で後援はしているぞ。だから次期女王であるアンナを送り出したんだ」


「対等の人質交換というカタチにもっていったわけか。でもなあ、ユーリがいなくて帝国の連中とわたりあえる自信がないよ」


「それもあって残ることにしたんだ。この先のことを考えると、クッキーに知恵と弁舌のあるところを示さなくてはない。

 強大なチカラは王国を囲むほどの生け垣を造ってカイマの襲撃を退けたことで示した。

 デンワを付けることで未知の技術があることを示した。

 あとは帝国とわたりあって知力を、約束を守ることによって信頼を勝ちとるんだ。自身の地力でな」


 元はしがないサラリーマンで転生してから大自然ばかり相手にしていたオレに、いきなり国家間の交渉をやらせるとはユーリもスパルタだな。


「できるかな」


「できるとも」


 自信の無いオレに対して、ユーリはいとも易くこたえる。


「根拠があるのかい」


「ああ。私が王国にいるからな。守ってくれるのだろう」


涼し気な顔で自信たっぷりにこたえるので、苦笑するしかなかった。


※ ※ ※ ※ ※


「世の中が男性中心社会だなんていうけど、実は男とは違う理屈(ロジック)で女が社会を動かしてるんだろうな」


先程のユーリとのやり取りを思い出して、ついそう口にしてしまう。それにアンナが反応する。


「何のことです」


「なんでもありません。この度は援助に来ていただきありがとうございます。早速ですが今後の対応について、話し合いましょう」


 オレの言葉をきっかけに、モーリはテレビの前にテーブルとソファとイスを持ってきて、簡易会議室をつくる。


 プランは決めてある。

 世界樹の森を精霊の聖域にして、そこの周辺をカーキ=ツバタ王国に管理を任せる。というのを条件にするのだ。


 それを後援部隊責任者のアンナ王女に伝えると、黒髪の美聖女戦士シンシアと相談。

 本契約でなく、帝国との応対に成功したら密約として結ぶという条件で合意した。


お読みいただきありがとうございます。


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